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乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン 第315号 2014.10.10.
発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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▲▼ も く じ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【活動報告】牧丘第二小学校自然教室での案内活動 9月9日
NEW! 2.【書籍紹介】高槻成紀「北に生きるシカたち−シカ,ササそして雪をめぐる生態学」
3.【活動案内】第15回草刈りボランティア 11月23日(日・祝)
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0.【ニュースニュース】
●1.今年も10月27日(月)に「焼山峠周辺 秋の観光地美化清掃」が行われます(主催:山梨市)。午前9時に焼山峠に各種団体が集合し,分担してごみ拾い等を行います(乙女高原ファンクラブはもちろん乙女高原担当です)。弁当や軍手,ごみ袋は市で準備してくださいますが,それ以外はボランティアです。参加していただけるという方は16日までにファンクラブ事務局までお返事ください。できるだけ多くの方のご参加をお待ちしています。
●2.今年も11月23日(今年は3連休真ん中の日曜日)にボランティアによる乙女高原の草刈りを行います。今回でボランティアによる草刈りはなんと15周年! よくぞここまで続いたなと思います。乙女高原の草原の自然保護に草刈りは欠かせません・・・おもしろいでしょ?! 自然保護なのに草刈りなんて・・・。ぼくが一番惹かれた点です。だって,草刈りという「自然への人の関わり」が自然を守り,生物多様性を保っているのですもの・・・。これをお読みの皆さまも,ぜひ11月23日には乙女高原においでください。この15年間,雨に降られたこと一回もありません。
●3.今年の草刈りちらしが完成しました。「乙女高原ファンクラブ」サイトのトップページに貼り付けてありますから,ぜひご覧ください。「ちらしが欲しい」「ちらし配布に協力するよ」という方はぜひご連絡ください。必要部数をお送りします。
●4.次回世話人会は10月16日(木)午後7時半から牧丘総合会館です。ファンクラブの会員であれば,どなたでも参加できます。ぜひどうぞ。
●5.(再掲)乙女高原(の近くの焼山峠)まで乗合バスが運行されています。予約が必要で,11月23日までの土・日・祝日(振替休日を含む)に運行されます。
行きは,塩山駅北口→柳平→焼山峠 塩山駅北口発 08:25, 9:15 の2本
帰りは,焼山峠→柳平→塩山駅北口 焼山峠発 15:25,16:40 の2本
運賃は,塩山駅北口→柳平は大人1,000円・小人 500円,塩山駅北口→焼山峠は大人1,100円・小人 550円。事前に運行会社である英和交通に電話をかけて,申し込んでください。
(金峰山・夢の庭園など)大弛峠へ行くには柳平で下車し,そこで乗合タクシーに乗り換えるそうです(これも要予約)。
焼山峠から乙女高原までは2q弱。歩いて30分弱です。
英和交通の電話は0120-26-2344。時刻表等は,こちら
http://eiwa-kotsu.com/img/timetable/odarumi-line.pdf
●6.(再掲)『乙女高原大百科』(A5判600ページ)好評発売中です。1冊2,000円。送料は360円。ですから,送料込みで,1冊なら2,360円,2冊なら4,360円となります。3冊以上の送料については要相談。郵便振込でご送金ください(別途,送金手数料がかかります)。
http://fruits.jp/~otomefc/daihyakka.html
郵便振替口座等は以下の通りです。
・口座番号 00220-8-71093
・加入者名 乙女高原ファンクラブ
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1.【活動報告】●牧丘第二小学校の案内● 9月9日
レポート芳賀月子さん(乙女高原案内人/世話人)
※5年生 男5 女1+先生2人=計8人。内藤・芳賀(ファンクラブ)
9:30〜11:50
1乙女高原の歴史と保全活動の紹介
2五感体操と,軽くジャンプ
3森のコース
・ヒョウモンチョウを発見。昆虫博士の子がツマグロヒョウモンだと言った
→その蝶は乙女にはいない(植原注 植原は乙女高原で確認し,写真も撮っています)
・ノハラアザミにマルハナバチがいた。おーちゃん
・入ってすぐの右側森の広場でジャンプ。森の土はふわふわ。なんでだろう
→倒木 いろいろな虫 アリ つまむとぐちゃぐちゃ → 土になる
・ヤマアカガエル発見 じっと見る
・ツノハシバミ,ノコンギク,マルバダケブキ,クチベニタケ,キツネノロウソク,ホコリタケ
皆それぞれ写真を撮ったりメモする。
・ウラジロモミの大木の前で子どものモミの年齢調べと,親の木はどれ?
10歳の子どもたちの上か下か。枝による年齢の数え方
・アサギマダラ 1頭発見 大きい イケマ ヨツバヒヨドリ 渡りをする蝶
・ウラジロモミの木 どうして枯れたか→シカの食害
・10:50 ゆっくりのんびり登る きのこに興味を示す。
少人数のいいところか,皆写真を撮ったり。
予習してきたヤマラッキョウがなかったとがっかりしたので
時間オーバーになってしまったが,大丈夫と言っていただけた。
4富士山のビューポイント 休憩し,水分補給 オオバコはどこから来たか,どのように来たか
・御料三角点 ×印は方位 東西南北
・ブナ爺さん 年齢 太さは150pの人4人で回り。
落ち葉のふとんがけ11 /23キッズボランティアの紹介。
尾根の右と左は甲府市と山梨市をまたぐ。
5ロッジを見下ろす尾根で50年前のスキー場の写真と今を見比べて,
草刈りしないとどうなるか考える
その後,全員でヤッホー。
鼓川と琴川の源流を案内したかったが,時間切れ
6カンバ3兄弟
7大きいシカ柵を見てもらい,花の量が外と全然違う
8最後に,乙女高原ファンクラブの目的は「乙女高原の自然を次の世代に確実に譲り渡すために,その自然と,人と自然との関わりを育む」であることを紹介。
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2.【書籍紹介】●高槻成紀
「北に生きるシカたち−シカ,ササそして雪をめぐる生態学」●
(復刻どうぶつ社 丸善出版)
乙女高原の調査研究でお世話になっている麻布大学の高槻教授の本です。1992年にどうぶつ社から出版されたものが,2013年に丸善出版から復刻出版されたものです。復刻するだけの価値ある本です。題からして「動物(シカ)を研究して分かったこと」が書かれている本かと思いましたが,そうでは(それだけでは)ありません。
調査研究の現場の空気が伝わってきます。白衣を着て,実験道具に囲まれて・・・という雰囲気はまったくありません。ほとんど「山登り+長時間肉体労働」です。ですが,自然の中に身を置いてこそ感じられる生き物たちの息吹や自然現象に心踊らされたり,きつい調査だからこそ,終わったあとの研究仲間との雑談が身に沁みたりという現場の空気が伝わってきます。
また,研究の過程で科学者がどんなことを感じ,どんなことを考え,そして,何をしているのかという「研究のプロセス」がていねいに記されています。かっこよくいえば,研究者としての生き方,研究者としてどのように自然と向き合っているかが伝わってくる本です。
さらにいいなと思える点は,自然オンリーにはなっていない点です。自然は必ず人間の営みの影響を受けています。ですから,今の自然を考える上で,歴史をひもとくことは必然です。歴史を見ずして,今の自然の状況を判断しようと思うと少なからず判断を誤ると思うし,歴史の中にこそ,人が自然と付き合う上でのヒントがあると思います。筆者がシカの置かれた状況を理解するために狩猟統計や県史を駆使して,人とシカの関わりの変遷をたどろうとしている姿に共感を覚えました。
最後に,筆者が研究成果からシカの保護管理の仕方を提言して点を高く評価します。研究生活の中で多くのシカを観察し,シカのことを知り,明らかにしてきたのだから,その保護管理について提言するのは研究者として当然の責務だという気持ちが伝わってきます。「学術上貴重だから守れ」「珍しいから守れ」ではなく,シカそのものの価値を認めて守ろうという立場がいいなと思いました。自然保護派とはこういう人々だという部分には多少違和感を感じますが,それは20年以上前に出版された本だからからかなと思いました。
この本は,言ってみれば,タイムマシンに乗って20年前からやってきた本です。ですが,古びた感じはまったくありません。筆者と一緒にシカの謎を解いたり,保護の仕方について考えたりしているみたいで,ドキドキワクワクしながら読むことができました。ご一読をお勧めします。
※2015年1月25日(日)午後,「第14回乙女高原フォーラム」に高槻さんをゲストとしてお招きします。乙女高原フォーラムで同じ方を2度お招きするのは,これが初めてです。乙女高原での調査研究の結果を紹介していただきながら,それを踏まえた「乙女高原の自然を保全するための提言」をいただく予定です。楽しみにしてしていてくださいね。
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3.【活動案内】●第15回 草刈りボランティア●11月23日(日・祝)
今年で15回目となる乙女高原の草刈り作業です。晩秋の高原でいい汗,かきましょう。
草刈りをし,刈った草を持ち出さないと草原の「富栄養化」が進み,そんな条件をうまく使ってしまうススキの一人勝ちになってしまいます。また,草原の中に生えてきた木の赤ちゃんを一緒に刈ってしまわないと遷移が進み,草原が森林になってしまいます。古い写真を見ると,ロッジ周辺にも草原が広がっていましたが,草原の中で赤ちゃんが成長し,森になってしまったのです。
今年も刈った草は(株)田丸のゴミ収集車をお借りして,琴川ダム残土処分場に運びます。ここは琴川ダムを造るときに山を削った土で谷を埋め立てた場所です。土に栄養がないので,木を植えてもなかなか育ちません。刈った草を運び込めば,それに付いている草の種が供給され,自然再生が促進されると考えられます。
今年も子ども向けのプログラム,やりますよ! ブナじいさんの根元に落ち葉のふとんをかけます。毎年,保育園くらいの小さい子から小学校高学年くらいまでが参加しています。ぜひご家族でご参加ください。
もちろん,竹居さんご自慢の「手前味噌」による豚汁もあります。お楽しみに!
■注意事項
・一般参加の皆さんは手刈りのみにしてください。
(刈り払い機使用は,恩賜林組合の皆さんなど,主催者がお願いした方のみとします)
・林道への路上駐車は厳禁です。できるだけ相乗りで来てください。
(刈り草をゴミ収集車に入れる作業をしなければならないので,路上駐車が一番困ります)
・「午前中の作業終了→記念写真→昼食」という流れにする。
(一昨年までは昼食後に記念写真を撮っていましたが,去年からは午前の作業終了後です。作業を時間で区切りますので,ご承知おきください)
■日 時 11月23日(日・祝) 少雨決行
※荒天の場合24日(月)午前9時半から午後2時
■集 合 乙女高原グリーンロッジ
■持ち物 弁当,飲み物,軍手,雨具,おわん・はし(豚汁用),
お持ちの方はかまなどの道具。
■参加費 無料(主催者負担で保険に加入)
■内 容 草刈り,草の運び出し。
ロープ回収,ゴミ拾い,キッズボランティア,豚汁作りなど
※一昨年の草刈りの様子(TBSテレビ『風の言葉』ユーチューブ2分の動画)
http://www.youtube.com/watch?v=uJ2YOJSOMbI
※ちらしが完成しました。ご希望の方はご連絡ください。
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