最高の瞬間


石を取るときに、写真も撮る様にしているが、これが簡単な様で、案外忘れやすい。
その理由は、良い場面に当たった時に、我を忘れるからだ。
あーっ! となって、目の前の事に集中すると、写真を撮ってからやるなどとはならない。
それはそれで、良い。その瞬間の為に山に出かけているのだから。

これは、非常に珍しい、アマゾナイトが出たポイントを掘っていた時に当たったシーンの一コマだ。
見て分かる様に、完全に真砂化した所であるが、ガマの名残の様子は留めていて、
ガマの開く前によく見受けられる、長石の集団である。

もう破片しか残っていない、というコメント付きで、ポイントの大体の位置を教えてもらった。
折しも、体調が最悪な時で、足を運んだのは、さらに1〜2ヶ月後だったと思う。
そんな事だから、はなから期待をしていなかったが、破片であっても色の乗ったアマゾナイトは非常に珍しいし
その美しさは、アクアマリン以外には並ぶ物のないほどであるから
大まかな情報だけでポイントに行き着けて、とても嬉しかった。
(これこれと同じ様な高度、、、といった感じだった)

そして、この場面である。
最初は、これの意味するところがよく呑み込めなかった。
破片だけではなかったのか? でもこれはどう見ても奥に何かあるだろう?
そう思って撮った写真である。
もっとも、これは普通の白い長石であるから、さして期待をしなかった。
後で分かったが、不思議とここでは完晶かそれに準じた長石にしか、色が乗ってなかった。
「氷河」「親指姫」「コロナの季節の青空」で紹介した石が出たが、
出た瞬間の状況の写真のないのは、気持ちが沸騰していたからに違いない。

つまり、最高の瞬間であった。