霧箱
針の様な物が沢山入っている。
国立科学博物館にある、宇宙線を観察するための「霧箱」を思い出す。
石の中に、たくさんの宇宙線が閉じ込められているかのようである。
「山」あるいは「芯」は、こうした針の様な細かな鉱物の結晶の集合体なのだが、それが分かり易く認識出来る。
この針は、かなり長くて、まばらに入っているからだ。
集合体の形は本体の水晶の形に沿うので、断面の太さにあまり変化のない水晶には、
緩やかな先端を持つように形成される場合が多いようだ。
無色の内包物が入っている石は、水晶の冷たい質感を保ち、見飽きない美しさがある。
標本箱の中では、色のある印象の強い石に埋もれてしまうが、
単独で写真を撮ると俄然、映える。
★★★山梨県水晶峠産