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    乙女高原ファンクラブ 公認
 乙女高原メールマガジン 第372号
 2017.5.10.
 発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町)
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  ▲▼ もくじ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【活動報告】カヤネズミの巣?を再点検 5月7日(日)
   2.【活動案内】第18回遊歩道づくり 5月14日(日)
   3.【活動案内】乙女高原観察交流会① 5月14日(日)など
   4.【活動案内】スミレハイキング   5月14日(日)など
NEW! 5.【活動案内】マルハナバチ調べ隊  6月25日(日)など
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0.【ニュースニュース】
●1.いよいよ今度の日曜日は、午前中・遊歩道づくり、午後・スミレ観察会という乙女高原づくし乙女高原三昧の1日です。今からでも遅くありません。スタッフへの立候補よろしくお願いします。
 スタッフは朝9時集合。一般参加者は9時半集合です。
 午後のスミレ観察会は13時スタート予定ですが、この日は午後だけの開催(15時半までの2時間半だけ!)ですので、午前中の遊歩道づくりが早く終わってしまった場合は早く始める可能性があります。できるだけ早めにおいでください。もちろん13時スタートと銘打っていますので、早めに始めたとしても、スタート時刻まではスタッフが残り、観察会会場に案内します。

●2.今年のヤマアカガエル産卵調査は4月29日で終了しました・・・・が、5月7日、高槻先生とカヤネズミの調査をしていたら、どうもあのなつかしい「キュルキュル・・・」「ケケケケ・・・」という早口で、ちょっと高めのヤマアカガエルの声が聞こえます。湿地に行ってみたら、3腹の新しい卵がありました。まだ産卵は続いているようです。しばらく様子を見る必要があるなと思いました。

●3.今年もイオン石和店様・ビッグイオン石和店様から「黄色いレシートキャンペーン」の寄付がいただけることになりました。これは、全国展開するイオンの社会貢献の一環です。イオンの店舗に、登録した市民団体の「ポスト」があります。イオンで買い物をしたお客さんがレシートを自分が応援したい団体の「ポスト」に入れると、店員さんが投函されたレシートの金額を合計し、その1パーセントの額がイオンからその団体に寄付されるというものです。今年は両者合わせて約1万7千円の寄付がいただけることになりました(つまり、レシートの合計金額は1年間で約107万円だったということです!)。乙女高原の自然を守るために、有効に使わせていただきます。

●4.「乙女高原フェロー」がすでに始まっています。「遊歩道づくり」「草刈り」「フォーラム」を含め、
スタンプを10個集めて、グッズをもらいましょう! 詳しくはメールマガジンの前〃号を。
→http://fruits.jp/~otomefc/maga369.html

●5.次回世話人会は6月1日(木)、午後7時30分、山梨市役所牧丘支所です。牧丘郵便局の三叉路と牧丘病院の中間くらいです。会員であれば、どなたでも参加できます。ぜひご参加ください。

●6.乙女高原フォーラムや乙女高原の観察会でお世話になった多田多恵子さんが新しい本(絵本)を出版されました。「ようこそ!花のレストラン」少年写真新聞社。花を虫たちのレストランに例え、レストランの種類ごとに花と虫たちの関係を紹介しています。まさに乙女高原での観察会にぴったりの絵本。レストランの種類分けがすごく多田さんらしくておもしろい! おもしろいというのは、「野外でじっくり自然観察している人の目で見ると、花たち(=虫のレストラン)はこういうふうに分類されるんだ!」と納得させられるということです。ですから、自然観察会で使うのにぴったり。
 レストランの分類はたとえば・・・「黄色いのはファミリーレストラン・・・広くて明るい店内に、蜜と花粉のごちそうが大盛り・・・ヒマワリ、タンポポ、ヘビイチゴなど」「ヘリポート付きのファミリーレストラン・・・小さな花が集まってヘリポートを作っているシシウドやオミナエシ、タマアジサイなど」・・・といった具合です。植物の分類に準じているのでなく、あくまで「虫視点でみると、こう分類される」ということで紹介しています。とても楽しい本で、お勧めです。
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1.【活動報告】 ●カヤネズミの巣?を再点検● 5月7日(日)

 メールマガジン361号 → http://fruits.jp/~otomefc/maga361.html
 メールマガジン363号 → http://fruits.jp/~otomefc/maga363.html
で詳しく報告した「スクープ! 乙女高原でカヤネズミの巣発見!!」・・・「こんな高標高のところにカヤネズミなんているわけない!」「カヤネズミの巣といえばオギやツルヨシの茎の途中に作る茎上巣(地表に巣を作らない!)」という思い込みが、乙女高原でのカヤネズミの地表巣の発見をじゃましていたという話ですが、その後(も)、ハリウッド映画にも負けなくらいの「大どんでん返し」が進行中(?!)です。

 乙女高原で見つかった地表巣については、高槻先生の呼びかけに応じた方々によって検討されていますが、これらの巣がカヤネズミ(以後カヤ)ではなくアカネズミ(以後アカ)のものではないかという疑義が浮上しています。
 疑義のポイントとしては、・・・
・巣の大きさはアカが大きく直径20㎝もある。カヤは大きくても15㎝。乙女の巣は15㎝前後のものが多く、ビミョー。
・巣の外装の巣材は、アカは枯れ葉をかみ切って、はりつけた感じ。カヤは葉を裂いていて、伸ばすと長い。乙女で見つける巣の外装は、たしかに枯れ葉がそのままグルグル巻きされているように見える。
・巣の内装は、アカもカヤも細い巣材が詰められている。
・巣を持ち上げると、カヤは崩れないが、アカはバラバラと崩れる。乙女の巣のいくつかを持ち上げてみたが、バラバラ崩れる感は確かにある。だが、巣が古いので、こうなっている可能性もある。
・・・などが挙げられるようです。

 昨年の草刈りボランティアのときです。「これ、カヤの巣じゃない?!」という言い出しっぺは、草刈りの常連・半場さんでした。半場さんは山中湖村のご自宅近くの草原でカヤの巣を発見しています。標高1230m。これが今のところ、カヤの生息が確認されている最高の標高です。ここでは茎上巣も見つかっていますが、今春、山焼き後に半場さんが草原に入ったら、乙女高原のに酷似している地表巣が多数見つかったそうです。乙女は草を刈ったことで巣が見つけやすくなりましたが、山中湖村の草原は山焼きをしたことで見つけやすくなったんですね。今年は特によく焼けたので、見つけやすかったとのことです。

 さて、疑義が出されたことで、高槻先生は山中湖村のカヤの巣も乙女高原のカヤの巣も、再検討する必要がある・・・と判断され、ゴールデンウィーク中に両地域を訪れました。「再検討が必要なんだから現地に見に行く」というこの態度は、科学者とくに自然相手のフィールドサイエンティストとしてとても真摯で、尊敬できる態度だと思いました。そこで、「自分もぜひ!」と頼み込み、両日とも同行させていただきました。

 山中湖村の草原は乙女よりもずっと面積の大きな草原でした。眼下に山中湖が見え、正面に富士山がドーンと構えていて、絵ハガキのような美しさです。
 ここで、カヤ(?)の巣を見つけ始めましたが、ススキの株の中心で見つかることといい、草がドーム状に編まれていることといい、大きさといい、乙女高原のものと違いはないのではないかと思えました。
 高槻先生は「これは」と思える巣が見つかったら、折尺を取り出して大きさを測り、写真をとった上で、おもむろにリュックから箸(!)を取り出し、まるでおいしい料理を楽しむように、巣を解体し始めました。すこしずつバラしては、構造がどうなっているか、出入り口はないか、巣材はどうなっているか、部屋はどうなっているかなどを丹念に調べていました。少し広めの葉が表面にぐるぐる巻きされている外装と、非常に細長い葉(たぶん嚙み裂いている)が編み込まれている内装は明らかに別物でした。彼らはその2つを作り分けていました。いよいよ核心である巣内の部屋です。ここでは糞がないか丹念に調べていました。知り合いの学者に頼んで糞に含まれるDNAを調べてもらい、そこからネズミの種類を割り出そうというのです。糞が見つかった巣もありました。

 別の日に、乙女高原でも同様の調査が行われました。乙女のカヤの巣については、ウエハラが一応、昨年12月に草原全域を調べ、見つけた巣には「旗」(太い針金の先に幅広の塩ビテープを付け、それに整理番号を書いたもの)を刺しておいたので、見つけるのは楽だったと思います。各巣の状況はそのときに調べて記録しておいたので、「冬の前」「冬の後」の様子を比べるために写真を撮りました。
 乙女の巣は、ドームの中心が窪んでいたり、また、直している様子もなく、「使われていないんじゃないかな」と思えました。
 ここでも、高槻先生の箸が大活躍。巣の様子はだいたい山中湖村のものと同じでした。残念ながら糞は見つかりませんでした。

 今後、カヤの生息を確かめるような調査が必要になります。たとえば見つかった巣の近くにセンサーカメラを仕掛けて、スクープ写真を狙うなどです。興味のある方はお声掛けください。人手があったほうが調査がスムーズにできたり、多地点での調査が可能になったりすると思います。よろしくお願いします。
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2.【活動案内】●第18回 遊歩道づくり●5月14日(日)

 古くなった杭を交換し,ロープを張り巡らし,遊歩道をはっきりさせます。ご家族で参加できる作業です。春の乙女高原で,いい汗をかきましょう。ただし,天気が悪いと寒いです。防寒具もお忘れなく。
 終了後,依田さんを講師にスミレ観察会をします。こちらも予定に入れておいてください。

■主催 山梨市 山梨県 乙女高原ファンクラブ
■日時 5月14日(日) 午前9時半から12時ごろまで ※スタッフは9時集合
 (少雨決行。雨天の判断は各自でお願いします)
 (荒天の場合,21日・日曜に延期)
■集合 乙女高原グリーンロッジ前
■持ち物 べんとう,雨具,軍手。
 かけや(大きなトンカチ),なたなど道具がある方はご持参ください。
■服装 作業のできる服装(まだ寒いので,防寒の準備も)
■問い合わせ・申し込み先 山梨市役所観光課 電話0553-22-1111(代表)

※保険には主催者で加入します。
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3.【活動案内】 ●乙女高原自然観察交流会● 5月14日(日)

・13:00~15:30です。
・午前中は遊歩道作りのボランティア作業日です。
・お弁当を持参し、ぜひ午前中からご参加ください。
・「第7期 スミレ観察会その2」と兼ねて行います。

●乙女高原ファンクラブとしての行事でなく、参加者各自の自主的活動として行うもので、活動に伴う旅費や飲食、傷害保険などすべて自己責任となります。
●途中からの参加や、午前中だけの参加など自由ですが、解散時間の目安は、現地3時、道の駅3時半とします。
●雨天の場合などは現地には行かず、道の駅での交流会にしたり、早めに散会するなど、参加者各自の意思で決めてもらいます。
●参加者は、乙女高原ファンクラブのメルマガメンバーとしますが、お知り合いを同行されることは自由です。
●乙女高原観察を通した交流目的のため、参加者間で情報を共有できるように、乙女高原ファンクラブ世話人会の了承のもと、メルマガなどを利用させていただきます。

●今後の予定
5/14日13:00~15:30乙女高原自然観察交流会②&第7期 スミレ観察会その2 =今回
6/ 3土 8:30~15:30乙女高原自然観察交流会③&黄色いスミレハイキング
7/ 1土 9:00~ 乙女高原自然観察交流会④&谷地坊主の観察会
8/ 5土10:00~14:30乙女高原自然観察交流会⑤&第15期マルハナバチ調べ隊2
9/ 9土 10:00~14:30乙女高原自然観察交流会⑥&第15期マルハナバチ調べ隊3
10/ 7土 9:00~ 乙女高原自然観察交流会⑦
11/ 4土 9:00~ 乙女高原自然観察交流会⑧
12/ 2土 9:00~ 乙女高原自然観察交流会⑨&カヤネズミの巣調査
1/ 6土 9:00~ 乙女高原自然観察交流会⑩
2/ 3土 9:00~ 乙女高原自然観察交流会⑪
3/ 3土 9:00~ 乙女高原自然観察交流会⑫
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4.【活動案内】 ●スミレ観察会その2● 5月14日(日)

★これまでに乙女高原で見つかっているスミレたちの一覧です。
★名前の最後の・・・スミレは省略。
★※は変種・交雑種。( )内は変種・交雑種の場合の、元の種名です。
★ここでいう「乙女高原」とは乙女の草原だけでなく、県が指定した「乙女高原の森」のエリアです。
 塩平や杣口から北、柳平の当たりまでが含まれます。小楢山や焼山峠も入ります。
★最後のキバナノコマノツメは「乙女高原の森」のエリア外での発見なので、番号は付いていません。
 それでも、こんなに狭い地域で30種類ものスミレが見られるのはすごいことだと思います。
★時期や標高、まわりの環境によって見られるスミレは違ってきます。
 今年は4回、スミレ観察の機会を設けました。ぜひ皆勤賞を目指してください。

01アケボノ 02アカネ 03エイザン 04ヒゴ 05サクラ 06※チシオ(サクラ) 07※シロバナサクラ(サクラ) 08スミレ 09マルバ 10ヒナ 11※シロバナヒナ(ヒナ) 12ミヤマ 13シコク 14タチツボ 15※シロバナタチツボ(タチツボ) 16※アカフタチツボ(タチツボ) 17ツボ 18エゾノタチツボ 19※オカ(アカネ) 20※シロバナエゾ(エイザン) 21※オトメ(タチツボ) 22※シロバナエゾノ(エゾノタチツボ) 23※アルガ(スミレ+サクラ)  24※フイリヒナ(ヒナ) 25フモト 26※フイリフモト(フモト) 27エゾアオイスミレ 28※ソラムキタチツボ (タチツボ) 29※キョナシタチツボ (タチツボ)  ●キバナノコマノツメ


【その1】スミレハイキング 4/15(土)・・・終了

【その2】スミレ観察会 5/14(日) 13:00~15:30・・・今回 ※自然観察交流会と兼ねて実施
・「遊歩道づくり」の午後に行います。
・集合は乙女高原グリーンロッジ
・参加費無料。クラブの予算で行事保険に加入します。
・ファンクラブ発行の「フィールドガイド・スミレウォッチング」をプレゼントします。
・講師は案内人で「スミレウォッチング」編集長の依田 昇さん。

【その3】スミレ観察会 5/20(土) 9:30~14:30
・集合は乙女高原グリーンロッジ
・参加費無料。クラブの予算で行事保険に加入します。
・ファンクラブ発行の「フィールドガイド・スミレウォッチング」をプレゼントします。
・講師は案内人で「スミレウォッチング」編集長の依田 昇さん。

【その4】黄色いスミレ・ハイキング 6/ 3 (土) 8:30~15:30
・集合は牧丘の道の駅「花かげの里まきおか」←注意!!
・参加費無料。クラブの予算で行事保険に加入します。
・車を乗り合わせて柳平北まで行き、そこから往復3時間ほど林道を歩きます。
・乙女高原自然観察交流会を兼ねて行います。
・黄色いスミレ・キバナノコマノツメの大群落が見られると思います。
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5.【活動案内】●第15期 マルハナバチ調べ隊~初夏編● 6月25日(日)

 今年も愛くるしく,乙女高原随一のインタープリターであるマルハナバチたちの働きぶりをじっくりと見せてもらいましょう。

■日 時 6月25日(日) 雨天中止 午前10時から午後2時半くらいまで
■集 合 乙女高原グリーンロッジ
■持ち物 弁当,水筒,筆記用具,時計(腕時計や携帯電話の時計で十分です)
■参加費 無料。
■内 容 午前中は調査の説明とラインセンサス調査。午後はまちぶせ調査。
■問い合わせ・申し込み先 乙女高原ファンクラブ事務局(このメールに返信を)

※行事災害保険にはファンクラブで加入します。

  【今後のマルハナバチ調べ隊】
盛夏編 8月5日(土) 雨天中止 午前10時から午後2時半くらいまで
初秋編 9月9日(土) 雨天中止 午前10時から午後2時半くらいまで

※時間やプログラムは6月の回と同じです。

※乙女高原ファンクラブでは年に3回ずつマルハナバチ調べ隊を行っています。
 初夏編 女王バチが見られる…かも
 盛夏編 たくさんの働きバチ
 初秋編 超レアなオスバチが見られる…かも
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