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乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン 第306号 2014.4.6.
発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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▲▼ も く じ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【観察報告】4月5日の乙女高原
2.【活動案内】ヤマアカガエルの産卵調査2014
3.【活動案内】第15回遊歩道づくり
4.【活動案内】スミレ観察会
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0.【ニュースニュース】
●1.4月5日,乙女高原の湿地でヤマアカガエルの卵を確認しました。初です。前回,乙女高原で調査をしたのが3月27日なので,この8日間に産まれたものです。次回のヤマアカガエル産卵調査は4月19日(土)です。この日には,たぶん道路の雪も融けていて,楽に行けると思います。いっしょにカエルの卵塊を数えてみませんか? →1,2
●2.『乙女高原大百科』,好評発売中です。1冊2,000円(実費・消費増税による値上げはなし!)。ただし,送料は350円から360円となります(消費税増による郵便料金改訂で)。ですから,送料込みで,1冊なら2,360円,2冊なら4,360円です。3冊以上については要相談。郵便振込でご送金ください(別途,送金手数料がかかります)。 http://fruits.jp/~otomefc/daihyakka.html
郵便振替口座等は以下の通りです。
・口座番号 00220-8-71093 ・加入者名 乙女高原ファンクラブ
●3.4月の世話人会は4月16日(水)午後7時半から牧丘総合会館です。ファンクラブの会員であれば,どなたでも参加できます。ぜひどうぞ。
●4.日本自然保護協会による自然観察指導員講習会が今年,山梨で開催されます。1978年から36年も続いていて,山梨の回で第487回という,歴史と伝統のある『自然保護からはじまる自然保護』人材養成研修会です。なにをかくそう乙女高原案内人養成講座は,この講習会のマネっこといっても過言ではありません。自然保護の考え方や自然観察の手法を学ぶ1泊2日の充実したプログラムです。以下,概略
・主催:(公財)日本自然保護協会、山梨県立愛宕山少年自然の家
・会場:山梨県立愛宕山青少年自然の家(甲府市愛宕町358−1)
・開催日:6月21日(土)〜22日(日)1泊2日 雨天実施
・費用:25,000円(NACS-J会員は5,000円減額)
・定員:60名(申込み多数の場合抽選)
・対象:満18才以上で、1泊2日のすべてのプログラムを受講できる方・自然保護教育の必要性を認識し、自然観察活動の推進に意欲があり、できるところから実践の第1歩を踏み出す意欲のある方、また現在活動されている方
・申込み期間:5月2日(金) 〜5月26日(月)
・申込方法:@WEBの専用フォームで申し込むA必要事項を記入しメール・FAX・郵送で申し込む
詳しくは,以下のサイトをご覧ください。
http://www.nacsj.or.jp/katsudo/shidoin_schedule/2014/03/no48762122.html
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1.【観察報告】 ●4月5日の乙女高原● 〜ヤマアカガエルの卵が産んであったよ〜
今年は雪が半端なく多かったため(なんといってもバレンタイン豪雪では,山梨県全体が『陸の孤島』になりましたからね),雪解けの状況がまったく読めず,「たくさん歩くかもしれませんよ」と脅したからでしょうか,事前の申し込みが一人もなく,集合場所の道の駅にだれもいらっしゃらず,結局,一人で調査をするハメになってしまいました。
柳平から先は冬季車両通行止めですが,ぼくは調査のため特別に通行許可をいただいているので,その先も行ってみました。すると,焼山峠までは車で行くことができました。3月には大雪のため柳平から往復約9qを歩いて乙女高原まで行っていたので,それと比べれば天国です。歩く距離は半分になりました。
さて,今日の目的はヤマアカガエルの産卵調査です。一つは,山梨市三富の湯本さんが調べている山梨県内のカエル類産卵初認日調査への情報提供です。もう一つは環境省による里地里山モニタリングサイト1000調査としてのアカガエル類の卵塊数調査です。ヤマアカガエルの産卵が見られる湿地はすでに把握しているので,そこをチェックしながら進みました。
(旧名称)杣口林道の入り口付近の湿地は,卵塊数は4つ。前回と変わりませんでした。
杣口林道途中の池(カエル池と呼んでいます)は,前回に比べ4つ増えて25になりました。史上最多です。すでにオタマジャクシになっているのもいました。
モニタリング1000鎌倉講習会で「アカガエル類は,メスは1シーズンに1塊の卵しか産まないので,塊の数がその地域のカエルの数を反映しているんですよ」ということを教わりました。毎年調査を続けることで,カエルの『絶対数』はわかりませんが,『相対的な増減』ならわかるということです。25個というのは最高記録です。今後,どうなっていくのでしょうか。
林道では,木ではアブラチャンやキブシ,バッコヤナギが,草ではハシリドコロがようやく咲き始めていました。川の近くでは,ミソサザイの元気な声が聞こえてきます。乙女湖はまだ半分以上凍っていました。
さて,焼山峠に車を置いて歩き始めました。少し先まで雪の様子を偵察に行き,その結果から,今回はスノーシューはやめて,スパイク付き長靴を選択しました。途中でスノーシューをつけたり・はずしたりしそうだし,はずしたスノーシューを持って歩くのは大変だと判断したからです。道路でもところによっては20pも積雪があって歩きにくかったですが,この選択は間違っていなかったと思います。
崖のところで,シカの子どもを見ました。崖を横切っています。ぼくの姿が見えているはずで,とても怖がっていました。お尻の白い毛が総立ちです。早いとこ渡り切りたいのでしょうが,休んでは歩き,歩いては休んでいるので,なかなか崖の向こうの森まで行き着きません。毛並みは悪いし,やせているように見えました。きっと走っていく元気がなかったのだと思います。
その崖の下でシカのほぼ白骨化した死体を見ました。これも今年のバレンタイン豪雪のせいだと思います。
さて,木道のある湿地に来ました。木道の上にはもう雪はありませんが,湿地は半分くらいはまだ雪に被われていました。探してみると・・・,ありました,カエルの卵! 塊は4つありました。今年初めてみる乙女高原のアカガエル卵です。卵は4腹分(4塊あったということです)。表面はシャーベットのように凍っていました。温度計で計ると,気温は3.2度,水温は6.0度でした。
乙女高原の駐車場下の湿地でも探してみると,木橋の上下で合計7腹分のカエル卵がありました。
なお,発泡スチロールの裏側に自動温度記録計を防水加工をして貼り付けたもの(ぼくは『フロートロガー』と呼んでいます)を林道途中のカエル池とここに仕掛けておいたのですが,ここのものは健在でしたが,カエル池のものは誰かに連れ去られてしまいました。
湿地では大失敗をしました。「大丈夫だろう」とたかをくって湿地の中を歩いていたら,右足がそのまま湿地の泥の中に全部入ってしまいました。幸い,左足は谷地坊主の頭の上を踏んでいて無事だったので,左足に全体重を載せて,ゆっくり右足を持ち上げたら,すぐに泥の中から引きずり出すことに成功し,泥の中に長靴を残すこともありませんでした。でも,ずぼんは泥だらけで,長靴の中にも入ってきてしまいました。バッグも上着も泥。しかも,臭い! 着替えなど持ってなかったので,そのまま過ごすハメになりました。
途中,ハプニングはありましたが,焼山を10時40分に出発して乙女のロッジ前に着いたのが12時近くでした。お昼を食べてから,森のコース→ヨモギ頭→てっぺん→草原のコース→ツツジのコースと歩いてから,帰りました。
おもしろかったのは,雪が融け始めていたため,雪の下にあったであろう『野ネズミ大帝国』の『遺跡』が見られたことです。冬の間,野ネズミたちは雪の下にトンネルを掘って過ごしていたのですが,その天上部分が融けてなくなるのですから,(家の)壁にあたる部分や床にあたる部分が露出してしまいます。それが見えるわけです。この時期限定ですよ。遺跡とはいえ,雨が降れば,すぐに流されてしまいます。ゴルフボールがそのままちょうど入るくらいの半球型の穴が空いていて,そこにたくさんの糞がある・・・といった遺跡もありました。トイレの遺跡ではないかと思いました。
林に目をやると,木の根元だけ雪が融けて,穴が空いています。ツツジのコースでは,ツツジが斜面の下側を向いて,かしがっていました。斜面の上から下に向かって雪が徐々に動いていくので,斜めになってしまうのだと思います。深いところではまだ50pの積雪でした。
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2.【活動案内】 ●ヤマアカガエルの産卵調査●
日 時 3月21日(金祝)・・・豪雪の残雪のため中止
4月 5日(土)・・・終了。産卵初認。
19日(土) (26日(土))
集 合 道の駅まきおか駐車場 9:30
車に相乗りし,途中から歩いて,乙女高原の湿地でヤマアカガエルの産卵状況を調査します。
■モニタリングサイト1000とは・・・
里地里やまの自然の変化を,市民による調査によって全国規模で調べていこうという環境省/(公財)日本自然保護協会によるプロジェクトです。調査項目は9つありますが,乙女高原では、『カエル調査』に取り組みます。乙女高原は2013年にサイト登録したので,今回が初めての調査になります。
■乙女高原でのヤマアカガエルの産卵
乙女高原では3月下旬〜4月上旬、まだ雪が残っている時期にいったん冬眠から覚め,湿地に雄雌が多数集まって産卵し(かえる合戦)、産卵が済むとまた冬眠を続けるという、珍しい生態を持つカエルです。
【乙女高原での産卵確認日】
3月20日(2010年),4月10日(2011年),4月8日(2012年),4月7日(2013年)
※詳しくは事務局までお尋ねください。
※雪の状態によっては往復4キロ雪の中を歩きます。
※天候等によって急きょ中止したり延期したりすることがあります。電話等でご確認ください。
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3.【活動案内】 ●第15回 遊歩道づくり● 5月11日(日)
古くなった杭を交換し,ロープを張り巡らし,遊歩道をはっきりさせます。ご家族で参加できる作業です。春の乙女高原で,いい汗をかきましょう。ただし,天気が悪いと寒いです。防寒具もお忘れなく。
終了後,依田さんを講師にスミレ観察会をします。こちらも予定に入れておいてください。
■主催 山梨市 山梨県 乙女高原ファンクラブ
■日時 5月11日(日) 午前9時半から12時半まで
(少雨決行。雨天の判断は各自でお願いします) (荒天の場合,18日に延期)
■集合 乙女高原グリーンロッジ前
■持ち物 べんとう,雨具,軍手
かけや(大きなトンカチ),なたなど道具がある方はご持参ください。
■服装 作業のできる服装(まだ寒いので,防寒の準備も)
■問い合わせ・申し込み先 山梨市役所観光課 電話0553-22-1111(代表)
※保険には主催者で加入します。
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4.【活動案内】スミレ観察会
第1回 5月11日(日) 午後1時半から3時半
第2回 5月25日(日) 午前10時から午後2時半
(少雨決行。雨天の判断は各自でお願いします)
春,乙女高原には見つかっているだけで22種類のスミレがかわいい花を見せてくれます。といっても,いっぺんに・一ケ所で見られるわけではありません。少しずつ時期をずらし,生息場所をずらしています。そんな乙女高原のスミレを『乙女高原フィールドガイドV 乙女高原のスミレ・ウォッチング』の編集代表・依田昇さんの案内で観察します。
なお,参加者のみなさんには『乙女高原のスミレ・ウォッチング』をもれなくプレゼント!!
■集 合 乙女高原グリーンロッジ前
■持ち物 べんとう,水筒,雨具,筆記用具,観察用具(ルーペがあると便利です),図鑑など。
■参加費 無料。
■講 師 依田 昇さん(乙女高原案内人。スミレ・フィールドガイド編集代表)
■問い合わせ・申し込み先 乙女高原ファンクラブ事務局(このメールに返信を)
※行事災害保険にはファンクラブで加入します。
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