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乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン 第281号 2012.12.15.
発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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▲▼ も く じ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【活動報告】11月23日 第13回草刈りボランティア
2.【活動案内】2013年2月2日 第12回乙女高原フォーラム
NEW! 3.【書籍紹介】多田多恵子『野に咲く花の生態図鑑』河出書房新社
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0.【ニュースニュース】
●1.草刈りボランティア前後,草刈りに参加なさらない方も含めて,何度もメールを送ってしまいました。失礼をお詫びします。なにせ,「今年こそ雨天中止か!!?」という切羽詰まった状況だったもので・・・。でも,ふたを開けてみると,晴れ間までのぞく絶好の天気。「乙女の草刈り神話」が再度証明された1日でした(→1)。
●2.乙女高原フォーラムは来年2月2日(土)。ぜひ,ご参加ください。今年のゲストの多田さんはたくさんの植物の本や絵本を書いていらっしゃる方です(→3)。乙女高原で見られる植物たちのオモシロ私生活を存分に語っていただきます。楽しく,興味深いお話が聞けますよ。
●3.そして,できれば,スタッフに立候補してください。大勢の皆さんのご協力がなければ,ファンクラブの活動は成り立ちません。こんな係があります。なお,スタッフにはお弁当を用意させていただきます。
・会場係(机や椅子を並べる,ステージ設定,会が始まったら温度調節など)
・パソコン(プロジェクターとの接続。トラブル対応など)
・受付(資料の準備,受付,入会の受付など)
・湯茶・接待(お昼のお茶の準備,茶話会の準備など)(→2)
※立候補してくださる方は,ぜひ事前にご連絡ください。
●4.乙女高原フォーラムに関連して,山梨市民会館ロビーで『ようこそ乙女高原へ』展[を開催します。乙女高原に関するいろーんなものを展示しようと考えています。2013年1月14日(月・祝)からフォーラム開催当日の2月2日までです。こちらもぜひご覧ください。
また,「こんなものを展示したい」といったご希望や「こんなものを展示したらどうか?」といったアイデアも募集中です。
なお,展示作業を1月14日午前10時30分から行います。お手伝いいただける方はぜひ来てお手伝いください。作業は午前中で終わります。お昼を食べて(ファンクラブ負担で)解散予定です。
※立候補してくださる方は,ぜひ事前にご連絡ください。
●5.あいおいニッセイ同和損保さんから,今年も寄付金をいただきました。12月6日にその贈呈式があり,植原が出席してきました。ファンクラブも含め,(NPO)おおつきエコビレッジ,(NPO)八ヶ岳山麓景観を考える会という3団体がいただきました。ありがとうございました。
●6.12月14日,(公益財団法人)日本自然保護協会より『モニタリングサイト1000里地調査の一般サイト』に乙女高原と乙女高原ファンクラブが内定したとの通知をいただきました。申請していたことが通りました。2013年より少なくとも5年間,継続調査をすることになります。調査項目は『植物相,鳥類,水環境,中・大型哺乳類,カヤネズミ,カエル類,チョウ類,ホタル類,人為的インパクト』と9項目の中から選べることになっているのですが,乙女高原ではこのうち『カエル類』を選びました。余力があれば,もっとたくさんの項目を調べたいのですが・・・。皆さんのご協力もいたきながら,乙女高原の自然を守っていくためのデータを収集しようと考えています。
●7.峡東林務環境事務所にお勤めのころ,乙女高原のことでいろいろとお世話になった堀内さんからの情報です。アナウンサーの草野満代さんなどをお招きして、1月12日(土)に県立文学館で木質バイオマスのシンポジウムを開催するそうです。詳細は、下記URLをご参照ください。
http://www.pref.yamanashi.jp/ringyo/baioshinpo.html
●8.次回の乙女高原ファンクラブ世話人会は2013年1月23日(水)午後7時半から9時まで牧丘総合会館で行います。ファンクラブ会員であれば世話人でなくても参加できます。おいでください。
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1.【活動報告】 ●第13回草刈りボランティア● 11月23日(金・祝)
週間天気予報はずっと雨。しかも,日に日に降水確率がアップしています。今まで一度も雨に降られなかった活動ですが,ついに初めての雨天中止か…と,やきもきしていました。草刈りが終わった後の夜7時のNHKニュースの中の天気予報で「今日は全国的に雪や雨の天気の荒れ模様の天気でした」と言っていましたが,乙女高原は時々日も差すくらいの絶好の草刈り日和。ポカポカ暖かいくらいの小春日和でした。参加した皆さんが口を揃えて(?)「オレ,晴れ男だから」「わたし,晴れ女だから」と言い合っているのが,なんか可愛くて,よかったです。これで草刈りは13年連続,雨による中止はありません。乙女の神話は健在です。
そんな状況でしたが,今年も184人もの乙女高原ファンが集まり,みんなで心地よい汗をかきました。軽微なものも含め,傷病者が一人もいませんでした。ほっとしました。参加してくださった皆さん,本当にありがとうございました。
草刈りの様子はブログで紹介しています。写真入りです。ご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/otomefcact/d/20121123
参加者184人というのは多そうに聞こえるかもしれませんが,じつは過去最低です。特に子どもたちの参加はごく少なく,キッズに大人の皆さんにまわってもらわなくてはなりませんでした。また,機械刈りする方を制限したり,草運びに多くの人数を割いたりしたので,どの係も作業内容が多く,たいへんだったと思います。それでも皆さん,笑顔で作業してくださいました。ありがたいことです。
毎年同じことの繰り返しのように見える草刈りですが,前年の反省をもとに少しずつ改善し,進化させているんですよ。
第1に,刈り払い機を使っていただく方に制限をかけました。恩賜林組合など森林関係の方だけにしました。また,昨年まではいくつかの団体をまとめて班を作ったのですが,それをやめて,各組合をそのまま一つ一つの班としました。これにより,指示系統が明確になり,また,各組合の分担箇所もはっきりさせることができました。これらが最大の事故防止策になりました。
第2に,林道の路上駐車厳禁・・・の徹底です。昨年,鞄c丸さんのごみ収集車をお借りして刈り草を琴川ダム残土処分場まで運んだのですが,路上駐車の車があったため,積み込み作業はやりにくいし,一般の車が来ると,いちいち作業を中断してごみ収集車を移動させなければなりませんでした。
そこで,まずは駐車場係を多くして車の整理に当たるとともに,駐車禁止を徹底させるためにコーンや駐車禁止の立て札を林道に立てました。駐車場係を多く配置し,ていねいに面倒を見ていただいたので,ロッジの庭にはなんと60台もの車を入れることができました。参加者数がいつもの年より少なかったことも幸いして,車を置ききることができました。今年も鞄c丸さんのごみ収集車による草の運び出し・藁撒き作業を行いましたが,スムーズに作業を進めることができました。東京農工大学・星野研究室による追跡調査が楽しみです。
第3に,今年も「藁撒き」を行いましたが,作業をスピーディーに行うために,事前に一部の草刈り作業をしておいていただきました。それによって,作業開始直後から草を運び出すことができました。ですが,午前中ずっと草の運び出しばかりを担当した方は,重労働で,たいへんだったと思います。朝の雨で草はぐっしょりしていましたし・・・。(草刈りは県の発注により,業者の方にしていただきました)
第4に,午前中の作業終了直後に記念写真を撮ってもらったことです。皆さんが作業に慣れてきたせいか,ここ数年ずっと,作業は午前中でだいたい終わってしまうくらいでした。となると,せっかく作業していただいたのに,お昼を食べないで,記念写真にも入らないで帰ってしまう方が多くなってきたのです。そこで,午前中の作業終了直後に記念写真を撮ってしまい,それからゆっくり昼食にし,閉会式を行うことにしました。これによって,作業が早く終わったグループにも少し待っていただくことができたし,豚汁を配るタイミングも全員平等にすることができました。毎年,プロカメラマンの古屋さんに撮っていただいています。
ファンクラブが下見と準備を行ったり,市で雨対策として急遽テントを用意してくださったり,竹居さんが今年も手前味噌や自家製の野菜をたくさん用意してくださったり,藤巻さんがそれに肉とゴボウを加えてくださったり・・・。たくさんの協力があって,この草刈りイベントが続けられています。
草刈り終了後,30人弱の方が残ってくださり,ファンクラブのイベント恒例・茶話会をしました。おいしいお茶やおつまみをいただきながら,簡単な自己紹介・活動紹介のあと,草刈りの振り返りをしたり,情報交換をしました。
みなさん,本当にありがとうございました。御苦労様でした。
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2.【活動案内】 ●第12回乙女高原フォーラム●
乙女高原ではたくさんの植物たちがくらしています。静かに,ひっそりと花を咲かせているように見えますが,とんでもない。さまざまなアイテムを身につけ,知恵と工夫どころか,いろいろな策略まではりめぐらし,ときには昆虫まで利用しながら,たくましく生きています。そんな植物たちのあっとおどろく私生活を少しでものぞき見することができたら…。きっと高原の景色も今までとは少し違って見えてきますよ。
たくさんの写真を見せてもらいながら,多田さんのお話を聞きましょう。
http://fruits.jp/~otomefc/katudou.html
日 時 2013年2月2日(土)午後1時〜3時30分
場 所 山梨市民会館 3階「千鳥の間」
主 催 山梨市,山梨県,乙女高原ファンクラブ
テーマ 高原の植物たちのオモシロ私生活
定 員 ありません。どなたでも参加できます。事前申込み不要。
参加費 無 料
ゲスト 多田 多恵子(ただ たえこ)さん
(立教大、東京農工大、国際基督教大の非常勤講師)
【多田多恵子さんのプロフィール】
東京生まれ。東京大学卒、理学博士。専門は植物生態学。いつもワクワクしながら植物の繁殖戦略および虫や動物とのさまざまな関わりを追いかけている。立教大、東京農工大、国際基督教大で非常勤講師として教える一方で、広く子供や大人に自然の面白さや科学する楽しさを伝えたいと観察会や講演などでも活躍中。著書に「種子たちの知恵」(NHK出版)、「身近な木の実・植物の種・図鑑&採集ガイド」(実業之日本社)、「身近な草木の実とタネハンドブック」(文一総合出版)、「葉っぱ博物館」、「街路樹の散歩みち」(以上、山と溪谷社)、「野に咲く花の生態図鑑」(河出書房新社)、「したたかな植物たち」(SCC)、絵本に「びっくり まつぼっくり」(福音館)など多数。
※1月14日から,会館ロビーにて「ようこそ乙女高原へ」展[を開催します。
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3.【書籍紹介】 ●多田多恵子『野に咲く花の生態図鑑』●
河出書房新社,2012年, 本体1,600円
今回の乙女高原フォーラムのゲストをお願いした多田さん。ぼくは以前からマークしていました。一度,お会いして,お話をききたいなと思っていました。というのも,「観察会で使える!」と思える絵本や本をたくさん書いたり,監修されたりしていたからです。たとえば・・・
『ふじだな』かがくのとも,福音館書店, 2001.
『かたばみ』かがくのとも,福音館書店, 2007.
『身近な草木の実とタネ ハンドブック』文一総合出版,2010
『したたかな植物たち あの手この手のマル秘大作戦』SCC, 2002
『のやまのつるしょくぶつ』かがくのとも,福音館書店, 2006.(監修)
『おおいぬのふぐり』かがくのとも,福音館書店, 2009.(監修)
『おしろいばな』かがくのとも,福音館書店, 2010.(監修)
『スミレとアリ』偕成社, 2008.(監修)
そして,今回ご紹介する『野に咲く花の生態図鑑』。どうしてこの本かというと,乙女高原でも見られる植物たちがたくさん登場するからです。その植物たちの生態(=私生活)を活写しています。ですから,読んでいただきたいなあと思ったわけです。植物名とそのタイトルを紹介しますと・・・
・タチツボスミレ [光の花と陰の花](開放花と閉鎖花という2種類の花が咲く)
・ホオノキ [壮大な歴史](数千万年前に生まれた被子植物の最初の花と同じ)
・ギンリョウソウ[森の純白の精霊](森の木々とキノコたちの無償の奉仕を享受)
・マツヨイグサ[真夏の夜の夢](体内時計が夜で,周囲が暗いと花が咲く)
・クサギ[対比の思惑](白と紅の花,藍と紅の実,芳香と異臭。強烈なコントラスト)
・ツリフネソウ[渓流の小舟](すぐに流される渓流で,徹底したリスク分散戦術)
・ウメバチソウ[姫君の秘め事](純白のドレスにティアラを輝かせる)
・トリカブト[高貴なる深慮遠謀](この花は巧妙に作られた迷宮)
・ノコンギク[晩秋の最終ランナー](花はファミレス。蜜のドリンクバーと花粉の小鉢料理)
などです。じつは,乙女高原で見られる植物はもっと登場しますよ。あとは,読んでみてのお楽しみ。
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