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乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン 第221号 2009.11.14.
発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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▲▼ も く じ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【情報交換】シカ対策について
2.【イベント案内】乙女高原の草原を守る! 11月23日
3.【イベント案内】乙女高原フォーラム 2010年1月31日
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0.【ニュースニュース】
●1.いよいよ10回目の草刈りまであと1週間となりました。ボランティア・スタッフへの立候補,まだまだ受付けています。立候補よろしくお願いします。(→2)
●2.来年1月の乙女高原フォーラムのゲストがほぼ決定しました。お二人とも山梨県内で,山梨県の自然をずっと見つめて来られた方々です(今回は,なんとお二人のゲストをお呼びする予定です!)。乙女高原の自然を保全していく上で,今,一番大きな問題となっているのが,増えすぎたシカへの対策といえるでしょう。この問題について,このメールマガジン上でも意見交換をさせていただいていますが,ゲストのお二人から,山梨県内の「シカ問題」の現状や対策について,乙女高原での活動のヒントになるお話がたくさん聞けると思います。別にお二人のお名前を隠すつもりは全然ないのですが,お名前の公開は,書類上の手続きが終わってからにさせてください。(→1)
●3.甲州市塩山の橋爪さんから,次のようなメールをいただきました。ありがとうございました。
10月28日久しぶりに家内と二人で乙女高原にドライブしました、素晴らしい晴天に恵まれました。まず,そま口から琴川ダムを目指しました。紅葉はもう終盤を迎え道路には落ち葉がたまっていました。行き交う人もまばらです、ダムで少し休憩、柳平分校を眺め焼山峠へ向かいました、山道がこんなに整備されビックリです。
金峰泉で食事、立派なレストランです15・6人の人で賑わっていました、乙女高原通信も壁に貼ってありました。ご主人曰く、元の金峰泉はこのダムの真ん中あたりだったと。昔の面影はありませんでした。
乙女高原着。広い高原に白いススキの穂が波打っていました。横浜から来たという男女6人組がベンチで弁当を食べていました。「ここで来月草刈り作業を大勢動員してやるんだ」と話したら「野焼きをしたら手間がかからないだろう」と言っていました。
帰路、塩平までの道中拡幅されるのでしょうか、目印のテープが延々と続いていました。間もなく冬がやってきます。快適の1日でした・・・・
●4.次回の乙女高原ファンクラブ世話人会は11月18日(水)午後7時半から9時まで牧丘総合会館で行います。ファンクラブ会員であれば世話人でなくても参加できます。おいでください。
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1.【情報交換】シカ対策について
メールマガジン218号では,櫛形山のシカ柵の様子について報告しました。
http://www.kcnet.ne.jp/~otomefc/maga218.html
じつは,その後,実際の設置作業にも参加してきました。
また,219号ではシカ柵についてのご意見を二つ,ご紹介しました。
http://www.kcnet.ne.jp/~otomefc/maga219.html
今回は,その「続編」とも言えるもので,山中湖畔の草原の保全活動をしている半場さんからの実践報告です。オオカミのおしっこ,シカ追い犬,トウガラシ辛味成分の3つです。
山中湖の草原で貴重植物の保護増殖作業をしている乙女高原ファンクラブの半場です。乙女高原の植生がシカの食害の為に変化してしまってる事が気になりませんか。
私は,私の地元の草原で1992年から,役所と試行錯誤で特定貴重植物の保護増殖作業を続けて2006年迄は順調に増殖していました。ところが,2005年頃からシカの食害が気になり始めていました。徐々に被害が目立ち、去年は最盛期の四分の一迄減ってしまいました。シカの食害について方形区を造って調査をしながら、役所とも色々相談してはいましたが、防獣柵は当地の条件に合わず、なかなか適切な方法が見当たらず困っていました。
そして,忌避剤を使う事にたどり着きました。自然植生でしかも草原で使われたデータが無く、大切にしている植物に悪い影響が無いか、とくに忌避剤の為に受粉昆虫まで追い払ってしまはわないかが心配でした。色々考えた末たどり着いたのが、今年から導入したハイイロオオカミのオシッコ(商品名ウルフピー)です。
小さな容器に高分子ジェル(紙おむつとしてつかわれているものと同じ)と一緒に入れて、守りたい植物のそばに置くのです。心配だった受粉昆虫の追い払いは、春先満開のフジザクラにウルフピーを設置してマルハナバチがやって来るかを観察しました。OKでした。作業中にくさいのを我慢すれば現場での忌避効果は上がっているようです。
また偶然去年の秋に友人から譲られた優秀な猟犬(白い四国犬)も「シカ追い払い犬」としてよく働き、昼間にシカを見かけなくなりました。相乗効果として近年見かけなくなったオミナエシやノハナショウブなども沢山復活して、今年は被害が殆ど有りません。成功だ。
来年からは新たな忌避剤としてカプサイシン(商品名Lトップ1000,トウガラシの辛味成分。催涙スプレーにも使われている)を使ってみる予定です。今年散布実験したら受粉していました。この忌避剤は畑の周りに使って効果を上げているので、うまく使うと草原への侵入も防げそうです。積極的に動いていたら他のメーカーからも忌避剤の話が出始めています。
しかし現場の事しか解らない私が試行錯誤しているより、具体的な事を教えてくれる専門家からのアドバイスが欲しかったのですが,植物、動物、昆虫などの生態全般にまたがる専門家が居ないということがわかりました。産業に関わらない被害に付いては実験する機関もありません。
研究者も調査とか実験とかデータとか言ってばかりで緊急事態の現場には間に合わない。シカの為に、はげ坊主に成ってしまった山も沢山有ります。
乙女高原も手遅れになる前に対策を講じたいです。あんまり考えてるヒマは無さそうだ。
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2.【イベント案内】(再掲)
●第10回 乙女高原の草原を守る!草刈りボランティア●
日時 11月23日(月・祝) 午前9時半から午後2時(少雨決行)
荒天の場合は29日(日)
●子どもたちは大人とは別プログラム「キッズ・ボランティア」で活動します。今年は,ブナじいさんの根元に落ち葉のふとんをかける・・・というプログラムです。ぜひ,ご家族みんなでご参加ください。もちろん,「子どもも大人と一緒に草刈りをさせたい」ということであれば,それでも結構です。
http://www.kcnet.ne.jp/~otomefc/2009kids.pdf
●例年,参加者が200人を超えます。このような大人数がスムーズに作業を進めるためには,多くのボランティア・スタッフが必要です。「スタッフをやってもいいよ」という方,ご連絡ください。「どんな仕事でもいいから割り振ってくれ」という「おまかせボランティア・スタッフ」も大歓迎です。
なお,現段階で,特にお願いしたいスタッフは,こんな仕事内容のスタッフです。
●受付→名簿をチェックし,1枚資料を渡す。手刈りは3つの班に分けるので,人数が同じになるよう人を振り分ける。など
●手刈り班スタッフ→手刈り班の現地まで用具を持って行って,そこで貸し出す。返却もそこで行う。また,手刈り班の現地まで救急セット,トランシーバー,草運搬用ビニールシートなどを運んでいく。運ぶ作業は一般参加者にも手伝ってもらってください。
●ロープ撤収→遊歩道のロープをまず撤収してロッジまで運ぶ係。ロープを外さないと草刈りができないので,作業開始時には多くの人に手伝ってもらって,ロープをはずす。
●ロープ整理→ロッジまで運んできたロープを,来年使いやすいようにまき直す。
●のこぎり→手刈り作業範囲内にある木の切り株や若木をのこぎりを使って切る。
●豚汁→草刈りではなく,豚汁作りをする。
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3.【イベント案内】(再掲)
●第9回乙女高原フォーラム●
日 時 2010年 1月31日(日)午後 時〜 時
場 所 山梨市民会館 3階「千鳥の間」
主 催 山梨市,山梨県,乙女高原ファンクラブ
定 員 ありません。どなたでも参加できます。事前申込み不要。
参加費 無 料
毎年1回,自然に親しむ達人・自然を知る達人・自然を守る達人をゲストとしてお呼びしてお話を聞き,乙女高原の自然を守っていくヒントを,大勢の方と共有しようというイベントです。
今回のテーマは前回に引き続いて「シカ問題」,ゲストは,県内でシカ対策にあたっているお二人です。ご期待ください。
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