酒と煙草と女の匂い【の、コメント】
これ、なんだったっけなー、他人様のSSか、Web上の文章か、或いは阿刀田高かどっかの小説か、はっきり覚えてませんが「何か」の影響を受けて書いたんだと思います。
オマージュというほどのことはしていないし、精々インスパイアドというところでしょうが、そういうつもりで書き始めたワケではないので記録も記憶も無く、漠然とした印象のみです。
どこかで重なるようなモノを見かけたら是非教えてください。
それはそれと「におい」が好きです。香水の匂いでも汗臭いのでもない、「その人のにおい」ってあるじゃないですか、それが好き。
……いや、好きとは限らないのか、すごく自分好みの「その人のにおい」を発する人ってのが世の中にはいて、その人のそのにおいは好き。というべきか。
加賀くんからどんなにおいがするのか、は、正直なとこイメージ出来ずにいるんですけれど、取り敢えず今日子さんはいい匂いだろーなーと思っている。
> 予告なし、午前二時半のドアチャイム。開けても碌なことはない。重々承知、のその上で、今日子は溜め息と共に扉を開ける。
これ小室哲哉の『RUNNING TO HORIZON』を元ネタにしていた(「眠れない午前二時 いらだちがドアをたたく」っていう歌い出し)のでこんな時刻だったんですが、
文にして読んでみたらリズムがよくなかったので30分遅くなりました。
>「ああっきょーこさんっ! あいたかったっ!」
> 大袈裟な歓声と同時に倒れ込んでくる身体を抱き止める。細いわりにかちりと重たい身体は、今日子とほとんど変わらない上背。図々しいほど飛び跳ねた髪の毛と、下品すれすれの派手な服装。そして、嘘と冗談で塗り固められた台詞。
> 相も変わらず、見事なものだ。
>「……光栄だわ。毎度毎度ご苦労ね」
>「あれ、ツレナイ。きょーこさんもしかして俺のことキライ?」
> 生意気にも子猫のような顔をして首を傾げてみせる男に背を向けて、今日子は薄暗いリビングへと戻る。強烈な酒の匂いをさせながら、それでも静かに扉を閉め、鍵を掛けて、野良猫のように男はついてくる。
今の自分なら書かない(書けない)と思われる軽くてあざとい系の加賀。いっぱいハートが飛んでるような漫画チックな光景をイメージして書きました。
2014年8月現在、うっかり『ジョジョの奇妙な冒険』攻略中の頭で読み返すと、第2部JOJOことジョセフ・ジョースターみたいに思えてくる不思議。笑。
> 屈託ない告白と同時に、圧し掛かられ抱き締められて、重みに一瞬、息が詰まる。
> 体臭を深くする酒の匂い。馴染んだ銘柄の煙草の匂い。苦く煤けたその気配の奥、消し損ねた落書のように、ほんの僅かに、女の匂い。
> 甘さと華やかさのある、幼くて愛くるしい残り香の――これは多分、ベビードール?
喫煙者と深く付き合ったことがないので、実際にこんな過程を踏んで匂いを意識できるのかどうかは判りません!(きっぱり!)
香水にも詳しくないので、ありきたりにベビードールを出すしか出来ませんでした(YSLさんすみません……)。
余談ですが自分はエリザベス・アーデンの「グリーンティー」ユーザです。可愛げはないかも知れんが好きなんだお茶が! 好きだとも!
>「いつまでも若いと思わないことね。……甘ったるい、少女の匂いの娘ばかりじゃ、」
>「うん、」
> 聞いているのかいないのか、男は楽しげに頷いた。うきうきと脚の間を押し広げられて、彼女は僅かに身を捩る。
>「それこそずっと、つまんないわ、よ」
>「うん」
ここの今日子さんの台詞、たぶん無意識的元ネタは藤井みほなの『スパイシー・ガール』っつー少女漫画です。
りぼんという少女誌で、香水を小道具に使った漫画って珍しかったんじゃないかなと。当時は。
> くらくらする額に口付けて、嘘だらけの男は囁く。
> ほんと、そうだといいんだけど。数分前と同じ台詞を返しながら、今日子は諦めて目を閉じる。
> 溜め息のあとの深い呼吸に、女の匂いはもうなかった。
匂いがなくなってる=意識からも消えてる。っていう。
その程度の興味でもちゃんと抱けちゃうから厄介なんだよなコイツ、っていう、そういうこと考えながら書きました。
因みに題名は河島英五の名曲『酒と泪と男と女』からです。
「泪」って字面が好き。
[2014年8月]