豪放磊落(ごうほうらいらく)
気持ちが大きく快活で、小さなことにこだわらないこと。


 ジャッキー・グーデリアン[Jackie Gudelhian](cv:島田敏)
 1995年5月1日生。O型。
 レーサー。2012年、スタースタンピードからCFデビュー。2016年にシュトロゼック・プロジェクトに移籍、翌年からシュトルムツェンダー。2019年度総合優勝。
 通称、「ハイテクのカウボーイ」「星の王子様」「サーキットの種馬」(←いやいやいや!・笑)

 正直言って、大好きです!

「サイバーといえばグーハー」。 このフレーズだけは、高校生の頃から知っていました。
 ……当時はBLなんて言葉は無く、「やおい」って呼ばれてましたねー……(遠い目)
 まあその辺には全く興味が無かったので(今でも特に強い思い入れはありません。苦手な訳でも嫌いな訳でもないのですが)、完全にスルーしてました。
 まさかこの歳になって「グーハー」の良さが解るようになろうとは。人生って面白いもんです。

 いや、グーハーコンビの完成度の高さははっきり言って異常ですが(きっと作った側の想定を遥かに超えている!)、グーデリアン単独でも結構な魅力だと思うのですよ。
 豪快な走りと派手なパフォーマンスをさっぴいたって、他の誰にもないチャーミングさが溢れんばかり。 母国アメリカで絶大な人気を誇るのは勿論、きっと世界的にも「人気の高い」ドライバーなのではないかと。
 恋人にするのは大変そうだけど(清々しいくらい無神経だから・笑)、気軽に会って遊べるBFとしてなら理想的じゃないかしら!  なんかもう、ちょっとくらい落ち込んでいたって、ジャッキーに会うだけで元気になれそうな気がしませんか!
 てなワケで、恒例・ふぉーりん♪らぶ!の軌跡を辿ってみようと思います。

◆TVシリーズ
 初めは、あまり強い印象はありませんでした。 「ああ、登場時からハイネルって人とセットなんだ。なんかアメリカンな人だなぁ(当たり前)」という感じ。
 じっくり見直せばまた色々発見があるのだろうとは思いますが、今のところ印象に残っているのは、 名台詞である「グッドラック、サムライボーイ!」と、さっぱりと今季を諦めるシーン(笑)
「や、もー今年はダメダメ! また来年!」「来年の今頃はアンタたちじゃなくて、キレイなおねーちゃんたちに囲まれてたいねェ!」 でしたっけ(TVシリーズは手元にないので確認出来ず。間違ってたらすみません)。
 諦めてるというか、投げてるのに投げやりな感じは全然しなくて、実に清々しく前向きで、もうこのシーンで「何この人カッコイイw てか好きだ!」と思いました。
 嫌味のない楽天家気質は、グーデリアンの最大の魅力ですよね。たったこれだけのフレーズでその人柄を見事に表した、名台詞だと思います。

◆11期
 グーハーの真骨頂はここだと思う!  TVシリーズでは正直影の薄かった二人なのですが、OVAでまさかの協力体制。 「そっ、そうか……! ここで確立するのか、グーハー勢力!」と、脳裏に稲妻が走りました(笑)
 事故を起こして入院しているグーデリアンの、全く悲壮感のない怪我人姿が最高です。 そしてハイネルに対する、さっぱりしている癖に熱い対応!  そう、「最終戦はお前が走れ」ですね。
 走ることが何よりも好きなのに、事故った所為で走れない、……一部では、事故が起きたのはマシンの所為だという話すら出ている。 そんな状況下で、ハイネルを責めるでも恨むでも当たるでもなく、こんな台詞で見事に復帰にこぎつけちゃうなんて、ジャッキー、あんたどんだけいい男!
 それにこの「お前が走れ」の一言には、グーデリアンがどれだけ「ドライバーとしてのハイネル」を評価しているかということが表れているんですよね。 初見ではそこまで深く考えなかったんですが(笑)、今にして思うとなんて熱い台詞なんだろう!と思います。
 サーキットでハイネルを焚き付ける車椅子のグーデリアンもまた良い。包帯で縛り付けられている姿もキュートですw

◆ZERO期
 ダメ男の展覧会のようなZERO期、グーデリアンにはブーツホルツの旦那に殴り飛ばされるというものすごい見せ場がございました(笑)
 まあ悪意を持ってあーいうコト言っちゃうアンリくんが悪いんですけど、「風見の走りは危険」という指摘自体は真実ではないかという気が……。 いや、当時は現実世界のモータースポーツちっとも知らないで見てたので何とも思わなかったんですが、 どう考えてもアスラーダの必殺技(?)は危険走行だと思います、失敗したときのリスクが大き過ぎるという意味で。
 おっと、話がグーデリアンから逸れました。失礼。
 まあこのエピソードを通して、「ほんとバカだな、グーデリアン!」という演出がなされている訳ですが、そのおバカっぷりにちっとも不快感が感じられないところが素晴らしい。 彼の思考回路は確かに単純なんですけど、同時に徹底的に明快で、歪みがなくって真っ直ぐで、そして見事に前向きです。
 アンリの讒言に対しても、まずあっさり信じる素直さ、なんとかしてやんなきゃというシンプルな責任感、そして思い立ったらすぐ実行しちゃう行動力。 この辺のプラス要素が傍から見ててもはっきり分かるので、どうにも憎めないというか……ジャッキーの肩を持ちたくなってしまうんですよね。
 いや、ブーツホルツの言うことも間違っちゃいない――というか、正しいのですけど。 物語的にはブーツホルツの言い分が通ってもらわなきゃ困りますが、心情的にはグーデリアンを擁護したい。(笑)
 しかしハイネルさんの「対グーデリアンモード」と「対その他の人モード」の落差には吃驚しました……w 苦労してんのネ、ジャッキー!
 余談ですけど、この話の中で披露された私服(真っ青、しかもぱつんぱつんな穴あきタンクトップ)のインパクトは忘れられません。 ガタイの良さと相まって、加賀くんのシースルージャケットに並ぶ強烈な印象を残してくれました。
 それでもグーデリアンなら許せる気がする、なんとなく。(笑)  キャンギャルの衣装を見る分には、グーデリアンのセンスって悪くない気がするんですけどねぇ……。
 あ、あと、最終戦での日吉さんとのクラッシュ→リタイア→島田さん一人芝居(笑)→ハイネル応援傘踊りの流れも大好きです。 「いっけいけハーイネルーぅ!」って、かわいすぎるよジャッキー! 彼のサインがもらえるのなら、私も傘を投げ込みたかった……!(無理無理)

◆SAGA期
 せっかく総合優勝してるのに、主人公じゃないからちゃんとは描いてもらえない(涙。新条くんもそうでしたね)という現実……。 この辺からグーデリアンの存在感が薄くなってくる気がします。本筋とは別のコメディ部分担当、というように見える。
 まあそれはそれとして、総合優勝時の表彰式スピーチがらしくないほどまともで驚きました。バンダナもしてないし!(笑)  ハイネルさんも笑顔だし、どつきあったり睨み合ったりしてないし。努力が報われたときってのは、他人に対して寛容になれるもんなんですねェ。
 いつか劇場版CFが制作される暁には(いや、そんな日は来ないだろうと知っていますが。けっ)、シュティールを駆って総合優勝に辿り着くまでの道のりを、 シュトルムツェンダー内部の動きを詳細に追いながら描いてほしいと思っています。
(いつか見たい劇場版次点:ランドルが総合優勝する2024年度のワールドチャンピオンシップ。なんか2023年はまたハヤトらしいので、2024年こそは……!)
 あと印象的なのはボートレースのとこですかねー。最早自チームじゃないのにスタンピードを応援しちゃうグーってば可愛いv  いい歳こいて半ズボン……ハーフパンツですらなくて半ズボンかよ、しかもナニよその靴下!ということさえ帳消しにしてしまえるほどです。笑。
 しかしグーデリアンの顔立ちは吉松さんのキャラデザの方が個人的に好みでした。妙にぬぼーっとさせられてしまった感のあるSAGA以降のデザインは残念。

◆SIN期
 ……出番ありましたっけ?という感じ。ぐはっ。
 実際SINは、SUGOとAOIしかレースに出てないみたいでなんだかなぁ……。
 しかし実は、このシーズン中、加賀とハヤト以外で唯一ポディウムのてっぺんに立ったのはグーデリアンなんですよね。 もっともてはやされてもいいのにな!(贔屓目)

◆その他媒体
 ドラマCDではハイネルと1セットで出番の多いグーデリアンw  大抵は話を引っ掻き回すためのおバカさんな役回りですが、意外とすこーんと正論述べてたりして面白いんですわ、これが。
 例えば『レディ!』のときの、「女性がレースに関わるべきではない」というグーデリアン一流の哲学――単純にして明快で、彼らしい愛と思いやりがある!
 例えば『ファースト・ラブ、ネバー・ラブ』のときの、ケイティへの「お断り」の仕方――率直で素直で、言い訳も自己弁護もほとんどない!
 例えば『鋼鉄のマイスタージンガー』のときの、ハイネルへの「思いやり」溢れる行動――ものすごくバカだけど(笑)、揺るぎない実行力に満ちている!
 シューマッハなんかもアニメ以外の媒体での活躍の方が派手なキャラですが(笑)、 島田さんの芸達者っぷりもあって、グーデリアンも「ドラマCDでの活躍がスバラシイ☆」なキャラになっていると思います。
 いちいち今日子さんに対しては失礼な発言をするのが引っ掛かるのですがね!  コミック版(七瀬みく氏による公認コミック)では、今日子さんを口説く気満々だったりした癖に……。
 ……いや、ジャッキーになら今日子さんをかっさらわれてしまっても許せるような気がする。うん。(笑)

 てなトコロで、以上、ふぉーりん♪らぶ!の軌跡、終わり。

 愛や憧れは多分に抱いているものの、なかなか彼が活躍するようなテキストを仕上げられずにいる現状です。
 誰とでも割に仲良くやっていけそうな人なので、他人と絡めてあれこれ動かしやすそうな気がするのですけどねェ。
 じわじわ数を増やしていきたいです。

[2011年5月]