迂闊
「……あ」
「んー……?」
「……加賀くん、」
「……きょーこサン……? ナニ……?」
「起きて」
「んぁ……まだ眠ぃ……」
「いいから目を開けて」
「んだよ……」
「……これ、何時に見える?」
「……5時半」
「どっちの?」
「……え?」
「午前だと思う? それとも午後?」
「……えーと、昨夜は、」
「合流したのが23時前。うちに着いて1時ちょっと過ぎ」
「……そのあと……だから、寝たのって……」
「4時は回ってたと思うの」
「……てコトは」
「午後よね」
「……午後5時半か」
「夕方だわ……」
「……夕方だな」
「……休日、これで終わり……?」
「14時間近く寝てたな……」
「……流石にちょっと、ショック……」
「……この際だから、」
「どうするの?」
「……また寝よう。オヤスミ」
「…………。」
「……あ、そーだきょーこサン、」
「なに?」
「三回戦四回戦はまた目が覚めてからってコトでうわっぷ!?」
「 黙 っ て 寝 ろ ! 」
「……ふいまふぇん」
「…………。」
「……腕、ここでいい?」
「ええ。痺れたら言ってね」
「ん、へーき」
「……じゃ、おやすみなさい」
「オヤスミー」
――時間にルーズな彼と朝に弱い彼女の、たまの休日の過ごし方。
[2010年7月/2011年1月再録]