2015読書記録
毎年恒例。
ちょっと冊数が減ってしまって残念です。
※漫画除く。漫画・アニメ作品の小説版(スピンオフ含む)は…入ってたりそうでもなかったり…(適当)
※読んだ時系列順です
※「☆」は再読もしくは再々読とか再々々読とか、とにかく非初読の印です
1 万城目学『悟浄出立』
図書室。上司が読んでたので次に借りました。やるじゃん万城目さん、て素直に思った。中国古典題材、向いてると思うけどな。『司馬遷の娘』がすごくよかったです。
2 山本美香×ジャパンプレス『山本美香が伝えたかったこと』
図書室。故郷の偉人(?)としてもう少し知識を増やしたかったので。思ったよりも読み応えはなかったですが、今後の為に、一冊持っておいてもいいかなという印象。
3 サイモン・シン『フェルマーの最終定理』
図書室。自然科学系のモノ読みたいと思って借りました。まあこれも物語(ドキュメンタリー)なんですけども、事実は小説よりなんとやらで、最っ高面白かったです。
4 アーシュラ・K・ル=グウィン『ゲド戦記外伝』
図書室。昨年度末からの流れで、漸く。ほんと、漸く、アースシー世界の全貌を覗けた気はしたけれど、ル=グウィン女史の底は深すぎて、やっぱりまだ、見えない。『地の骨』が好き。
5 大野更紗『困ってるひと』
図書室。発売当初の話題になってる時から興味はあったのです。思ってたよりずっと女の子なエッセイで、“制度難民”の話を読んだ、という感触ではありませんでしたね。
6 伊藤計劃×円城塔『屍者の帝国』☆
映画公開に備えて文庫版再読。好きだ!としか言えない。円城さんにしてはとても読みやすいのだけど、やはり後半の混沌っぷりは凄まじく。伊藤さんバージョンも読みたかったよなぁ。
7 恩田陸『麦の海に沈む果実』
図書室。読みやすくてしかも重苦しいものを読みたかった(我侭)。雰囲気づくりのうまさは流石の一言、どっぷり恩田陸を堪能出来ました。後味がよくないのが悔しいところ。
8 ヨ―スタイン・ゴルデル『ソフィーの世界』
図書室。『カードミステリー』が好きなので。先が気になってぐいぐい読める魅力はありましたし、世界各地の思想への入門書としてはなるほど優秀。結末は好みが分かれそう。
9 北村薫『夜の蝉』
自前。円紫さんシリーズの第2弾、だったかな? 謎の鮮やかさ以上に、<私>たち女子大生らの時が進んでいく様が、なんというか胸に重い。『六月の花嫁』『夜の蝉』が印象的。
10 伊藤計劃『メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』
購入。2015年は国際伊藤計劃年だから!(戯言) 氏のMGSへの愛と、尊敬すべきマニア魂、磨かれつつあった筆力を実感できる一作。オタコン視点なのがすごく、効いてます。
11 北村薫『秋の花』
自前。円紫さんシリーズ第3弾。長編なんですよね。きっつい。これはきつい、すごく、しんどい。そうとしか言えない読後感。ちょっと恩田陸ワールドに近いものを感じました。
12 森見登美彦『新釈 走れメロス 他四篇』☆
自前。友のとこに長期滞在させてたのが戻って来たから読んだんだっけな…? やはり全モリミー中1、2を争う出来映えだと、自分は思います。『山月記』と、『桜の森の満開の下』が好きだな。
13 ヴァン・ダイン『グリーン家殺人事件』
自前。自分でも意外な、初読。なるほどダインだわー、元祖だわー。っていう。登場人物がみんな濃すぎるほど濃いのが、如何にも“館モノ”的でいいですよね。
14 北村薫『六の宮の姫君』
自前。円紫さんシリーズ第4弾、かな。これも長編、というか…これ自体が卒論? みたいな。書評ミステリ? 文芸史ミステリ? <私>が卒業間近にまでなっていることに感慨一入。
15 アンソロジー『みんなの少年探偵団』
万城目学に湊かなえ、新進気鋭の有名作家5人の「少年探偵団(というか二十面相と明智小五郎)」二次創作。素晴らしい。色とりどりで、愛に溢れてて! 他の人にも書いて欲しい!
16 沢木耕太郎『キャパの十字架』
図書室。ノンフィクションが読みたくて。丁寧で誠実な研究結果だ、という印象を受けました。ロバート・キャパとゲルダ・タローの写真を、もっと色々見てみたくなる。
17 上橋菜穂子『狐笛のかなた』
図書室。“守り人”シリーズとは別に単発モノが読みたかったので。勢いよく読めましたが、微妙にオチが好みでなかった印象です。描写の鮮やかな美しさは流石の一言。
18 西澤保彦『解体諸因』☆
自前。何度読んでも途中でワケわかんなくなるんですよね…(誉め言葉)。かなりエグいのにどこかドライで読みやすい、西澤さんのぶっ飛んだ“論理性”、ほんと大好き。
19 ヴィクトール・E・フランクル『夜と霧』
図書室。節目の年でしたので。壮絶で凄惨な記録なのに、冷静でしかもどこか明るくてユーモアさえあるのが、とても印象的でした。人は人として生きられる。愛と誇りがある限り。
20 円城塔『Self-Reference ENGINE』☆
自前。円城ワールド好き好き大好き超あいしてる!の発作が出たので。倒錯的な言葉の世界の煙に巻かれて意味不明、あぁんらめぇおかしくなっちゃうぅぅ!的な。(すんません) 好きだー。
21 タニス・リー『銀色の恋人』
古本屋。R.I.P、“ダーク・ファンタジーの女王”。ありふれたアンドロイドものかと思いきやハードなSFマインドに裏打ちされた少女の成長物語で、予想以上に素敵でした。
22 綾辻幸人『Another』
図書室。長い話が読みたかった。学園ホラーですがある意味で叙述ミステリで、先が気になる読ませ方含めて、非常に上手だと思いました。館シリーズより寧ろ好きかも。
23 エラリィ・クイーン『エラリィ・クイーンの新冒険』
自前。反動で軽いモノ。トリックが鮮やかで多彩で、豪華なオードブル食べた気分になりました。毎度言いますけど、エルはこれっくらい軽い方が自分としては好きです。ウザいけどね!(笑)
24 泉谷一樹『ソウル・グラトニー〜百代目の不死王〜』
生徒が貸してくれたので。“ラノベ”のシリーズもの第1作ってこうやって出てくるんだー、反応よかったらシリーズになるんだろうなーって、そこんとこ興味深く読みました。
25 重信康『ソウル・サクリファイス 贖罪の断章』
生徒が貸してくれたので。ゲームのノベライズだそうですが、物語としてよく出来てます。ギブアンドテイク(?)なシステムが巧みですね。後味はちょっと悲しかったかな……
26 空知英秋×大崎知仁『銀魂 帰ってきた3年Z組銀八先生フォーエバ- さらば、愛しき3Zたちよ』
生徒が貸してくれたので。元ネタを把握していないと、オールキャラ風味のわちゃわちゃしたギャグはちっとも楽しめないのですね、と思い知った一冊。
27・28 アーネスト・ヘミングウェイ『誰がために鐘は鳴る』(上下巻)
図書室。意外なことにヘミングウェイの長編は初。アメリカ的なマッチョイズムを感じました。終盤、戦闘描写や窮地に至ってからのクライマックスは割とよかった。
29 向井万起男『君について行こう――女房は宇宙をめざした』
図書室。ベストセラーになった奴ですね。飄々としてユーモアの塊、すっごく素敵なご夫婦だと思いました、コレ読んで。NASAの内側あれこれが分かるのもとても楽しい。
30 内藤泰弘×秋田禎信『オンリー・ア・ペイパームーン』
新刊。『血界戦線』のスピンオフノベライズなんですが、内藤漫画の世界観と雰囲気とノリをそのままに、お馴染み独特の秋田節全開で、奇跡のコラボと呼びたいです。名人芸。
31 伊藤計劃『ハーモニー』☆
映画公開に備えて文庫版再読。今更ながら、既存のSFマインドの、二段階くらい先を行く感性に震える。初読時よりも更に、現実世界はこの小説に近付いている気がするのだけれど。
32 フランシス・H・バーネット『秘密の花園』☆
自前。何度読んでも面白く、何度読んでも清々しい。自分の魂まで健やかになるみたい。冬から春に至るムーアの描写が美しくて、憧れを掻き立てられるのもいい。いつか原書で。
33 菅浩江『アイ・アム』
古本屋。物語そのものへの感想以上に、Twitter上で感想を呟いたら、筆者ご本人からリプライを頂いたという畏れ多い体験の方が印象的。笑。
34 宮部みゆき『過ぎ去りし王国の城』
生徒が貸してくれたので。久しぶりの宮部ワールド。胸が痛くなる、だけど希望がある、この結末は如何にもだなと。主人公たちが色恋でなく、友情で結ばれているのがよかったです。
35 カズオ・イシグロ『忘れられた巨人』
図書室。新作! 新作! 重たいというよりも深い物語だ、と思いました。忘却は罪なのか優しさか。記憶は嘘をつくからこそ、物語の力を見失ってはならない。なんて。思ったり。
36 アイザック・アシモフ『鋼鉄都市』
古本屋。SF×ミステリの、最高峰と言ってもいいんじゃないかなコレは! 主人公とロボットのぎこちない距離の縮め方に、わくわくどきどきと胸が躍りました。結末は爽快!
37 陳舜臣『ものがたり水滸伝』☆
自前。色々忘れて行くので記憶の上書きに……。何度読んでも登場人物の多さに頭を抱えます。次に読むときは人物帳を作りながらにしたいと思います。今度こそ。
38 映島巡『ドラッグオンドラグーン ストーリーサイド』
生徒が貸してくれたので。これもゲームのノベライズですかね? 重たかった。後味は悪いけれど、物語としても文章としても一定以上の水準の、優れた作品だと思いました。
39 日本戦没学生記念会『きけわだつみのこえ』☆
自前。戦後70年、の節目の年、どうしても夏にこれを読み直したかった。以前とは違う手記が心に響いたり、彼らの年齢が生徒らの方に寧ろ近いことに今更驚いたり。
40 森見登美彦『有頂天家族』
図書室。モリミーらしいお話で、多分に面白くもあるのだけれど、弁天さんがあんまり好みでなくってしんどかったです。取り敢えず父上かっこよすぎか!
41 アンネ・フランク『アンネの日記』☆
図書室。これも節目の年ということで、小学校のとき以来の再読。あの頃よりも反発せずに読めました。こういう手記をもう二度と、誰かに書かせちゃいけないと思う。
42 井上ひさし『グロウブ号の冒険』
図書室。未完なんですよねこれ。テンポのよさが流石です。書かれた時代が少し前なので、社会風刺の毒はあんまり感じなかったかな。しかし南の島に行きたい……
43 角田光代『12星座の恋物語』☆
自前。星占い誌にコラボ連載してたって点で邪道と言えば言えるんだろうけど、短編小説の類型集みたいな本ではある。どう書いたって上手い人は上手いのですよ。
44 金田一春彦『ケヤキ横丁の住人』
図書室。我らが地元、山梨県に居を構えてくれた彼に敬愛の意を表して。内容が古いので色々ひっかかるところはありますけども、一貫して田舎を愛してくれてて嬉しいです。
45 ヴァレンタイン・デイヴィス『34丁目の奇跡』
図書室。クリスマスなので! この時期に相応しい心温まる物語、ですね。映画で見た方が説得力あるかもなーとは思いました。
46 広瀬正『マイナス・ゼロ』☆
自前。質のいいSFが読みたい、と思って。未だに読んでて混乱するけど、こんなにも豊かで心温まるタイム・パラドックスもの、自分は他に知らないのです。夭折が惜しまれる。
47・48 西加奈子『サラバ!』(上下巻)
図書室。女性作家を読もうと思って。評判が高すぎて、無意識にハードルあげてしまったかも…という後悔。マジックリアリズムってワケじゃないんですね、この話。
49 エラリィ・クイーン『三角形の第四辺』
古本屋。如何にも!なクイーンもの。繰り返す失敗あってこそのエルです。笑。しかしこれは原書で読まないとトリックを暴く上では不利ですわー。
50 ジェイムズ・P・ホーガン『星を継ぐもの』☆
自前。他人に薦めてるうちにむずむずと読みたくなりまして。SF原理をきちんと活かした謎解きは、シンプルでいて極上です。ヴィッキーになりたい。クリスとお仕事したい。
51 東山彰良『流』
図書室。思った以上に文体が肌に合いました。暴力描写なのに明るさがあって、瑞々しい。中国・日本・台湾の東アジアぐるぐる感に期待してたんですが、そこは薄めでしたかね。
52 恩田陸『夜のピクニック』
図書室。漸く恩田陸の代表作が読めました。(季節を合わせたかったのです) 文体がやっぱり好みで、読みやすい。切ないけれど清々しくて、優しい気持ちにもなって。好きだな。
53 ギルバート・K・チェスタトン『アポロンの眼』
図書室。ホルヘ・ルイス・ボルヘスの<バベルの図書館>第1集でして、内容以上に、装丁が! 外観が! コンセプトが! 好き! 古色蒼然同時に典雅、“ハイブラウな”一冊でした。
54 川上未映子『ヘヴン』
図書室。いじめ経験者としてはとてもしんどい本でしたが、とても力のある本だとも思いました。言葉の力、物語の力、フィクションの力、てのは、まだこの世にあるのかも知れないね、って。
また冊数が減ってしまった、のは、個人的にはとても悔しいのですが、素晴らしい出会いも沢山ありました。
自分的ベスト3は『フェルマーの定理』『鋼鉄都市』『銀色の恋人』にしておきます。初読に限れば。
[2014年12月]