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乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン 第293号 2013.9.15.
発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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▲▼ も く じ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【活動報告】8月25日(日) 遊歩道の杭づくり
NEW! 2.【活動報告】9月 1日(日) 草の刈り取り実験
NEW! 3.【活動報告】9月 8日(日) マルハナバチ調べ隊
NEW! 4.【活動案内】11月23日(土・祝) 草刈りボランティア
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0.【ニュースニュース】
●1.第14回目となる,今年の草刈りボランティアのちらしができました。配布してくださるという方はぜひご連絡ください。もちろん無料で(乙女高原の活動を広めていただくのですから)お送りします。
●2.(再掲)スズメバチがロッジの建物に巣を作っています。2つのうち1つはロッジの表。ロッジ玄関のすぐ上の屋根の部分です。くれぐれもスズメバチを刺激しないようご注意ください。
http://blog.goo.ne.jp/otomefc/e/16d04ed22ad14657c2ff6d176d69847c
●3.(再掲)八王子の『マルハナバチ・ランナー』菊地さんからの情報です。塩山出身のミュージシャン沢登秀信さんが乙女高原の歌を作ってくれたそうです。で,11月16日(土)17:30から甲州市塩山の「およっちょいぷらざ七里」で第10回ふるさとライブを行い,そこで発表してもらう予定だそうです。乙女の歌…ぜひ聞いてみたいですね。チケットは2000円だそうです。
●4.(再掲)【ファンクラブへの大きな宿題1】…巨大シカ柵
9月の草刈り実験時に,麻布大学の高槻先生と東京農工大の星野先生から,乙女高原の草原生態系へのシカの影響が非常に大きいことから,今よりも大きなシカ柵を設置する必要があるというご提言をいただきました。
確かに2010年に設置したシカ柵内外を比較すると一目瞭然で,シカ柵外はススキが優先し,ススキの株と株の間はシダかイネ科植物ばかりが目立ちますが,柵内はカラフルな色の花たちがたくさん咲いていて,ススキはそれらのお花に追いやられているといった感じでした。
シカ柵を設置すれば,シカの影響が排除されるのだから,今までシカに食われていた植物たちも元気に回復できる・・・それは当たり前といえば当たり前の理屈です。
でも,たとえば乙女高原の草原全部をシカ柵で囲ってしまったとしたら,それはもう自然とは言えません。自然とは言えないところで,自然観察できるのか? 疑念が払拭できません。もちろん「そんなこと言ったって,今だって草刈りしているんだから,人の手が入っているじゃないか」と言われれば,そのとおりなのですが・・・。
皆さんは,どうお考えになりますか? また,シカ柵について,何か情報をお持ちの方は,ぜひ教えてください。
●5.(再掲)【ファンクラブへの大きな宿題2】…ロッジの委託管理
2010年から休館になっているロッジについてです。県有林を借りているのですから,市は毎年,県に借地代を払わなければなりません。ロッジは休館で活用されていないのですから,この借地代は何も生み出しません。かといって,県に返却するためには,建物を壊して,更地にする必要があり,そのためには一時的にですが,莫大な費用がかかります。このまま借り続けても借地代が無駄になるし,かといって,壊して返すためにも莫大な費用がかかるという、「どっちに転んでも×」という状況があります。そこで,「ファンクラブにロッジの管理を委託したらどうか」という案が浮上しているそうです。開館しておけば,少なくとも借地代は無駄にはなりませんものね。
9月の世話人会において「ロッジが活用できるのだから,前向きに検討したい」という方向性は確認されましたが,「建物の管理」なんてことに関しては素人もいいところです。一口に「建物の管理」といっても,具体的にどんな「こと」をすればいいのか,どんな「義務」が生じるのか・・・など,わからないことだらけです。もちろん,担当課と調整しながら中身を決めていけばいいのですが,それにしても,「建物の管理とは,こんなこと」という情報を持っていなければ,検討もできません。ぜひ,ご意見やアドバイスをいただきたいと思います。よろしくお願いします。
●6.次回の乙女高原ファンクラブ世話人会は10月9日(水)午後7時半から9時まで牧丘総合会館で行います。ファンクラブ会員であれば世話人でなくても参加できます。おいでください。
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1.【活動報告】8月25日(日) ●遊歩道の杭づくり●
どういうわけか,昨年と同じく雨の中の作業となってしまいました。朝,塩平に集合した5人(宮原さん,三枝さん,小林さん,杉田さん,植原)で,杭の材料を取りにいきました。雨の中でしたが,宮原さんのリーダーシップのもと,ヘルメットをかぶって,安全に作業できました。
取ってきた間伐材を軽トラに載せて,ロッジに行って,お弁当にしました。雨は降り続いています。どなたかが「スズメバチがいるね」とスズメバチが飛んでいることに気づきました。確かに飛んでいます。ハチの行き先を見ていたら,ロッジの屋根の下の木壁に開いた穴に入っていきました。ついでだから,倉庫前のコンクリートの上を掃除しました。
午後からは鈴木(勲)さんと芳賀さんの二人が合流。鈴木さんは神奈川からの参加です。みんなで間伐材の皮をむきました。最後の方になると,握力がなくなってきました。皮をむいたら,片方の先をチェーンソーで宮原さんにとがらせてもらいました。
今日,1日の作業で新しい杭を36本作ることができました。これらは,まだ十分乾いてないので,7月に大工の雨宮さんが作ってくださった専用の棚に置いておきました。倉庫の中には古い杭も入っているので,合計は97本となりました。
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2.【活動報告】9月 1日(日) ●草の刈り取り実験●
この日,麻布大の高槻先生と東京農工大と星野先生という「日本のシカ対策の両雄」とも言えるお二人が乙女高原に揃ったなんて,すごいことだ…と密かに思っていました。
さて,まずは前日の8月31日,暑い日でした。刈り草を運び込んで,藁撒きの実験をしている焼山の琴川ダム残土処分場に農工大の星野先生と関係の研究者が集合。昨年・一昨年と草を運び込んだ実験区がどうなったかを調査しました。具体的には,
・10m四方の実験区が4カ所に設定されている。
・おのおのの実験区が「田」形に区割りされていて,それぞれ,
@草を敷き入れ,翌年に剥がす
A草に敷き入れ,そのまま
B草を敷き入れない
C同 …という4つの小区画に分かれている。
(通路兼バッファーゾーンを挟んで,1区画4m四方)
・それぞれの小区画をさらに2m四方4つの区画に分け,それぞれの区画について,生えている全植物を調べ,被っている割合(被度)を割り出す。
…ということで,地面に目を近づけ,えんえんと植物を探すという作業を続けました。もちろん,地上に出たばかりの小さな芽も記載しなければなりません。半端じゃない植物見分け能力が必要です。しかも,こんな作業を炎天下で黙々と続けるのですから,忍耐強さも必要です。ぼくも少しだけ協力させていただきました。
個人的に収穫だったのは,オトコエシの殖え方の「発見」です。なんとイチゴのように地面を這う茎(匍匐茎/ランナーと言います)を伸ばし,その先に根を張り…という方法で殖えていたのです。「見た目,とてもそんなことをする草には見えない!」と思っていたので,とても意外でした。
「ノコギリソウとシシウドが出てきましたよ」と星野先生から教えてもらいました。藁撒きによって出てきた草です。しかも,ノコギリソウは花まで付けていました。
星野先生ご一行はそのまま金峰山荘に宿泊。じっくりお話をしたかったのですが,翌日の準備もあるので,植原はロッジに行って作業をし,そのまま帰宅しました。
翌9月1日,塩山駅まで高槻先生と加古さんを迎えに行き,乙女へ。農工大の皆さんは二手に分かれて,昨日の調査の続きと,高槻先生といっしょに乙女での草刈りとモニタリングを。9時ごろには調査を始めました。まずは方形区内の植物調査です。ここでも出現した植物を記載していったのですが,「これがサクラスミレ(の夏葉)ですよ」など,いろいろ教えてもらいました。10時に集合してくださったファンクラブのメンバーがこれに合流。宮原さんを中心に,調査の終わった「6月・9月区」と「9月区」の2つの方形区の中の草刈りをしました。刈った草は袋に詰めて,焼山の琴川ダム残土処分場に運び,実験区の中に敷き入れました。9月に刈り取った草を敷き入れたら,その効果は11月の草とは違ってくるのでしょうか。結果が出るのが楽しみですね。
お昼には作業終了。食べながら意見交換をしました。お二人の先生の共通の見立ては「早めのシカ柵」(ニュースニュースの●4)。今後,どうしていくか,大きな宿題をいただいてしまいました。
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3.【活動報告】9月 8日(日) ●マルハナバチ調べ隊3●
朝から雨でした。一応,ぼくはと主催者として乙女高原に行きましたが,まさか参加者があるとは思っていませんでした。ところが,3人の参加者。鈴木(としえ)さん親子と井上さんです。
しかたなしに(失礼),雨の中のマルハナバチ・ラインセンサス調査を始めました。じつは,雨の中,調査を行うのは初めてです。正直言って,期待していませんでした。ところが,飛んでいるんです,雨の中,たくさんのマルハナバチが。びっくりしました。合計33頭。
・トラマルハナバチ (ノハラアザミに4,跳んでいるのが1)
・ミヤママルハナバチ(ノハラアザミ21,ヤマハギ4,タムラソウ2,葉の上1)
特にみーちゃんの姿がたくさん見られました。セイタカトウヒレンやヤマラッキョウのきれいな蕾を見ました。モリアザミの花が咲いていました。
お昼はロッジの中で食べました。
そして,午後からは湿地の中を歩くことにしました。たくさんのアケボノソウの花が見られました。どうしてこんな大型の草がシカに食べられないのか不思議に思い,葉の匂いをかいでみました。「匂い」というより「臭い」という感じを書きたくなるような「におい」でした。これではシカも食べないだろうなと思いました。
シカがよく食べるトリカブトも花を付けていました。笹藪の中ですが。
サラシナショウマも試験管ブラシのような花を付けていました。じつは見るのは3年ぶりくらいです。シカが食べちゃうからです。見られた花は2つ。二つとも,葉は見事にシカに食われていました。
さて,湿地では不思議な「集団」が2つ見られました。
一つめはマイマイカブリの死体の集団。マイマイカブリの餌はでんでんむし(=カタツムリ=マイマイ)。でんでんむしを食べるときに,その殻をかぶっているように見えるので,マイマイカブリというそうです。どうして5匹ものマイマイカブリの死体があったのか見当がつきません。
http://blog.goo.ne.jp/otomefc/e/22bc3ef5b2af83be2ff23b0a681d45d1
もう一つはツノハシバミです。「皮」の中の「殻」の中の「実」がとってもおいしいナッツです。カシューナッツみたいなピスタチオみたいなマカデミアナッツみたいな味です。以前,壊れかけた巣箱を回収しているとき,その中に野ネズミが巣を作っていて,ツノハシバミの実がたんまりと積まれているのを見たことがあります。さて,そのツノハシバミの実が地面に20個以上ポロポロと落ちていました。これはいったい,だれの仕業?
これについては推測できます。野ネズミがツノハシバミの実を食べようとつかみ取ったはいいんだけど,いい実ではなかったので,「こんなの,いらない!」とポイ捨てした。それが積もり積もって,こうなった・・・というものです。
http://blog.goo.ne.jp/otomefc/e/71afbe5f481d6e3777a2745973c8a2a5
3週連続の乙女高原でした(じつは2週は土日とも乙女高原だったので,3週で5日間)。
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4.【活動案内】 ●第14回草刈りボランティア●11月23日(土・祝)
今年で14回目となる乙女高原の草刈り作業。刈り取った草を焼山の琴川ダム残土処分場に持ち込んで,そこを「第2乙女高原」に誘導するという「藁撒き」プロジェクトは継続。
また,キッズボランティアとして「ブナじいさんの根元に落ち葉のふとんをかけましょう」も継続です(子どもたちの参加は任意です。これに参加してもよし,大人と一緒に草刈りをしてもよし・・・です)。安心してお子さん連れでご参加ください。
晩秋の高原でいい汗,かきましょう。
■今年の最重要注意事項
・一般参加の皆さんは手刈りのみにしてください。
(刈り払い機使用は,恩賜林組合の皆さんなど,主催者がお願いした方のみとします)
・林道への路上駐車は厳禁です。できるだけ相乗りで来てください。
(刈り草をゴミ収集車に入れる作業をしなければならないので,路上駐車が一番困ります)
・「午前中の作業終了→記念写真→昼食」という流れにする。
(今までは昼食後に記念写真を撮っていましたが,今年は午前の作業終了後です。
作業を時間で区切りますので,ご承知おきください)
■日 時 11月23日(土・祝) 少雨決行 ※荒天の場合24日(日) 午前9時半から午後2時
■集 合 乙女高原グリーンロッジ
■持ち物 弁当,飲み物,軍手,雨具,おわん・はし(豚汁用),
お持ちの方はかま,なたなどの道具。
■参加費 無料(主催者負担で保険に加入)
■内 容 草刈りと,刈った草の運び出し。ロープ回収,草原内のゴミ拾い
キッズボランティア,豚汁作りなど
※11月17日(日)午前10時ロッジ集合で,草刈りの下見と準備を行います。
ご都合をつけて,ご参加ください。
※去年の草刈りの様子(TBSテレビ『風の言葉』ユーチューブ2分の動画)
http://www.youtube.com/watch?v=uJ2YOJSOMbI
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