神様からの贈り物
とても大きな煙水晶。
(家での撮影では、どうしても上手く写らないので、採集直後に沢水で洗った時の写真を使う)
その日は、前回の帰りに偶然拾った長タガネを使って、
やはり前回に見つけたペグマをやってみる計画だった。
私は由えあって、この長タガネが神様からの贈り物ではないかと考えていて
これを使ったら大きな晶洞が開くのではないかと期待をしていた。
ポイントに向かっている途中で、ふと足元に石英が落ちているのに気がついた。
普段はペグマなど全く目にしない所だったから興味が湧き
持っていた長タガネでひっくり返そうとしたが、動く気配がなかった。
なんでなんだと手で押してみると、少し動いて、かなり長そうな事が知れた。石英にしては珍しい形状だなと
今度は引っ張ってみたら、ズボッと泥だらけで抜けて来て、まず先の黒が目に入った。
あれっと思った後で、それがとてつもなく巨大な煙水晶だった事に気がついた。
単なる石英に思えたのは、白い根元だけが見えていたからだった。
そして目的のペグマはというと、この石を手にして意気揚々と向かったものの、見事なハズレであった。
きっと長タガネは神様が遣わした道案内であって、この石こそが贈り物なのだろう、と思うことにした。
★★★★★★甲
府市黒平産