乙女高原ファンクラブトップ > メールマガジン > 第389号(2018.3.17)


□■□■□■□■□■□■□■■□■□■□■□■□■□■□■□
 乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン第389号 2018.3.17.
 発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  ▲▼ もくじ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【活動報告】2017年度総会             03月11日(日)
NEW! 2.【活動報告】3月の乙女高原自然観察交流会  03月03日(土)
NEW! 3.【活動案内】4月の乙女高原自然観察交流会  04月07日(土)
NEW! 4.【活動案内】ヤマアカガエル産卵調査       04月07日(土)
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□■□■

0.【ニュースニュース】
●1.2018年度第1回世話人会は当初4月12日の予定でしたが、諸般の事情により、4月18日(水)になりました。ぜひ一度、お出掛けください。世話人会は乙女高原連絡会議とセットで行っていますが、連絡会議では県や市の担当職員と一緒に乙女高原を守るための話し合いをしています。県や市と市民団体(=乙女高原ファンクラブ)-一緒に乙女高原を守る活動をしていることがよく判ります。

●2.3月11日のファンクラブ総会には22人の会員が参加してくださいました。委任状は93名分です。高木山梨市長が来賓として来てくださり、ご挨拶をいただきました。2017年度の活動を振り返り、2018年度の活動方針や活動計画を承認いただきました。その後の座談会では、まず、NHK大河ファンタジー「精霊の守人」のロケ地となった乙女高原のある場所を紹介。次に、今年2月1日に「乙女高原の谷地坊主」が山梨市の天然記念物に指定されたのを記念して「日本各地の谷地坊主」「谷地坊主の作られ方」「天然記念物とは何か」について説明。最後に、山本さんから、新たに日本山岳遺産に認定された「三ツ峠ネットワーク」の活動報告をしていただき、その後、みんなで情報・意見交換を行いました。いよいよ新しい年度が始まります→1

●3.2017年度の活動報告のダイジェスト版はここ↓にあります。
http://fruits.jp/~otomefc/2017digest.pdf
また、2018年度の活動計画はここ↓にあります。ご都合をつけて、ぜひご参加ください。
http://fruits.jp/~otomefc/2007schedule.html
10回参加すれば(必須項目:遊歩道づくり・草刈りボランティア・乙女高原フォーラム)、あなたも「乙女高原フェロー」です。すてきなマグ・ボトルがもらえますよ。

●4.2018年度第1回「乙女高原自然観察交流会」は「ヤマアカガエル産卵調査」も兼ねて行います。4月7日(土)午前9時に「道の駅 花かげの郷 牧丘」集合です。乗り合わせて乙女高原に向かいます。弁当・飲み物等を持参してください。

●5.4月の世話人会は●1で述べた通り、4月18日(水)午後7:30から牧丘総合会館(=牧丘支所)で行います。世話人でなくても会員であれば、どなたでも参加できます。ぜひ、覗いてみてください。
----------------------------------------------------------------

1.【活動報告】●2017年度総会● 03月11日(日)

 22名の参加者があり、楽しく・和やかに会を進めることができました。特に、今回は初代の代表世話人代表である古屋利雄さん、2代目の代表世話人代表である宮原孝男さんが参加してくださり、これはもう記念写真を撮るしかない!ということになりました。参加してくださった皆さん、ありがとうございました。

会は代表世話人の三枝かめよさんの司会で始まりました。3代目の代表世話人代表である古屋保男さんのあいさつに続き、山梨市長の高木晴雄さんが来賓あいさつをしてくださいました。
議事は古屋代表が議事進行をしてくださいました。
2017の活動報告を事務局の植原が行い、乙女高原フェローの報告を山本義人さんにしていただきました。
決算報告を会計の内藤邦雄さんに、会計監査報告を鑑査員の駒田勝彦さんにしていただきました。なお、監査は駒田さんと竹居小枝子さんのお二人に事前に行っていただきました。決算の概略を述べると・・・
・前年度からの繰越金が約30万円、収入が約74万円、計約104万円。
・今期の支出が約63万円だったので、次年度への繰越金が約41万円。
・収入内訳は寄付金が72件約27万円、助成金が7件約46万円、その他です。
・支出内訳は、金額の多い順に、印刷費約22万円、通信費16万円、旅費交通費約4万円、消耗品費約4万円などでした。
・くわしい金額を知りたい方は、事務局までご連絡ください。
その後、一括審議し、承認していただきました。
続けて、2018年度の活動報告と予算案について審議していただきました。活動計画は、ほぼ、昨年のものを踏襲しています。毎年1月に行っている「乙女高原フォーラム」のテーマとゲストが未定です。「こんな人の話を聞きたい」といったリクエストがありましたら、ぜひどうぞ。草原のネズミを調査するために、備品としてセンサーカメラを購入することが承認されました。

総会終了後、座談会に移行したわけですが、その前にちょっとしたトラブルがありました。
じつは、総会の準備をしている際、ついでに座談会の準備もしようと、牧丘支所でお借りしたプロジェクターにパソコンをつないで試写しようと思ったのですが、不具合があり、映りません!! あせりました。ちょうどいらしていた市役所の山﨑さんが機転をきかせて市役所まで代わりのプロジェクターを取りにいってくださり、無事、きれいな画像を見ながら座談会を行うことができました。山﨑さん、ありがとうございました。

座談会は三枝さんの司会で、以下のような話題提供の後、フリートークが行われました。
1 「精霊の守り人」ロケ地の詳細を教えます! ・・・植原 彰さん
2 「乙女高原の谷地坊主」 天然記念物指定記念! ・・・植原 彰さん
   谷地坊主を巡る旅・谷地坊主ってなーに・天然記念物ってなに?
3 「三ツ峠ネットワーク」の活動紹介 ・・・山本義人さん
   三ツ峠ネットワークが日本山岳遺産基金に認定されました!

 今年もぜひ、乙女高原でお会いしましょう!
----------------------------------------------------------------

2.【活動報告】 ●3月の乙女高原自然観察交流会● 03月03日(土)

※山本義人さんがレポートを書いてくださいました。

 3月3日の観察交流会に道の駅に集まったメンバーは総勢8名で、車2台で乙女高原に向かいました。大分暖かくなってきたからそろそろ活動をとおっしゃって参加してくれた方もいましたが、2日前に降った雨が山の上では雪だったようで、どれほど積もったか懸念されます。
 林道沿いではヤマアカガエルも産卵を始めている時期とのことで、2か所の観察ポイントに立ち寄りました。うち1か所目はここ2~3年産卵が確認できていないようですが、もう1か所の小さな遊水池では表面が凍っていたものの、氷の下に黒々とした卵塊がたくさん見られました。7~8腹はありましたでしょうか。植原さんが2下旬に乙女高原に行かれた際立ち寄った時にはあったという卵塊が無くなっていました。オタマジャクシになってしまった様子もなく、どうなってしまったのでしょう。ミステリーです。
 柳平から先の林道には雪が残って凍結していましたが、車でそのまま進むことにしました。ときどき車の腹が雪でこすれるといった状態でした。焼山峠に近づくと林道沿いでカラスが群れて騒いでいました。焼山峠を過ぎた先でもやはりカラスが騒いでいたので、車を止めてその場に近づいてみると、果たしてシカの屍骸です。ほとんど骨だけになってしまっていました。

 日当たりも良く道幅も広かったので、そこに車は置いてその先は歩くことにしました。湿地帯を過ぎたところでもカラスが群れて騒いでいて、そこでもシカが死んでいました。腹部は皮が剥かれてしまって内臓が見えてきていましたが、頭部から背中にかけてはそのままの状態で、死後あまり経ってないようでした。すぐ上の林道には鮮血と言っていい血が残っていて、事件はここで起きたのでしょうか。シカの死体がなかったら110番するような現状でした。
 雪をかぶったままのヤチボウズの湿地に立ち寄ってからロッジに到着したのは11時半頃でした。早目のお昼をとることにしました。青空で風もなく日があたって暖かです。我々がさっさとお昼をとっている間も、植原さんは気象観測用のデータロガーの交換作業をされていました。昼食後は柵の中に入り、森のコースを歩いて富士山を見に行くことにしました。20~30㎝深さの雪を踏みながら先頭を歩いていると、冬季オリンピックのスケート競技のパシュートを思い出しました。パシュートでは風の抵抗を受ける先頭は疲れることから順次入れ替わりますが、先頭で雪を踏み固めていくのは相当疲れます。

 富士山は良く見えていて疲れも癒されます。ヨモギ頭の三角点まで上がると木間に南アルプスや八ヶ岳が良く見えていました。柵内に戻り、ササの状態が柵の内外で違うのを観察すると、柵の外ではシカがほとんど食べつくしてしまっていました。2月にはそれほど食べられた形跡はなかったので、この1か月の間に様子が変わってしまったようです。ツツジコースに出ると吹き溜まりになっていて、膝まで雪にはまってしまい歩くのが大変でした。車に戻る時にも相変わらずカラスの群れは食事中で、内臓も大分食べられたようです。

 帰りの林道ではヤドリギの場所で車を止め、ヤドリギのその後の様子を観察しました。黄色やオレンジの実の数が減っているように思えました。岡崎さんが土手のコンクリート壁にヤドリギの種の混じった糞がへばりついているのを見つけました。1か所だけでなく何か所もついていました。レンジャクが実を食べに来て糞をしていったのでしょうか。このあたりにはヤドリギがたくさん見られます。行きに立ち寄った湧水池にも寄りました。表面の氷はすっかり溶けていて、しばらく観察していると池の中の落ち葉の陰からカエルが何匹か顔を出してくれました。

 道の駅に戻って解散する段になってから、駐車場脇で咲いていたホトケノザを見た植原さんから閉鎖花もあるねと教えていただき、どれが閉鎖花?ということでまた観察会が始まってしまいました。
 この時期乙女高原には雪がまだたくさん残っていて、冬の営みの厳しさと春の訪れを実感できる観察会ができました。



※乙女高原自然観察交流会に継続して参加してくれている岡崎さんから観察交流会についての感想コメントをいただきました。

 年間を通して同じフィールドを多面的に自然に触れて観察できることが一番のお勧めです。
 自分の知らないことや分からないことは山ほどあるわけです。
 1つでも気付くことができるだけでも大切だと思っています。
 「見る・知る・理解する・分かる・判る」を頭の片隅に置いて今後も楽しみたいと思います。


※北谷さんからも感想コメントをいただきました。

 久しぶりの乙女高原に朝から期待が膨らむ観察交流会。下界は春の陽気ですが乙女高原はまだまだ冬。四季の森広場から乙女高原までの林道歩きで、この日はなんと2頭もシカの屍骸に遭遇。これまでも何度か骨は見たことがありましたが、生々しい屍骸を目にするのは初めてでした。獲物を狙ってトビが空高くを旋回し、トビに追われたのかカラスがギャーギャー鳴きながら飛び交っていました。トビは何処から飛んできたのか次々と集まり多い時で20羽くらい数えることができました。こんなに多くのトビが集まってくるのを見るのも初めてで、冬山のドラマにテンションが上がりました。
 そんなドラマをよそに、音を立てて木をつつくコゲラや、雪解け水が流れ落ちる場所で水を飲むコガラなど、いつも通りの穏やかな光景は心和むものでした。
 ヤチボウズの湿地辺りにはシカと思われる足跡が道路を横切り流れを越えて続いていました。湿地のヤナギは芽鱗が取れて白い綿帽子が覗いていて遠目にもとてもきれいでした。良いお天気だったので、青い空に白い雪、茶色い木々のコントラストが素晴らしかったです。
 お昼を食べた後は、森のコースからヨモギ頭まで歩き展望を楽しみました。ズミもツノハシバミもウリハダカエデもまだ冬芽は硬く、日当たりを探してもスミレの葉は見つかりませんでした。昆虫も見かけませんでしたが、地面を黒い蜘蛛が這うのを見つけ、この時期は何を食べているのだろう?と思いました。
 往きに立ち寄ったカエルの産卵場所に帰りも寄りましたが、今度は可愛らしい鳴き声が聞こえ、しばらく目を凝らして探すと姿を見ることもできました。
 冬でも雪の中でもたくさんの発見があって、今回も楽しく充実した観察会でした。
----------------------------------------------------------------

3.【活動案内】 ●乙女高原自然観察交流会● 04月07日(土)

※今年度最初の交流会です。

■月 日 4月7日(土) 
■集 合 午前9時 道の駅 はなかげの郷牧丘(国道140号沿い)
     乗り合わせて乙女高原に向かいます。
■持ち物 弁当,水筒,あとは観察用具。標高が高いので防寒着も用意してください。
■参加費 無料。

  ■乙女高原観察交流会■
●乙女高原ファンクラブとしての行事でなく、参加者各自の自主的活動として行うもので、活動に伴う旅費や飲食、傷害保険などすべて自己責任となります。
●途中からの参加や、午前中だけの参加など自由ですが、解散時間の目安は、現地3時、道の駅3時半とします。
●雨天の場合などは現地には行かず、道の駅での交流会にしたり、早めに散会するなど、参加者各自の意思で決めてもらいます。
●参加者は、乙女高原ファンクラブのメルマガメンバーとしますが、お知り合いを同行されることは自由です。
●乙女高原観察を通した交流目的のため、参加者間で情報を共有できるように、乙女高原ファンクラブ世話人会の了承のもと、メルマガなどを利用させていただきます。

※今年度の予定
①04月07日(土)集合:09:00・道の駅  兼:ヤマアカガエル産卵調査
②05月13日(日)集合:13:00・乙女高原 兼:スミレ観察会
③06月02日(土)集合:08:30・道の駅  兼:黄色いスミレ観察会
④07月07日(土)集合:10:00・乙女高原 兼:谷地坊主観察会
⑤08月04日(土)集合:10:00・乙女高原 兼:マルハナバチ調べ隊
⑥09月08日(土)集合:10:00・乙女高原 兼:マルハナバチ調べ隊
⑦10月06日(土)集合:09:00・道の駅
⑧11月03日(土)集合:09:00・道の駅
⑨12月01日(土)集合:09:00・道の駅
【2019年】
⑩01月05日(土)集合:09:00・道の駅
⑪02月02日(土)集合:09:00・道の駅
⑫03月02日(土)集合:09:00・道の駅
----------------------------------------------------------------

4.【活動案内】 ●ヤマアカガエル産卵調査● 04月07日(土)

・この調査は、環境省と(公益財団法人)日本自然保護協会が協働で実施している「モニタリングサイト1000里地里山調査」に(乙女高原を)調査地として(乙女高原ファンクラブが)応募して、行っているものです。

・調査は5年目になります。2週間おきに、設定した調査地(乙女高原の3つの湿地)で、新しい卵塊の数を数えています。

・メス1頭が1シーズンに産む卵塊は1つだけです。ですから、卵塊の数がその地域のヤマアカガエルの頭数を反映しています。何頭いるか正確に推定することは難しいですが、「増えた」「減った」ということは言えそうです。なお、カエルの卵は、1頭のメスが1かたまりを産むことから「1腹」と数えます。

・2014年・・・合計で35腹
・2015年・・・合計で42腹
・2016年・・・合計で29腹
・2017年・・・合計で25腹

・今年は3月10日現在、まだ産卵を確認していません。

・4月07日(土)09:00に「道の駅 花かげの郷 牧丘」に集合し、車の乗り合わせで乙女高原に向かいます。
今回の調査は「乙女高原自然観察交流会(→3)」を兼ねて行います。

・4月07日(土)の次は4月22日(日)に調査を行います。同日程です。


・なお、山梨県内のカエルの産卵調査にも参加していますが、県内調査では乙女高原の湿地とともに、①旧杣口林道入り口の湿地、②林道途中の道脇の湧き水による池も調査地としています。
・3月10日現在、①では産卵が確認できていません。
・②では2月11日に産卵が確認できました(1腹)。その後、ここでは、3月3日に9腹、3月10日に6腹の新しい卵塊が確認できました。今のところ、合計16腹です。
----------------------------------------------------------------




乙女高原ファンクラブトップ > メールマガジン >  第389号(2018.3.17)        →ページトップ