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   乙女高原ファンクラブ 公認
 乙女高原メールマガジン 第199号 2008.1.28.
発行者:植原 彰 (乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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  ▲▼ も く じ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【活動報告】第7回乙女高原フォーラム 1月27日
NEW! 2.【観察報告】1月26日の乙女高原
   3.【イベント案内】総会と座談会 3月16日
   4.【イベント案内】乙女高原案内人養成講座2008
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  0.【ニュースニュース】
●1.アサギマダラで盛り上がったフォ−ラムが無事終了しました。イベント後にいつも行っている茶話会も質問の嵐。で,茶話会でいつも行っている「一人一言」ができなかったほどでした→2

●2.フォ−ラムは終わりましたが,「ようこそ乙女高原へ」展Vは山梨市民会館のロビーにて開催中です。お見逃しのないようお願いします。山梨市民会館は万力公園の北隣。脇に千鳥湖という人工池があります。2月14日まで。

●3.ファンクラブ総会は3月16日午後2時から牧丘町総合会館大ホールです。総会後の座談会のゲストは櫛形山の石原 誠さん。シカが増えたことによって植生が変ってきているのではないか?という疑問を持って,調べ始めたその経緯や様子をお話していただく予定です→3 

●4.乙女高原案内人養成講座を3年ぶりに行います。乙女高原を知り,守り,伝えるための様々な講義・実習がてんこ盛り。講座の受講生を募集しています。詳しくはウェブサイトをご覧ください。募集要項・申込用紙をpdfファイルで用意しています。→4
 ※ウェブ→ http://www.kcnet.ne.jp/~otomefc/annainin.html

●5.マルハナバチ調べ隊の「顧問」国武さんから国際ワークショップの案内が来ました。先着100名だそうです。
   ※申込みは→ kunitake.yoko@nies.go.jp
【テーマ】セイヨウオオマルハナバチの生態リスク評価および商品化開発
  ※講演プログラムは→ http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/BomWS.html
【日時】平成20年2月26日(月)-2月27(火) 両日10:30〜16:30
【場所】国立環境研究所(つくば) 大山ホール。→ http://www.nies.go.jp/gaiyo/kotu/index.html
【主催】国立環境研究所
【協賛】横浜国立大学グローバルCOE
【開催趣旨】
 農業用花粉媒介昆虫セイヨウオオマルハナバチは1992年に日本に導入されてから、主にハウストマトの受粉に多用され、生産性向上に大いに貢献してきた。利用規模は2007年で年間流通コロニー数が70,000にも上るほど拡大している。一方、本種は外来生物であるが故、生態学者の間でその野生化に伴う生態リスクが導入当初から議論されてきた。そして2006年春、本種は外来生物法の特定外来生物に指定され、その利用には環境省の許可が必要となった。本種の生態リスクはどのように評価され、そして本種の扱いに関する政策はどのように決定されたのか。また本種の商業利用のグローバル化は今後日本の農業や生態系にどのような影響をもたらすのか、あるいは逆に日本での生態リスク評価は海外にどのような影響を与えるのか。本ワークショップでは、セイヨウオオマルハナバチの生態リスク評価および商品化開発に関わる国内外の専門家が集い、情報交換を行うことで、生物資材の利用管理に関する国際的ネットワークの構築を図る。
【参加申し込み】
「@氏名A所属B参加日(26,27,両日)Cポスター展示の有無D懇親会への参加の有無」をご連絡ください。参加人数は先着順(約100名)になります。
・WS期間中のポスターの展示(英語・形式自由)を歓迎します。
・26日の夕方に懇親会を予定しております。

●6.次回世話人会は2008年2月20日(水)午後7時半から9時まで牧丘総合会館で行います。世話人でなくても参加できます。おいでください。
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 1.【活動報告】
●第7回乙女高原フォーラム● 2008年1月27日

 乙女高原フォーラムには,たくさんの複合的な目的があります。
 その中の一つが,乙女高原で行う(行っている)ある活動を活性化させるという戦略的な目的です。たとえば,乙女高原案内人養成講座をいよいよ開催しようという年に,今井さんに来ていただき,インタープリターについてお話をしていただきました。今回のフォーラムもこれに似ています。今年から行おうとしているアサギマダラ調査にはずみをつけるためのフォーラムです。
 今回のフォーラム,この目的に関しては本当に成功したと思います。
 講師の近藤さんのお話はたいへん具体的で分かりやすく,また,前日の山梨日々新聞に大きく取り上げられたことで,多くの関心を持つ方に参加していただけました。また,フォーラム後の茶話会でも,アサギマダラキに関する質問が沸騰し,スタッフの中でますますアサギマダラ熱が高まったのではないかと思います。
 
 もちろん一番大きな目的は,乙女高原でやっている活動,あるいはこれからやる活動について,多くの方に知っていただきたい・・・という情報発信です。
 この目的については,せっかく苦労して準備しているのだし,もっともっと大勢に参加してもらいたいなあと思いました。毎年,一生懸命広報しているつもりなのですが,そして,毎年,「今年こそいっぱい来そうだな。足りなくなっては大変」と計画の数以上の資料を用意するのですが,毎年,参加者は100名弱程度です。うーん,残念。
 でも,うれしいことに,2つのCATV局(甲州市の峡東CATVと山梨市の山梨CATV)が取材し,フォ−ラムの様子を放映していただけることになりました。マスメディアのテレビ局とCATV局は,同じテレビでありながら,まったくの別物といっていいでしょう。CATV局はフォ−ラムの様子をていねいに1時間くらいかけて放映してくださいますので,フォーラムに参加できなかった方も,見れば参加したのと同じ効果が期待できます。

 三つ目の目的は,私たち自身の研修です。今回のフォ−ラムにも25人ものファンクラブ・スタッフが関わっていただけました。フォーラムの「縁の下の力持ち」仕事もしながら,自分たち自身も研修するという,二宮金次郎ばりのがんばりです。
 研修会後の茶話会では,近藤さんを質問攻めしてしまい,いつもやっている「一人一言」ができなかったほどでした。

 では,今回のフォ−ラムが実際どうだったかというと・・・。
 27日は朝からとてもいい天気でした。
 スタッフは11時に集合し,全体で打合会をした後,各分担ごとに分かれて打ち合わせと準備を行いました。フォーラムも7回目ともなると,手慣れたものです。ステージ,会場,受付,パソコン,接待ともに,それぞれのリーダーを中心にどんどん準備が進みました。
 近藤さんが名古屋から塩尻経由で山梨市駅に到着したのが11時半ころ。パソコンの準備をし,ようこそ展を見ていただき,打ち合わせをしながら昼食を取っていただきました。今年はスタッフ全員分の弁当を市民会館の中に入っているレストラン「グリル・パイナリー」に作っていただきました。温かいし,おいしいし,コンビニ等の弁当と違ってごみも余り出ないので,とてもよかったと思いました。来年からもお願いしたらどうかと思います。

 さて,市の観光課課長補佐の里吉さんの司会でフォ−ラムが始まりました。苗村峡東林務環境事務所長さんのお話,中村山梨市市長さんのメッセージと続き,いよいよプログラムです。
 まず,植原が乙女高原を守る活動の1年間の報告と,乙女高原におけるアサギマダラの生態についてのお話をスライドを使いながら行いました。考えてみたら,情報発信の大切な機会であるフォーラムでありながら,今までに一度も活動報告をしたことがありません。ちょっとでもこういうプログラムを入れるのは大切だよなと思いました。

 そして,由井さんによる講師紹介の後,いよいよ近藤さんのお話。
 まずは,アサギマダラを調査している写真を見せてくださり,「実際の調査はこんなふうにやるんだよ」ということをビジュアルに教えてくださいました。
 それから,調査の動機,企画,広報,調査方法,成果,今後の課題と順を追って説明してくださいました。話の組み立てといい,内容といい,近藤さんが「組織」の「事務局」を預かりながら,実際の活動も活発にやっている方だなあということがよくわかる発表でした。動機の一つが「助成金の申請」だったり,フィールドにしようと思った動植物園に行ったら,初めは園長さんに断られたけど,活動で知り合った係長さんがいたことで救われたり,せっかく幼虫が見つかった「やぶ」のガガイモが刈り払われてしまったり・・とすごく現実味のある話でした。

 聞いていて,ちょっと複雑な思いをしたのは,アサギマダラが蜜を吸うためによく訪れていたミズヒマワリという外来植物が,外来植物という理由で刈り取られてしまったという話。外来生物を地域の生態系から排除しようということはよくわかりますが,反面,ミズヒマワリはすでにアサギマダラの吸蜜植物として定着していたようです。かくも「自然の問題」って一筋縄ではいきませんよね。
 山梨の川でも外来樹木であるニセアカシアの伐採が問題になった(というより,ぼくらか問題にした)ことがあります。ニセアカシアはまぎれもなく外来生物なのですが,じっと観察していると,たくさんの吸蜜昆虫たちが訪れるし,いろいろな鳥たちも利用しているし,もう地域の生態系に根付いてしまっている感がします。排除するとしても,いっぺんに皆伐するのでなく,少しずつやるなど工夫が必要だと国交省に提案してきました。

 もう一つ,近藤さんたちがアサギマダラ調査を継続してきたことで,動植物園ではバタフライガーデン(ちょうちょを呼ぶ花壇)を作ることにしたそうです。調査を継続してきたことが認知・評価された証拠だし,大きな成果として喜ばしいことです。しかし,ちょうちょを呼ぶ花壇を作ることで,まわりの自然が迷惑をこうむらないか,心してチェックしなければならないと思いました。ちょうちょたちがガーデンのお花たちに幻惑されてしまい,地域に昔から咲いているお花たちに行かなくなってしまったら,地域の生態系にとってガーデンは外来生物と同じくらい迷惑なものになってしまう可能性があります。

 近藤さんはアサギマダラ調査を続け,活動の幅がどんどん広がり,奄美大島まで出かけて,愛知でマーキングされたアサギマダラを見つけて大感激したり,台湾やコスタリカまでアサギマダラ(の仲間のチョウ)を求めて旅行してしまったそうです。そんなアサギマダラを心底おもしろい・すてきだと思っている方のお話ですから,おもしろくないはずがありません。1時間があっという間に過ぎてしまいました。

 Q&Aをはさんで,高橋さんから「アサギマダラ調べ隊2008」の説明をしていただき,閉会行事では,古屋さんのお礼のことば,坂田さんの諸連絡と続いて,フォ−ラムが終了しました。
 アンケートにお答えいただいた方には,お礼にアサギマダラのカードをお渡ししました。多くの方がフォーラム終了後もロビーの展示を熱心に見ていらっしゃいました。

 片付けが済んだ後は,乙女高原のイベントにつきものの茶話会です。茶話会はスタッフでなくても参加可。講師から「公的な場ではちょっと話せない,裏話的な話」まで聞けるので大人気。今回も30人もの方が残ってお茶を飲みながら,楽しくおしゃべりしました。
 今回の茶話会は,講師の近藤さんに質問の嵐でした。マーキングにはどんなペンが適しているのか? 補虫網は? ちょうの体の固定法は?・・・など,近藤さんの帰りの電車ぎりぎりまで質問が続きました。

 参加された皆さん,スタッフの皆さん,そして,スペシャルゲストの近藤さん,本当にご苦労様でした。ありがとうございました。今度は,乙女高原でお会いし,ご一緒にアサギマダラの調査をしましょうね。
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 2.【観察報告】
●1月26日の乙女高原●

 じつは乙女高原フォーラムの中で「昨日の乙女高原の様子はこんなでした」という写真をお見せしたかったこともあって,フォーラムの準備が忙しい中,乙女高原に行ってきました。もちろん,第一の目的は調査ですが・・・。
●注)ぼくは冬期間に林道を通行する許可をいただいて,乙女高原の冬期の生態系モ
ニタリング調査を行っています。

 ほんとうにいい天気でした。このところの冷え込みのせいか,琴川ダム(乙女湖)は全面結氷していました。写真に撮ろうと車を降りて,カメラを向けて構図を決めていたら,時々,湖から「キュンキュン」とか「ピシッ」という音が聞こえてきます。氷と氷がぶつかり合う音でしょうか。諏訪湖の御神渡り(おみわたり)の時も,こんな音が聞こえるのでしょうか。とても幻想的な音でした。

 柳平までは林道の雪は雪かきしてありましたが,そこから先は真っ白。でも,高級スポンジケーキみたいに,とてもフワフワしているので,それによって車の底がガリガリいったり,止まってしまうことはありませんでした。それでも大事を取って,車を途中で降り,あとはスノーシュー(西洋かんじき)で歩いて乙女高原へ向かいました。

 おもしろかったのは,ところどころ,動物の足あとが林道の脇に「寄り道」していたことです。道路標識やガードレールなど,なにか杭のようなものがあると、それに向かって足跡があり,杭のまわりをぐるぐる回って,最後に放尿して,そこを去っているようです。たぶんキツネだと思います。放尿しているのは「ここは自分のなわばりだよ」というマーキングなんでしょう。
 それを見ながら,「これはわれわれ男性が立ち小便をするときに,電柱など何かにかけたくなる生理的現象のルーツではないか?」と思いました。ぼくらも知らず知らずのうちに,本能的にマーキングしているのかもしれません。

 ようやく草原に着きました。雪は深いところで50センチ,平均20センチほどでした。谷地坊主はみんな雪の下。雪見だいふくが並んでいるように見えます。ウラジロモミの幼木は,かろうじててっぺんの緑が見えています。
 そして,たくさんの足跡。深い足跡は,足の細いシカでしょうか。そう思って足跡の底を見ると,確かに先に2つのひづめの跡がくっきりと見えます。
 二つずつの点が点々とつながっているように見えるのはテンでしょうか。
 いろいろな発見を楽しみながら,今日の目的である糞を探しました。でも,さすがにこれだけの雪が一気に降った後です。一つも見つけることができませんでした。

 ロッジの庭でお昼を食べました。ベンチの上にもっこりと雪が積もっています。駐車場に並んだ輪切りの太い幹の上にも一つずつ大きな雪のおまんじゅうがのっかっていました。

 帰りは,林道下の遊歩道をずっと歩いて行きました。途中,リスが歩道を横断した足跡を3ヶ所で見ました。広場から焼山の展望台に登り,そして,車まで帰りました。タイヤのカバーに大きなつららができていました。
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 3.【イベント案内】
●ファンクラブ総会ならびに座談会● 3月16日(日)

 総会後の座談会のゲストは櫛形山県民の森・森林科学館の石原 誠さんです。石原さんは櫛形山の自然をじっと見つめ,守ろうと活動されてきた方です。櫛形山も乙女高原と同じくシカによる食害が目だってきたので,シカの調査を始められました。そんなお話をお聞きします。なお,石原さんが作っている県民の森のブログがとってもいいので,ぜひ,見てみてください。
  http://blog.goo.ne.jp/kushigatamori

■日 時 2008年3月16日(日)
     午後2時〜4時30分(片付けと茶話会終了は5時)
■会 場 山梨市牧丘町総合会館大ホール
■対 象 乙女高原ファンクラフ会員(座談会には会員でなくても参加できます)
■参加費 無料
■ゲストのお話のテーマ 「シカのウンチから植生を考える?」
■ゲスト 石原 誠さん(櫛形山森林科学館)
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 4.【イベント案内】
●乙女高原案内人養成講座2008●

 お待たせしました。2003年から3年間に渡って開催した後,休眠状態にあった乙女高原案内人養成講座を開講します。乙女高原を知り,守り,そして伝えるノウハウが満載の講座です。これを機会に,ぜひ,乙女高原のことを知り,ファンになり,そして,乙女のことを伝えるメッセンジャー「インタープリター」になってください。詳しくはホームページで。
 http://www.kcnet.ne.jp/~otomefc/annainin.html

第1回 5月25日(日)
 ■開講式
 ■実習「乙女高原の自然」
 ■講義「インタープリテーション」
 ■パネルディスカッション「乙女高原案内人になって」

第2回 6月15日(日)
 ■実習「乙女高原の地形地質」「乙女高原の動物」
 ■講義「自然の保護」「乙女高原の自然」

第3回 6月29日(日)
 ■演習 マルハナバチ調べ隊にインターン(実習生)として参加

第4回 7月13日(日)
 ■実習「乙女高原の植物T」「乙女高原の植物U」
 ■講義「乙女高原の歴史」
 ■講義と質疑応答「今後の活動について」
 ■閉講/修了式

会場 乙女高原 講義・休憩等は乙女高原グリーンロッジ(予定)
定員 30名(申し込み多数の場合は抽選。申し込みしめきりは4月30日)
講師(敬称略)
 北垣 憲仁,時田 恵,小松澤 靖,宮原 孝男,植原 彰,古屋 利雄,小林茂,
 坂田英明,由井建蔵,小笠原恭子,内藤邦雄,高橋 徹,加藤信子,依田 昇ほか
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