【生態系の順応的管理】
生態系は複雑で,絶えず変化し続けているものです。また,いくら調査しても,そのすべてを把握し,理解することは困難です。ですから,生態系の健全な働きを損なわないようにするためには,生態系の変化を常に把握(モニタリング)しながら,その変化の状況に応じて,管理や利用の方法を柔軟に修正していくことが大切です。これが生態系の順応的管理と呼ばれる考え方で,生物多様性条約(1993年に発効)第5回締約国会議(ナイロビ,2000年)で合意された「エコシステムアプローチ」の原則の一つです。
わたしたちは,乙女高原の自然を次の世代に確実に譲り渡すために,この考え方にのっとり,行政(山梨市・山梨県)と協働して乙女高原の自然(生態系)のモニタリングと管理を行っています。
なお,毎年5月に行う遊歩道づくりや11月23日に行う草刈りボランティアも,生態系の順応的管理の一環と言えます(参照:生物多様性政策研究会『生物多様性キーワード事典』中央法規,2002)
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