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    乙女高原ファンクラブ 公認
 乙女高原メールマガジン 第227号
 2010.3.18.
  発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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  ▲▼ も く じ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【観察報告】3月14日の乙女高原
NEW! 2.【イベント報告】総会・座談会 3月13日
NEW! 3.【イベント案内】遊歩道づくり・シカ柵設置 5月9日
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  0.【ニュースニュース】
●1.3月13日(土),牧丘総合会館にて乙女高原ファンクラブの総会を行いました。いよいよファンクラ ブの2010年度が始まりました。2010年度の活動計画は,以下のページをご覧ください。スケジュール 帳への転記をお願いします(→2)
  → http://www.kcnet.ne.jp/~otomefc/2007schedule.html
●2.総会後の意見交換会では,話題提供者を坂田さん(ファンクラブ代表世話人)にお願いし,ネパールでのトレッキングの体験談をお聞きしました。楽しかったですよ(→2)
●3.次回の乙女高原ファンクラブ世話人会は4月14日(水)午後7時半から9時まで牧丘総合会館で行います。ファンクラブ会員であれば世話人でなくても参加できます。おいでください。
●4.植原が山梨日々新聞に記事を書きました。37日付けの「時標」というコラムで,テーマは「高原の自然保護とシカの食害」です。読んでみたい方は,ご連絡ください。
●5.「おばけタニシ」って知ってますか? スクミリンゴガイというのが正式名で,南アフリカからやってきた外来種。大きなカタツムリほどもあります。日本の田んぼに急激に広まっていて,イネを食べてしまう害虫です。時期にはショッキングピンクの卵のかたまりを畦などにたくさん産みます。
 そんな外来種が,じいちゃんががんばる田んぼにやってきて,じいちゃんやまごのキョウちゃんは・・・。そんな内容の写真絵本を,ぼくの友人・大木淳一さんが出しました。ぜひ,手にとって読んでもらいたいと思います。
 大木淳一「たんぼのおばけタニシ」そうえん社,2009,本体1300

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 1.【観察報告】●3月14日の乙女高原●
 絶好の青空のもと,乙女高原へ行きました。メルマ前号で「どんどん雪解けが進んでいる」と報告しましたが,山梨では9日夜に大雪が降ったので,再度雪に包まれた乙女高原を期待しながら。
 柳平に向かう山道のガードレールには,道から除雪された雪が押しつけられていました。ハンノキの雄花が枝から無数に垂れています。ヤナギの固い芽が膨らみ,中から銀色の毛皮のような芽が顔を出しています。その様子を観察していたら,近くでホオジロがさえずりを始めました。道はアイスバーンになりました。
 途中,車を置いて,スノーシューをはいて歩いて乙女高原へ向かいました。遊歩道にはところどころ,動物の足跡が見られます。連中も遊歩道をちゃっかり活用しているんですね。シカ,キツネ,テン。焼山峠西の山頂広場まで登り,そこから林道と平行してはしる遊歩道を進みました。暑いので,長袖シャツとTシャツだけで十分です。
 先日の雪は湿っていて重たく,枝に積もれば木への負担はものすごいものだったでしょうね(そういえば,鶴岡八幡宮の「隠れ銀杏」も折れてしまいましたね)。6カ所で直径15センチ以上の大きな枝が折れ落ちているのを見ましたが,4本がアカマツで,残りの2本はウラジロモミでした。
 林の木々の幹がとてもきれいに見えます。なんでだろう?とよくよく考えましたが,どうも地面の雪に太陽の光が反射して幹を照らしているようです。
 ミソサザイが鳴いていました。ちゃんとした節回しでさえずってはいますが,まだ,どことなく遠慮がちです。おっ,ご本人の登場です。ミソサザイにしては高いところに止まりました。地上3メートルほどのウラジロモミの枝です。そこでさえずり始めました。と,すぐ近くで鳴き交わしています。ぼくの見ているミソサザイは攻撃するそぶりを見せません。え? ライバルでなく,交際相手? ミソサザイって,メスも鳴いたっけ? そのうち,2羽が一緒になり,切り株の後ろ,ぼくの死角に入っていってしまいました。
 エナガがやってきました。群れるのが大好きで,いつもジュルジュルとにぎやかなエナガがたった1羽で,しかも静かに。これはもしかして,群を解消して,つがいになり,今ごろ,どこかで巣作りでもしているかもしれないなと思いました。そう思って,まわりを探してみると,もう一羽,やっぱり鳴かないエナガがいました。きっとこの2羽は夫婦なんでしょうね。
 エナガの尾羽を双眼鏡で見たかったのですが,動きが速いし,すぐに視界から遠ざかってしまい,見ることはできませんでした。エナガの巣は球状で,側面に穴があり,そこから中に入り込む形です。巣の中には羽毛がぎっしり。つまり,ダウンに包まれた巣を作るのです。ですから,その巣の中に入って,巣を整えたり,卵を抱いたりしていると,長い尾羽に「寝ぐせ」のような「くせ」がついてしまい,なんだかだらしないエナガになるのです。つまり,エナガの尾羽を見ると,巣作り中あるいは子育て中かどうかわかるということです。
 そんな発見を楽しみながら,草原に到着。やっぱり「全面滑走可」もとい全面雪原でした。深いところで40センチの積雪です。雪の深さを測るのって,案外面倒なのですが,先日,ちょっとした思いつきで,ストックに1センチ刻みで目盛りを付け,ストックを雪に刺すだけで雪の深さを測れるようにしました。これは便利。今日は何回となく雪に垂直にストックを刺し,雪の深さを測りました。
 重たい雪だけあって,ウラジロモミの赤ちゃんの下枝が下の方に曲がり,雪の中に入ってしまっていました。モミの枝に積もった雪の重みで枝が垂れ,しまいには地面の雪と枝の上の雪がつながってしまい,その後,雪はさらに沈むので,モミの下枝が下に曲がってしまうというわけです。
 もっと雪深い地方では,雪のない季節にモミの木を横から見ると,ある高さから上の枝はちょっと斜め上に向けて出ているのですが(これが自然),ある高さから下の枝は斜め下に向かって出ているように見えます。つまり,このラインがこの地方の積雪の深さ(高さ)ということになります。
 それにしても,草原の中程にそびえているモミの大木の陰が,真冬に比べて,だいぶ短くなったなあと思いました。自動温度記録計を交換し,簡単にお昼を食べ,すぐに出発しました。雪の上を歩いている黒いクモを2頭,ゴミムシの仲間かなーと思える甲虫を1頭,見ました。雪の上を元気に(?)歩いていました。クモも昆虫も変温動物です。雪の上を歩いていれば,当然,体温は下がるでしょうに。大丈夫なのかなあ。
 帰りの途中,ミズキの幹がシカによって,するどく削られている跡を見ました。どうも角をこすったようです。
 帰るころには雪解けがどんどん進んでいましたが,それを上回る積雪がありました。乙女はまだ雪の中です。 

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2.【イベント報告】●2009年度総会・座談会●
 3月13日(土)牧丘総合会館大ホール。準備をお手伝いいただける方には1時30分までに来ていただき,机を並べたり,資料を用意したり。そして,午後2時に開式。村田さんの総合司会で2009年度総会が始まりました。出席者+委任状が普通会員の過半数を超え,総会が成立したことを報告していただき,古屋代表世話人のあいさつ。そして,新しく山梨市長に就任された竹越さんが駆けつけてくださり,ごあいさつをいただきました。
 議長に古屋さんをお願いし,2009活動報告(植原),同決算報告(坂田さん),会計監査報告(加々美さん),2010活動案(植原),予算案(植原)と審議が続き,どの議案も承認されました。いよいよ乙女高原ファンクラブの2010年度が始まります。

●会員による活動計画の提案制度について
 今回の総会で特筆すべきは,表記の提案が承認されたことです。
 今のファンクラブの体制では,会員からの声を聞いて,その案を実行するかどうか決め,実際に計画し実行するのは世話人会になっています。世話人会は,ただでさえ,年間恒例行事の計画・実行や会の事務処理で手一杯です。せっかく会員の皆さんからいい提案をいただいても,十分に実行できない状況があります。
 「乙女高原のために一肌脱ごう」と立候補されたのが世話人の皆さんです。一生懸命やっていただいていますが限度があります。一方,会員の立場からは「せっかく提案しても実行してもらえない」という不満が生じてしまいます。
 そこで,ファンクラブの会員ならばだれでも活動を提案・実行できるような制度を作ることになりました。もちろん,今でも,会員であれば誰でも世話人会に提案はできるのですが,形式が定まっていないために,提案しにくいし,どんな手順で,どのようにその提案を検討し実行していくのかも決められていません。
 提案は文書の形で世話人会に提出していただき,世話人会で実行するかどうか検討・決定させていただきます。活動は乙女高原ファンクラブの名前で行うのだし,活動するにはいくらかでも予算執行を伴いますので,最低限のチェックを世話人会でさせていただきます。世話人会での承認が得られれば,活動は実行に移せます。
 このようなルールを作っておけば,会員誰でも「やるべきこと」「やりたいこと」が提案できます。世話人会で承認されることによって,胸を張って「これはファンクラブの活動です」と言えます。 提案された文書を公開することで,会員全員でどんな活動案があるか共有でき,実行・参加したければ,会員誰でも立候補できます。提案はされていても実行できていない活動案も把握できます。
 皆さんもぜひ,乙女高原でやりたいこと,やるべきことを提案してください。提案書と提案書の見本が欲しい方は,事務局までご一報ください。

●座談会 テーマ「エベレスト街道トレッキング」
 総会終了後,竹居さんのおいしい煮物をいただきながら,宮川さんの司会進行で, 坂田英明さん(乙女高原ファンクラブ代表世話人)からネパールでのトレッキングのお話をお聞きしました。たくさんの美しい山の写真や,珍しい風景の写真などを見せていただきながら,時間が経つのを忘れるほどに,話に夢中になってしまいました。
 日本から行った10人のツアーメンバーに対して現地のスタッフが15人もいたこと,富士山より高い場所でのテント生活のこと,寝る時には湯たんぽ,起きたら洗顔用のお湯を用意してくれたことなどなど。 おもしろかったですよ。

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3.【イベント案内】
●乙女高原ボランティア作業 第1弾 遊歩道づくり●
 古くなった杭を交換し,ロープを張り巡らし,遊歩道をはっきりさせます。ご家族で参加できる作業です。春の乙女高原で,いい汗をかきましょう。ただし,天気が悪いと寒いです。防寒具もお忘れなく。
 今回は,シカ柵設置も同じ日にやってしまいます。午前中は遊歩道づくり,午後からシカ柵設置ということになると思います。こちらの作業もよろしくお願いします。

■日時 5月9日() 午前9時半から (少雨決行。雨天の判断は各自でお願いします)
■集合 乙女高原グリーンロッジ前
■持ち物 べんとう,雨具,軍手。かけや(大きなトンカチ),なたなど道具がある方はご持参ください。
■服装 作業のできる服装(まだ寒いので,防寒の準備も)
■問い合わせ・申し込み先 山梨市役所観光課 電話0553-22-1111(代表)

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