良いサイズの水晶であるが、脈石でもある。
この石は、中くらいの規模のペグマから出て来た。
出てくる石は長石、石英共に、結晶面はとても少なかったからこんな展開になるような気がしていたが、
終わってみると、お持ち帰り出来る石は、3センチくらいのイマイチの形の煙が一本と、この石だけであり、
自分の経験値が上がったなという実感だけが収穫とも言える結果であった。
ガタガタとしたキャタピラのように見える模様は、脈石のなごりである。
それは裏面であり、おもて面は普通の水晶と同じ、まっすぐな美しい条線を持っている。
水晶と言って良い石だが、両頭で細長くて薄っぺらで大きいというところも、脈石上がりの証。
でも私はこんな石も大好きである。
以前に、もっと細くて華奢な脈石が多く出て来たペグマがあって、
そこで集めたそれらを糸で吊るして、風鈴にしたことがあった。
それは、びっくりするくらいに美しい響きがした。
★山梨県甲府市黒平