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    乙女高原ファンクラブ 公認
 乙女高原メールマガジン 第249号 2011.5.1.
  発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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  ▲▼ も く じ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【観察報告】4月30日の乙女高原
   2.【活動案内】遊歩道づくり 5月8日
NEW! 3.【活動案内】マルハナバチ調べ隊 6月26日
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0.【ニュースニュース】
●1.5週間ぶり,今年度初のメールマガジンです。4月22日は乙女高原ファンクラブの記念すべき10回目の誕生日でした。この日に合わせてメールマガジンを出したかったのですが,22日どころか4月は一号も出せませんでした。年度始めのサラリーマンは忙しいんです。トホホ。

●2.いよいよ5月8日は遊歩道づくりです。9:30〜14:00 小雨決行です。ご参加よろしくお願いします。幾人かの方々がスタッフに立候補してくださいました。まだスタッフ立候補受け付け中です。スタッフは9時集合です。
 今年はシカ柵設置作業はありませんので,おそらく午前中で作業は終わると思います。午後は案内人であり,スミレプロジェクトのリーダー依田さんを講師にスミレ観察会を予定しています。お楽しみに。

●3.4月21日は遊歩道づくりの下見でした。遊歩道の杭を一本一本チェックして,交換が必要な箇所にはその印として巨大竹串を刺していくという作業です。ファンクラブからも宮原さん,坂田さん,内藤さんが参加してくださいました。ぼくは仕事があるため参加できなかったのですが,お昼に市の藤原さんからはずんだ声で電話がありました。「御料局の三角点がありましたよ」 盗難にあったとばかり思っていた三角点の石柱が斜面のずっと下のほうにあったそうです。遊歩道づくりの日に設置します。
 三角点がなくなった経緯は以下。
  http://fruits.jp/~otomefc/maga234.html

●4.今年2月の乙女高原フォーラムに来ていただいた麻布大学の高槻先生の研究室の学生さんが,「亜高山帯の草原地においてシカの影響を排除した柵の内外の群落を比較してシカの影響を明らかにするとともに、シカの糞から食物内容を推定し、良好な草地的環境を維持管理してゆくための基礎資料を作成する」ことを卒業研究として行うことになりました。高槻先生と学生さんたちがその予備調査に乙女高原に来られます。5月14日(土)です。調査の様子を見学したい方は,このメールに返信してください。

●5.4月10日の朝,乙女高原へ向かう林道に車を置いて自然観察していたら,近くの藪からガサゴソという音が聞こえてきました。そっとそっちを見るとシカが。ゆっくりかばんからカメラを取り出して写真を撮りました。子鹿でしょう。毛並みの色は悪く,ガリガリに痩せています。野生の生き物にとって厳しい季節である冬を生き抜くのはほんとうにたいへんだなと思いました。撮った写真がこれ。ブログです。
  http://blog.goo.ne.jp/otomefc/e/3bd4aadbd90162e84fce9df21275769d

●6.この日,もう一つ,すごい発見をしました。湿地に設置したシカ柵です。柵の中と外でササの様子がまったく違います。内側は青々としているのですが,外は枯れ草色だし,葉もほとんど付いていません。よく見ると,葉を引きちぎった跡が無数にあります。この写真もブログにアップしています。
  http://blog.goo.ne.jp/otomefc/e/771b116fb22b6660cca8b85779e7107a

●7.次回の乙女高原ファンクラブ世話人会は5月25日(水)午後7時半から9時まで牧丘総合会館で行います。ファンクラブ会員であれば世話人でなくても参加できます。おいでください。

●8.今年もイオン(旧サティ)石和店から「幸せの黄色いレシートキャンペーン」による寄付金をギフトカードの形でいただきました。贈呈式には竹居さんが出席してくださいました。竹居さん,ありがとうございました。

●9.乙女高原に向かう林道は冬季通行止めが解除されました。塩平〜焼山峠間も水が森林道も通れます。いよいよ乙女高原の季節です。とはいえ,林道なので,できるだけ事前に林道情報をお確かめください。
  http://www.pref.yamanashi.jp/rindoujyouhou/

●10.パソコンのプリンターが急に動かなくなってしまい,急遽新しいプリンターを買いました。乙女高原ファンクラブの予算で買い置きしていたインクは使えなくなってしまいました。このまま捨ててしまうのはあまりにももったいないです。ほしい方には宅配便でお送りします(ただし,着払いです)ので,ご連絡ください。
 インクはエプソンの「35」。梱包の箱の写真は「色えんぴつ」です。6色パックとシアン2本,マゼンダとブラックが各1。計10個です。
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1.【観察報告】 ●4月30日の乙女高原●

 車を走らせるといたるところでキブシが満開でした。モミジイチゴは咲き始めだし,里では満開のヤマブキの鮮やかな黄色も見えません。まだまだ春本番とは言えませんが,毎年この時期マルハナバチの女王で賑わう道路脇のフジザクラの大木は咲き始めていました。
 ヤマアカガエルの卵が産み付けられていた小さな池には,今度はヒキガエルの卵。巨大トコロテンといった感じです。木の棒でそっと持ち上げてみたら,卵の紐がぐるっと180度回転しました。上から見るとトコロテンの中に卵の黒い粒々が見えるのですが,反転して下側が上になると,白い粒々になりました。そうか。ヒキガエルの卵って上は黒くて下は白いのか。どうしてだろう?
 フサザクラやアブラチャン,バッコヤナギの花は満開。イタヤカエデの花は咲き始めでした。遠くから夏鳥であるツツドリの声が聞こえてきました。懐かしい友達に1年ぶりに会った気分です。

 乙女に着きました。草原にはもう雪はありませんが,草の芽は出てきたばかり。風は冷たく,ダウンの上着でちょうどいいくらいです。とても(草の)花は期待できません。里とは季節がかなり違います。
 今日は主にまわりの森の中を歩き回りました。森といっても,木々がまだ芽吹いていないので明るいです。ゴジュウカラやコガラなどたくさんの鳥が盛んにさえずっています。ツノハシバミの雄花の穂が垂れ下がっています。カラマツの枝先を見ると,たくさんの雌花が膨らみ始めています。今年はたくさんの「パイナップル」フラワーが見られそうです。

 とにかくシカの気配の強いこと強いこと。いたるところに糞があります。シカの糞が珍しくて,見つけたら拾って持ち帰っていたのがウソのようです。ウラジロモミの大木の根元が齧られているのを何カ所かで見ました。ミズキやウリハダカエデもやられていました。カラマツもかじっています。サクラ(たぶんカスミザクラ)の幹をかじっているのは初めてみました。
 湿地ではよくヤナギの木が倒れ,そこから垂直に枝が育っていくことがありますが,その枝もかじられていました。林道に倒れたヤナギは危ないので伐られて当路脇に置かれていますが,そういったヤナギの枝はきれいにむしられ,内側の色が見えています。よく見ると,枝先の部分がことごとくありません。これも食われているのでしょう。

 早春と晩秋にだけ姿を表すヒメツチハンミョウをたくさん見ました。今日1日でメス8頭,オス4頭を目撃しました。アリを巨大化して変形させたエイリアンといった恰好です。以前撮った写真が見たい方はどうぞ。
  http://blog.goo.ne.jp/otomefc/e/b977159e69534161001e12167407e01e

 お昼を食べ,湿地を一回りしたら,小楢山林道に向かいました。途中に琴川ダムの残土捨て場があります。ダムを掘った土で大きな谷を埋め,平らにしてあります。中学校の校庭4つ分くらいはあるでしょうか。
 森に戻すという意図はあるようで,シカの食害をふせぐために,まわりに金属製の柵が張りめぐらされ,土壌の栄養を補うために木を細かくくだいたチップが撒いてあり,ヤマハンノキが植えられていました。でも,うまくいってないようで,あの成長の早いヤマハンノキがヒョロヒョロで背丈は1メートルほど。土地のほとんどは裸地で,栄養はなさそうです。その中でも目立っていたのがクサイとアレチマツヨイグサでした。この場所,乾燥していると予想していたので,クサイがたくさんあったのは意外でした。
 なぜ,ここの植物の様子を調べようと思ったかというと,この土地に早く森を根付かせるためにも,秋に乙女高原で刈り取った草をここに運び込んで,草花のたねを供給したらどうかと考えているからです。このプロジェクトがもう少し具体化したら,また報告します。今回はあくまで予備調査の下見です。
 そうそう。日陰には雪がありました。

 乙女高原に行ったときには3枚の写真を選んでブログに載せるのを自分のルールにしています。この日の様子も載せました。ご覧ください。
  http://blog.goo.ne.jp/otomefc/d/20110430
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2.【活動案内】

●乙女高原ボランティア作業 第1弾 遊歩道づくり●
 古くなった杭を交換し,ロープを張り巡らし,遊歩道をはっきりさせます。ご家族で参加できる作業です。春の乙女高原で,いい汗をかきましょう。ただし,天気が悪いと寒いです。防寒具もお忘れなく。

終了後,依田さんを講師にスミレ観察会をします。こちらも予定に入れておいてください。

■日時 5月8日(日) 午前9時半から
 (少雨決行。雨天の判断は各自でお願いします)
■集合 乙女高原グリーンロッジ前
■持ち物 べんとう,雨具,軍手。
 かけや(大きなトンカチ),なたなど道具がある方はご持参ください。
■服装 作業のできる服装(まだ寒いので,防寒の準備も)
■問い合わせ・申し込み先 山梨市役所観光課 電話0553-22-1111(代表)
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3.【活動案内】
 ●マルハナバチ調べ● 6月26日(日)

 今年も愛くるしく,乙女高原随一のインタープリターであるマルハナバチたちの働きぶりをじっくりと見せてもらいましょう。

■日 時 6月27日(日) 雨天中止 午前10時半から午後2時くらいまで
■集 合 乙女高原グリーンロッジ
■持ち物 弁当,水筒,筆記用具,時計(腕時計や携帯電話の時計で十分です)
■参加費 無料。
■内 容 午前中は調査の説明とラインセンサス調査。午後はまちぶせ調査。
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