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乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン 第242号 2011.1.10.
発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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▲▼ も く じ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【観察報告】1月1日,8日の乙女高原
2.【活動案内】乙女高原フォーラム 2011年2月6日(日)
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0.【ニュースニュース】
●1.あけましておめでとうございます。今年も乙女高原と乙女高原ファンクラブと乙女高原メールマガジンを,よろしくお願いします。
●2.1月1日,恒例の元旦乙女自然観察を実施。昨年末から1週間ごとに雪が深くなっています。
http://blog.goo.ne.jp/otomefc/d/20110101
1週間後の8日にも乙女に行きましたが,このときの雪は元旦と変わりませんでした。
http://blog.goo.ne.jp/otomefc/d/20110108
クリックしてそのときの写真をご覧ください。(→1)
●3.第10回乙女高原フォーラム(テーマは「シカ・人・乙女高原の今と未来」)似合わせて毎年行っている「ようこそ乙女高原へ」展Xですが,1月6日に有志で展示作業を行いました。山梨市民会館のロビーです。見に来てくださいね。
【おもな展示物】
依田さんの乙女高原のスミレパネル,鈴木さんの草刈り写真集,シカについてのパネル,乙女高原に設置したシカ柵のネットの実物,シカの頭骨,乙女高原が載った雑誌や新聞のコピー
●4.フォーラムのボランティア・スタッフ募集
受付・会場係などフォーラム開催を支えるボランティア・スタッフを募集しています。2月6日(金)午前11時。山梨市民会館ロビー集合。フォーラム終了は3時半。その後,片づけや講師を囲んだお茶会をする予定です。昼食は事務局で用意します。多くの方の立候補をお待ちしています。もちろん都合がある方は遅刻・早退オッケー。
●5.フォーラムのゲストをお願いしている高槻成紀さんが書かれた『シカの生態誌』(東京大学出版会,2006)という本を3連休中に読破しようと鋭意努力中です。A5判で480ページもある分厚い本(値段もハンパじゃなかった・・・)。なかなか読み切れませんが,「オモシレー」と独り言を何度も言いながら読んでいます。研究結果が本当に正しいのか多角的に何度も吟味するなど非常に真摯な態度で研究なさっていることが伝わってくるし,シカ以外の自然にもちゃんと目が行っているし。特に共感したのはテレメトリーといって,シカに電波発信器を取り付けて,その電波を受信することによって間接的にシカの現在地を探る調査について書かれた以下の文章です。
「・・・学生の頃,金華山島で毎日シカを観察するというこれ以上ないほど素朴な調査をしていたとき,方法は原始的であってもまさに目の前にいるシカを自分の目が目撃しているのだという確かさを感じることができた。・・・テレメトリーというのは,私のような生物を肌で感じたい人間にはちょっとなじまない技術のように感じた」
フォーラムでお会いするのがますます楽しみになりました。
●6.フォーラムで櫛形山でのシカ対策の報告をお願いしている広瀬和弘さんが甲府市徳行のアウトドアショップ「エルク」で「広瀬和弘写真展 forest eyes 野生の瞳」を開催中です。エルクの2階。入場無料。1月31日まで開催するそうです。カモシカのアップの写真なんて,なんか山の哲学者という風貌で,威厳すら感じました。
エルクのホームページは http://www.elkinc.co.jp/top.htm
●7.(再掲)3月13日(日)午後2時より乙女高原ファンクラブ定期総会を行います。
今回は世話人の改選が行われます。乙女高原ファンクラブの世話人には,会員であればどなたでも立候補できます。任期は2年間です。ファンクラブを発展させるために,多くの方に立候補していただきたいと思います。よろしくお願いします。
●8.小淵沢在住の佐久間さんが,2月28日まで小淵沢にありますキッチン・ハートランドにて展覧会をしています。冬芽など’森の息吹き’を絵(ペン画)にしたものです。映像ではなく、鉛筆やペンを使ってモノトーンで表現しるところがいいなあと思いました。ハートランドへの行き方は以下。
http://yatsugatake-kanko.com/kheartland-ex.html
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1.【観察報告】
●1月1日,8日の乙女高原●
1月1日,柳平に向かう道(旧 杣口林道)は日当たりがいい乾いた路面も真っ白でした。雪ではなく,融雪剤によってです。年末年始なので,大雪が降っても大丈夫なようにたくさん撒いておいたのでしょう。
標高が高くなるにつれ,路面はまた真っ白になりました。今度は雪です。昨年末から1週間おきに乙女高原に行ってますが,1週間おきに雪は深くなっています。
これだけ雪が降っていると,もう楽しくて仕方ありません。雪の上は新しい足跡だらけです。
雪がないシーズンには,獣たちの姿を直接観ることはまずありません。獣たちの気配を感じることもできません。確実にいるはずなのですが・・・。
ですが,雪が降ると「透明人間」だった獣たちの姿が少しずつ明らかになっていきます。足跡によって。
足跡からその動物がどのように行動したかが推測できます。足跡を手がかりに「ここで,そいつは何をしたか」をあれこれ考えるのは楽しいですよ。特に足跡の先に穴があったり,二つの足跡が交差していたりすると。
足跡の他にも動物たちが残したものがあります。
レンゲツツジの株の下にはレンゲツツジの実の殻がこぼれていました。よく見ると小さな足跡もあります。2つが平行についているので,両足を揃えてピョンピョン飛び跳ねるように歩いたに違いありません。小鳥だと思いました。
普通,このような宿題をもらったら,しばらくは解けないものですが,今回は違いました。ツツジのコースで「フィーフィー」というような,か細い,いい声が聞こえてきました。ウソです。いえ,ほんとです。ウソという名前の小鳥です。スズメとヒヨドリの中間くらいの大きさ。オスののどはきれいなピンクです。オスは4羽,メスは1羽でした。何を食べているのかよく見ました。芽ではなく,実であることがわかりました。
宿題が解けました。レンゲツツジの株の下に落ちていたのは,ウソが落としたツツジの実の殻だったのです。
その気になってさがしてみたら,結構たくさんの株の下で殻が見つかりました。
もう一つ,ゲレンデ頂上のアカマツの幹には縦に傷が付いていました。見慣れたシカの角とぎ跡です。
さて,帰りには杣口の金桜神社に初詣。この神社,平安初期の仁寿三(853)年,天台宗智証大師により金桜蔵王権現を勧請すると伝えられています。古代山岳信仰の中心であった金峰山への登山口は、東西南北九筋あったといい、その各々に金桜神社があり金峰山山頂の山宮に対しする里宮です。牧丘の金桜神社は地名を高天原といいます。祭神は大国主命(おおくにぬしのみこと)、小名彦名命(すくなひこなのみこと)です。
1月8日にまた乙女へ。この1週間の間は雪は降らなかったようです。
寒い日が続いたせいか,乙女湖はほとんど全面結氷。それでも,乙女まで行くと
今日は風もなく,日差しが暖かく感じました。手袋を取ってもいいくらいです。
今日の発見はロッジの物置の壁に見つけたスズメバチの巣。巣の感じからしてスズメバチには違いありませんが,自分が知っているキイロスズメバチでもコガタスズメバチでも,ましてオオスズメバチやクロスズメバチでもありません。もっともオオやクロの巣は基本的に土の中ですが。
おもしろかったのは,いくつかの木の枝がおじぎをして,その先が雪の中に潜っていたことです。おそらくは降った雪の重みで枝が曲がってしまい,その枝が地面に着くと,今度は枝の上の雪と地面の雪がくっついてしまい,枝が元に戻らなくなって,こんな光景になったのではないかと思いました。
この日の帰りには,今度は木樵神社に寄りました。乙女高原への玄関集落の一つ「杣口(そまぐち)」の「杣(そま)」とは「木を植えて材木をとる山」または「木を伐る人。きこりさん」のことです。杣口とは,まさに「杣への入り口」。で,そこに鎮座しているのがこの木樵神社です。林業を営んでいる方々の神様ともいえるでしょう。
祭神は久久能智神(くぐのちのかみ)。久久能智神は古事記に於いて伊耶那岐命(いざなぎのみこと)伊耶那美命(いざなみのみこと)の二神から生まれた木の神とされているそうです。
元旦,8日とも観察記を画像とともにブログにしています。ご覧ください。
元旦 http://blog.goo.ne.jp/otomefc/d/20110101
8日 http://blog.goo.ne.jp/otomefc/d/20110108
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2.【活動案内】
●第10回乙女高原フォーラム● 2月6日
日 時 2月6日(日)午後1時〜3時30分
場 所 山梨市民会館 3階「千鳥の間」
http://www.mapfan.com/spotdetail.cgi?SPOTCODE=SHH0BL1
主 催 山梨市,山梨県,乙女高原ファンクラブ
テーマ シカ・人・乙女高原の今と未来
定 員 ありません。どなたでも参加できます。事前申込み不要。
参加費 無 料
ゲスト 高槻成紀(たかつき・せいき)さん(麻布大学教授)
【開催趣旨】
乙女高原フォーラムでは前々回から連続して「シカ」をテーマにしています。増えたシカたちが草原内の草を特定の種類から順に食べてしまったり,周囲の森の木の幹を剥いでしまったりして,ここ数年で乙女高原の自然を急激に変えているという危機感からです。フォーラムで学んだことやフォーラムで培ったネットワークを活用して具体的な対策も始めました。あくまで研究目的ですが,2010年5月,草原内にシカ防護柵を設置したのです。柵の内と外とでは,微妙な変化が生まれつつあります。
今回のフォーラムでは,乙女高原に設置したシカ柵のモニタリングの途中経過を報告したり,山梨各地でシカ食害に取り組む方々のお話を聞いたり,ゲストとしてお願いした高槻さんの講演をお聞きしながら,今後,私たちが乙女高原でシカたちとどのようにつきあっていったらいいか,一緒に考えていきたいと思います。
【高槻さんのプロフィール】
東北大学、東京大学を経て、現在麻布大学獣医学部教授。専門は動物生態学。宮城県金華山のシカに次いで、五葉山のシカの研究をする。その後、各地の野生動物の調査にとりくむ。また海外でもスリランカのアジアゾウ、モンゴルのモウコガゼルなどの保全研究も手がける。著書に「北に生きるシカたち」(どうぶつ社)、「歯から読みとるシカの一生」(岩波書店)、「シカの生態誌」(東京大学出版会)、「野生動物と共存できるか」(岩波ジュニア新書)など。
【スケジュール】
1)開会行事
2)ファンクラブの活動報告とシカ柵モニタリング調査中間報告
3)県内各地からの報告
・櫛形山(南アルプス市みどりしぜん課 広瀬和弘さん)
・八ヶ岳(八ヶ岳自然クラブ シカ・グループ代表 吉柳俊孝さん)
・三窪高原(甲州市観光協会会長 志村 功さん,同観光交流課 雨宮洋太さん)
4)「シカが植物群落におよぼす影響:草原への影響は複雑」 高槻成紀さん
5)フロアとの質疑応答,意見・情報交換
6)閉会行事
※山梨市民会館ロビーにて「ようこそ乙女高原へ」展Xを開催中です。こちらもぜひ,見に来てください。フォーラム当日・2月6日までです。
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