山奥に掛かる木橋。
かなり幅があるから、車両が行き来していたのだろう。
手すりこそないが、しっかりと作られている事は、遠目に見ても感じられる。

人里を離れた山奥を歩いていて、そこに確かな人の営みがあった事を感じる時には、
時代が激変した事をも同時に感じてしまう。
今では、AIの脅威を語る記事を新聞で見ない日はないが、山奥でする仕事をAIが代わりにする事など
ありえないし、それがどういう能力を持っていても、仕事を奪われる心配など皆無である。
肉体労働は人間の基本的な仕事であるのに、その事をさっぱりと忘れてしまった人類の未来は
どのようなものなのか見当さえつかない。ただ、山で仕事の痕跡をみると
昔の人の仕事に対して尊敬の念を覚えずにはいられない。

そのような、しっかりと作られた橋であっても、沢の大水で足元が崩れると、たちどころに崩壊する。
この木橋も今では跡形も無くなっている。
もう、決してこの場所に再建される事はないだろう。