十石十色


ベージュ系統の内包物がぎっしりと詰まってます。
あまりに多く入る為に、水晶としての形が崩れてしまい易く、整った形の石は多くはないようです。
全体的な印象はとても地味で、他の標本の中に立っていると人目を引かずに、ちょっと損をしていますから
せめて写真だけは、華やかに飾ってみました。

このような柄の水晶は世界でも例がなく、この産地でも一番特色がある、とはベテランの言。
この晶癖の水晶は鋭錐石を多く伴うようで、これにもとても多く付着しています。
結晶時の色々な作用でそうなるのでしょうか。

自分的には、もっとスキッとした石が好きですが、これはこれで一興。
十石十色です。水晶には色々な石があるという意味も込めて。
この石の頭が白くなっているのが、雪をかぶった様に見えるところは、ちょっと気に入っています。
また、中央左にあるクラックには遊色がはっきりと出るのですが、写真ではわずかにしか見えません。
確かに水晶ではあるけど、重量からしたら、どれくらいの比率で水晶なのかと思ってしまいます。

 山梨県水晶峠産