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 乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン第448号  2021.3.6.
 発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町)
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  ▲▼ もくじ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【活動案内】乙女高原ファンクラブ20周年展
    2.【活動案内】乙女高原ファンクラブ総会03月14日(日)
NEW! 3.【活動回顧】⑦遊歩道をつくるなら (2002-2003年)
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0.【ニュースニュース】

●1.いよいよ「乙女高原ファンクラブ20周年展」が3月12日(金)~16日(火)まで、山梨市駅前の「街の駅やまなし」で行われます。ぜひおいでください。
 乙女高原展の受付係ですが、9人が立候補してくださいました。ありがとうございます。一応、全開館時間に受付係がいることになりました。が、一人の時間帯もあるので、まだ立候補、受付中です→1

●2.「乙女高原ファンクラブ20周年展」会期中に乙女高原ファンクラブ総会を行います。3月14日(日)午後2時から。じつは20周年展の会場内で行います。ぜひのぞきに来てください。普通会員の方、出欠ハガキがまだでしたら、お早くご投函ください→2

●3.出欠ハガキには「世話人に立候補しませんか?」という項目もあります。乙女高原ファンクラブはボランティアの会なので、世話人改任は「立候補→総会で承認」という手順を踏みます。乙女高原の自然を次世代に引き継ぐため、ぜひ立候補をよろしくお願いします。すでに立候補いただいている方もおります。このメールに返信でも結構ですし、総会の出欠ハガキに記入し、投函いただいても結構です→2

●4. 「乙女高原ファンクラブ20周年展」の開催期間は5日間だけです。「せっかく新しい展示物も作ったのに、なんだかもったいないな」と思っていたら、「山梨市民会館でも展示をしませんか?」という、ありがたい提案がありました。そこで、16日(火)の街の駅展示が終了後、展示物をそのまま市民会館に持ち込んで、「20周年展パート2」を行います。こちらは3月27日(土)までです。なお、パート2には受付係は必要ありません。
 16日(火)16:30からの「街の駅」撤収作業→「市民会館」展示作業、27日(土) 16:00からの「街の駅」撤収作業にご協力いただける方はおいでください。よろしくお願いします→1

●5.2021年が乙女高原ファンクラブ創設20周年となることから、乙女高原の保全活動の歩みを回顧する連載をしています。今回はその第7弾。ウエハラが農文協の雑誌『食農教育』2005年9月号に書かせていただいたものをベースにしています。行政といっしょに遊歩道を作るには…→3
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1.【活動案内】●乙女高原ファンクラブ20周年展●

 2021年4月22日、乙女高原ファンクラブが設立20周年を迎えるのを記念して、この20年間の活動を振り返れるような展示会を開催します。

○主催 街の駅やまなし  ○共催 乙女高原ファンクラブ
○会期 3月12日(金)~16日(火)
○時間 10時~16時
○会場 街の駅やまなし
 https://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/citizen/docs/yamanashi_02.html
○内容例 乙女高原ファンクラブ20年のあゆみ(年表と懐かしい写真)
     新聞記事で振り返るファンクラブの20年
     乙女高原の春夏秋冬
     乙女高原の地形(立体模型)などなど

NEW!◎乙女高原ファンクラブ20周年展パート2
 ・主催 山梨市立図書館 乙女高原ファンクラブ
 ・会期 3月17日(水)~27日(土)
 ・会場 山梨市民会館2階ホワイエ(図書館2階入り口付近)

○求む、ボランティア!
 ①展示作業 3月11日(木) 17:30~ 街の駅やまなし
   展示ボードや長机を設置し、パネルや展示物を設置していきます。
   1時間以内に終わる予定です。
 ②展示受付 3月12日(金)~16日(火)  10時~16時 街の駅やまなし
   受付机に座っていて、見に来てくださった方に記名してもらい、検温します。
   会期中の10時から16時の間で、ご都合のいい時間帯をお知らせください。
 ③撤収→展示作業
   3月16日(火) 16:30~ 街の駅やまなし
   街の駅の展示を片付けたら、それを持って市民会館へ。
 ④撤収作業
   3月27日(土) 16:00~ 山梨市民会館2階

 ボランティアに立候補いただける方は、このメールにご返信ください。
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2.(再掲)【活動案内】 ●2020年度総会● 03月14日(日)

日 時 3月14日(日)午後2時~(準備は1時半から)
場 所 街の駅やまなし
 https://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/citizen/docs/yamanashi_02.html

次 第
 1.開会のことば
 2.代表世話人あいさつ
 3.議 事
  ①2020年度活動報告
  ②2020年度収支決算報告
  ③会計監査報告
  ④2021年度活動計画提案
  ⑤2021年度収支予算提案
  ⑥世話人の承認 → 世話人の互選により代表世話人を選出
  ⑦新旧世話人あいさつ
 4.その他
 5.閉会のことば

※今回は2年に一度の「世話人改任」です。多くの方に立候補していただきたいと思っています。
世話人あっての乙女高原の活動です。ぜひよろしくお願いします。---------------------------------------------------------------------

3.【活動回顧】⑦ ●遊歩道を作るなら● (2002-2003年)

■乙女高原に遊歩道?・・・
 「乙女高原に新たな遊歩道を作ることに予算が付きましたよ」
 県有林課の武居さんから話を聞いた時,8年前,ヒカゲツツジの群落をつぶして遊歩道が作られた生活環境林保全事業の記憶が思い浮かび,思わずドキッとしました。
 計画が煮詰まってから,あるいは,工事が始まってから計画の存在を知り,おかしいと声をあげても,なかなか舵を切りにくいのが公共事業です。ですが,今回,声を掛けてもらったのは計画段階。最悪の事態にはならないだろうと,ちょっぴりほっとしました。
 さっそく武居さんは地図を見せて,説明してくれましたが,大事なのは現場を一緒に観ることです。「時間を作るからさあ,一緒に歩いてみない?」と提案しました。
 武居さんの計画によると,グリーンロッジの庭から遊歩道が始まります。ところが,ロッジの裏は斜面になっていて,下っていくと沢があります。ロッジの水はここからポンプアップしているくらいで,かなりの水量があります。ここに遊歩道を通すというのです。「木道を使ったらどうかと考えているんですが」と武居さん。
 「木道なんて使ったら,後のメンテナンスが大変。それに,普段でもこの水量。大雨でも降れば,流路が変わってしまうよ。そうなったら,最初から作り直しだね」
 なんといっても,現場の自然を見ながら言っているのですから,説得力があります。
 「それより地面が安定している丘みたいなところを通したらどう?」
 逆にこちらから提案しました。

■せっかく一緒に自然を見たのに・・・
 しばらくの間,何の連絡もありませんでした。事態が一転したのは翌春。たまたま遊歩道予定地を歩いていたら,見知らぬ遊歩道が忽然と目の前に現れたのです。
 じつを言うと,今度新しく作ろうという遊歩道の目玉はシャクナゲです。シャクナゲの群生地に向けて遊歩道を作ろうという計画だったのですが,下手をすればシャクナゲ群落の真っ只中に遊歩道を通すことになりかねない状況がありました。それを心配して,県の担当である武居さんと一緒に現地も見ていたのに,知らないうちに道標が立ち,真新しい木の階段までつけられていました。
 結局,ぼくらの知らない間に「シャクナゲ遊歩道」が半分作られていました。
 「美しい花がある→みんなに見せたい→遊歩道を作ろう」という図式はわからないでもありません。でも,シャクナゲも含め乙女高原の自然を守るという大前提があった上での遊歩道計画でないと賛成できません。
 さっそく県の担当者に連絡し,また一緒に歩いてもらうことにしました。この連載で口がすっぱくなるほど言ってきましたが(さっきも書きましたが)大事なのは一緒に現場を歩いて,観ることです。
 県職員2人,町職員3人,それと乙女高原ファンクラブ3人で歩くことになりました。これから遊歩道を作るところを歩くのですから,もちろんこの時に道はありません。やぶのをかきわけ進むことになりました。
 ほんと,おもしろいですね。机の上で議論したらケンカになりそうな話でも,現地を歩いて同じものを見ながら話をすれば,話がスムーズに進みます。また,机の上で考えていただけでは見えてこない課題やアイデアも見えてきます。「こんなに高くなったシャクナゲ林の下をたくさんの人が歩けば,荒れてしまうのは自明」という科学論,「やっぱりこれは守らなきゃね」といった心情論,「実際問題,高いところに花が咲いているんだから,いくら遊歩道を群落の中に通しても意味ないね。見えないもの」という現実論まで飛び出し,結局,シャクナゲ群落の中に遊歩道を通すのはやめて,群落がある斜面の上部に 遊歩道を作ろうということになりました。

■ピンチの時こそ,チャンスだよ
 遊歩道と聞いてドキッとなり,それでも計画段階だからホッとし,一緒に現地を歩いてくれたのでさらにホッとしたけど,知らない間に遊歩道ができていてカッとなり,それでもと一緒に歩いてホッとし・・・。今回は本当に目まぐるしい展開でした。でも,こういう時は,将来のためにくさびを打ち込んでおく,とってもいいいいチャンス。眠い頭に鞭打ってパソコンに向かい,以下のような提案文書を作って,県と町の担当者に渡しました。


  乙女高原で遊歩道整備を行うさいの指針・案

●1.遊歩道を整備するならば,その後も責任を持つ
 遊歩道は整備後もずっと残るものであるから,利用状況等のモニタリングや壊れた箇所の修繕等のメンテナンスを整備者は責任もって行う。

●2.遊歩道を整備することが乙女高原の自然を著しく損なうことになってはならない
 乙女高原の自然あっての遊歩道である。遊歩道を整備することが乙女高原の自然を著しく損なう恐れがある場合(直接的に損なう場合と,遊歩道を整備することによって人によるインパクトが多くなり,間接的に損なう場合がある)は,その箇所には整備はしない。

●3.遊歩道を整備する箇所が痛みやすい自然か,回復しにくい自然かを見極めながら整備する
 整備する箇所の地形や植生などを見極め,比較的自然への負担が少ない箇所を選んで,できるだけ負担が少なくなるような方法で整備する。

●4.遊歩道を整備することは森林環境教育のハード部門の一部でしかないと認識する
 遊歩道の整備は森林環境教育のハードのほんの一部でしかない。道標,案内図,教育看板等,ほかのハードやガイドブック,マップ等のソフト,研修を受けた人間による実際のインタープリテーション等があって初めて有効に機能するものである。遊歩道だけを整備しても不十分である。

●5.市民とのパートナーシップを築きながら整備する。
 えてして一般市民は工事が始まってから整備事業の存在に気付くものである。中には整備者が見落としている乙女高原の情報を持っている市民もいる。事業が乙女高原の自然に悪影響を及ぼすと考えられたら,その事業にクレームをつけざるを得ない。このときはすでに事業が始まっているのだから,事業者は計画を変更しにくい状況にある。これでは市民にとっても事業者にとっても不幸である。 このような状況を回避するためには,ホームページ等で情報を常に公開し,事業の計画段階から,乙女高原の現地情報を持っている市民の参画を得る必要がある。(ことさらつづく)
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