いつもは撮りたい水晶を決めてから背景を考えるのに、
今回はカラー(花の名)を眺めている時に、この石に呼ばれました。
なかなかのサイズの水晶ですが、これは産地で会った方に頂いた物です。
云く、「シロ」。
形こそ、この産地の特徴である先細りなのですが、それ以外には何の変哲もありません。
そして、透明度も無く色味も全く無い。それを指して「シロ」と表現していました。実に見事な
言い方で、わずか2文字のところが、この石に魅力の乏しい所を言い当てています。
大きな晶洞があったそうで、このような水晶がどっさりと出たそうです。しかしその晶癖から、
あまり大きくない(と言っても60ミリくらいはありましょうが)シロ達は
ビニール袋に入れられて片隅に埋められていました。その中からの一本です。
可哀想なシロ達。
そのような石であっても、水晶の魅力は備えています。
少しは。
★山梨県水晶峠産