僕のパジャマでおやすみ
「ほい、ハヤト。コレ」
「わっ! ……もう、なにすんですか加賀さん、」
「んだよ、おまえの頼みだっつーから届けてやってんのに」
「何が頼みですか、こんなゴミ……」
「ちょ、待て待て待てゴミじゃねーよ、今日子さんからの預かりもん! ちゃんと見ろ!」
「え」
「開いてみろよ、ほら」
「……あ、カタログの、」
「ソレだろ? おまえが探してるっつってたの」
「ああ、はい、これです! よかった、間に合った」
「在庫があれば2日で届くとさ。よかったな」
「助かります。ありがとうございました! ……って、今日子さんに言っといてください」
「おい、俺にはお礼ナシかよ」
「はいはい、ありがとうございました伝書鳩さん」
「心こもってねーな! とうっ!」
「った、やめてくださいよ加賀さんー!」
「今日子さんには直接言ってやれよ。遊び行くっつってたからさ、年明け」
「わ、ホントですか? 楽しみだなぁ」
「あれこれ持ってくっつってたぞ。そのパジャマも、ほんとは自分が贈りたかったとか言っててさ」
「そうなんですか……悪いことしちゃったかな」
「別に悪くはねーだろ。いい選択だったってコトだろうしな」
「へへ。今日子さんのお墨付きなら、安心です」
「まーな」
「早く届くといいなぁ。年末は冷え込むらしいですし」
「おまえもこっち残んの?」
「ええ、5日まで。ホントは予定日までいたいんですけど、さすがにワガママ利かなくて」
「まあ、そりゃーな……」
「でも、今日子さんにはちゃんと会えそうです。直接言うことにしますよ、お礼」
「おうよ」
「加賀さんは? 向こう戻るんですか?」
「おー。30日に帰る」
「そうですか……。じゃあ、次に会うのは年明けですね」
「だな。ま、土産楽しみにしてるわ」
「もー、またそういうこと言うー。どうせ今日子さんがぜーんぶ揃えてくれてるんでしょう?」
「ふふん。羨ましいか」
「いーえ。こっちも間に合ってますから」
「惚気うぜぇ」
「お互いさまでしょ」
「……っと、こんな時間か。帰るわ」
「お疲れさまでした。じゃあ、また」
「おー、そーだ、ハヤト」
「? なんです?」
「いくらあったかいパジャマだっつったって、着てなけりゃトーゼン、寒いんだからな?」
「……なにバカなこと言ってんですか」
「脱がせてばっかいちゃダメだぜー☆ってな!」
「加賀さん!」
「じゃーな! よいお年を〜」
「ったく、もう……。よいお年を!」
[2013年12月]