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 乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン第415号 2019.6.2.
 発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町)
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  ▲▼ もくじ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【活動報告】第20回遊歩道づくり     05月12日(日)
NEW! 2.【活動報告】第2回スミレ観察会     05月25日(土)
    3.【活動案内】マルハナバチ調べ隊~初夏編 06月30日(日)
    4.【活動案内】谷地坊主の観察会  07月06日(土)
    ※乙女高原自然観察交流会の予定表
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0.【ニュースニュース】

●1.先月12日に行われた「遊歩道づくり」のレポートを大学生の佐野さんが書いてくださいました。とても気持ちが伝わるレポートで、「そうか、初めて参加する人は、こんな気持ちなんだな」ということに、改めて気づかせていただきました。・・・遊歩道づくりはもう20回目(年目)ですものね。佐野さん、ありがとうございました。→1

●2.先月25日に行われた「スミレ観察会」のレポートを、講師の依田さんが書いてくださいました。今回もたくさんのスミレに出会うことができました。さすがスミレ観察会の常任講師である依田さんは、人数が多いのを見て、「右回り」「左回り」の2班に分け、草原を1周する計画を臨機応変に立ててくださいました。しかも、ゴールであるロッジには同時到着。すごいなと思いました→2

●3.一昨日・6月1日の「黄色いスミレハイキング」は12人の参加者があり、黄色いスミレ=キバナノコマノツメを観察することができたそうです。もっとも、それ以外の、毎年観察できていた植物たちは、まだ開花していなかったそうです。世話役を務めてくださいました井上さん、ありがとうございました。

●4.「3」で「そうです」と書いたのは、植原は「黄色いスミレハイキング」に参加できなかったからです。そのころ、植原は東京都内で行われていた日本高山植物保護協会の年次総会での記念講演で、乙女高原ファンクラブの取り組みについてお話させていただいていました。演題は「「小さな高原の、大きな挑戦~乙女高原の生物多様性保全戦略~」。

●5(再掲).「乙女高原の写真屋さん」古屋さんの写真展が開催されています。「古屋光雄写真展 乙女高原の森と花たち」ナチュラル・カフェ(甲州市塩山上萩原3127、電話0553-34-8334)にて、6月30日まで。水~金11:30-16:00,土・日12:30-18:00,月・火は定休日。ぜひご覧ください。

●6(再掲).次回乙女高原連絡会議・世話人会は6月20日(木)午後7時半から市役所牧丘支所の相談室にて行います。世話人でなくても参加できますので、ぜひおいでください。
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1.【活動報告】●第20回遊歩道づくり● 05月12日(日)

※参加者の佐野ひかるさんがレポートを書いてくださいました。

【はじめまして、これからよろしく、乙女高原】
 「乙女高原?ずっと上だよ。私も30年前に行ったっきりだから分からないけど、30分くらいかかるよ。」
 ナビを設定したのに、なぜか民家の裏道のような道を通り、林道を長いこと登りました。「ここで合っているのかな…。」私は不安になりながら車を走らせました。もう気づいたら集合時間の9:00。「やべえ、遅刻やわ。」焦りを感じ、ただただ車を走らせると一台のバイクが私を追い越しました。バイクが追い越してくれたことで「多分、合ってる。」という確信が芽生え、焦りがなくなりました。バイクの後についていくと急に視界が開けました。360度木々だった視界、目の前がぱあっと明るくなりました。そして、乙女高原がやっと顔を出しました。乙女高原の写真は幾度か見たことはあり、私が記憶していた写真と全く同じ風景が私を歓迎してくれました。広い高原が寛大な心で「ようこそ、乙女高原へ。」と声をかけてくれていると思わず妄想しました。現実に戻り車を降りると空気がちょっとだけ冷たくて。そして空が近い。距離が長くアクシデントや不安が募った分、着いた瞬間の達成感を感じました。「やっと着いた。やっと来た。」という気持ちもつかの間、支度を急ぎ、受付のあるグリーンロッジまで駆け上がりました。

【楽しすぎた遊歩道づくり】
 私が着いた時、既に参加者の皆さんはじめの会を終え、乙女高原に向かっていました。時間は9:10過ぎ。受付では名前を書き、お茶をもらいました。「飲み物つる下げるためにこれ、好きなもの選びな」と言われました。「すごい、気がきいているんだな。」って思いながら入れ物だけお借りしました。色々入れたらパンパンになってしまった荷物を置き、乙女高原へ足を踏み入れました。
 私が乙女高原を見て一番に驚いたことは緑じゃないこと。今の乙女高原は一面緑色、というイメージを持っていました。「あ、緑じゃないのか。」と思いました。しかしよく考えてみれば、標高1700メートルでヤマザクラがやっと咲きはじめたという時。今が、乙女高原の春の訪れだと知りました。ススキの枯れ草を踏むサクサクとした音が楽しくなり、高原の上の方まで駆け上がりました。22歳という年齢も忘れ、幼い時のように上へ上へ駆け上がりました。しかし途中で体力の限界が来ました。歩いて登りました。
一人で来たこともあり、不安が大きかったです。「私が周りの人たちとコミュニケーションとれるかな、迷惑かけないかな。」と。しかしそれはすぐに解消されました。ロープ張りのベテランの男性の方と(株)田丸の従業員の方々が自分を受け入れてくださったからです。ロープの絡まりが解けるのと同じように、私の緊張もどんどん解けていきました。私ははじめの会に参加できなかったので、ロープを解く作業のお手伝いをしました。普段私に絡まったロープを解く作業をやらせたらとても不機嫌になると思います。イライラして。でもこの日の作業は絡まったロープを解く作業がとても楽しく感じました。周りの人達と協力して解いていったからかもしれません。どこから絡まっているのか見つけて、引っ張って…という苦痛で時間のかかる作業が楽しくてたまりませんでした。上から下へ降りてきてベテランの女性の方にロープの巻き方をレクチャーしてもらいました。「輪っかを2つ作って…」案外簡単な作業だと思いきや、実際にやってみるとちょっと違う。もどかしい気持ちになりました。でも何度か挑戦するうちに許容範囲内の巻き方を習得することができました。
 グラグラした杭を新しい杭に変えた時の様子は迫力というか、「おお!」という歓声が上がり興奮しました。杭打ち隊(私が勝手につけた名称です)のパワーに驚かされました。そして「力持ちだなあ、すんげえ。」と感じました。一通り遊歩道の柵をつけるのが終わりました。遊歩道の柵があるだけで、ちょっと印象が変わったなって感じました。空は相変わらず広くて、青空が見えて、空気が澄んでいて、パシャパシャと写真を撮りました。本当に心地よい日でした。「晴れてよかった。」その一言に尽きます。

【未来の子ども達への選択肢。遷移させないために】
 乙女高原や空の様子を撮ることに夢中だった私。気づいたら周りにいた参加者は別の場所へ移動していました。すると左側の木々が小さい背丈の木々が群集しているところからカサカサ、カサカサ…と音がしました。「やばい、蛇かも。」と思い、のぞいてみると参加者の方がいらっしゃいました。(勘違いしてしまい、すみませんでした。)目が合い、挨拶を交わしました。その方は11月の草刈りボランティアで草を刈ることができなかった、あるいはその後に芽生えてきた木々を刈り取っていました。私もその方と一緒に草を刈ることにしました。カマを受付の方々からお借りして刈りました。
 乙女高原には少し変わった歴史があると私は考えています。乙女高原ファンクラブの皆さんが乙女高原を草原として保全をしているのは、私達、次の世代、未来の子ども達にこの草原をどのような形で保全させるのか選択肢を与えるためだと聞いたことがあります。もし乙女高原が草刈りをせずに自然のあるがままに、ある意味では自由に、植物達の思い通りにさせたら、乙女高原は林から森へ遷移します。もし遷移が進み、森になってしまったら草原に戻すには長い時間がかかるのだと思います。私達や未来の子ども達へ選択肢を与えるために活動をし、乙女高原として保全している、活動の意味に深く感銘を受けました。実際に私がお手伝いした場所は乙女高原で保全をしているツツジの木が群集しているところでした。ツツジ以外に成長を始めた草や木々を刈り取りました。小さな草刈りでしたが、2人の方とともに作業する中で、乙女高原ファンクラブが来世に残そうとしているものを少し感じた気がしました。声をかけてくださり本当にありがとうございます。

【人の優しさ・受け入れてくれたことに感謝】
 遊歩道づくり、その後の昼食、スミレ観察会を通して感じたことは「人の優しさ」、「受け入れてくださる心」だと感じました。最初は不安だったけれど乙女高原ファンクラブの方々をはじめ、株式会社田丸の従業員の方々、役場職員の方、ロータリークラブの方々などたくさんの人が優しく接してくれました。その受け入れの姿勢があって、私はとても自由に草原を走りながら参加できたと思います。多くの方々の支えがあって乙女高原があって、私達、そして未来の子ども達のために活動する方々がいて、とても嬉しく感じました。乙女高原にたどり着くまでにとても長い時間がかかりましたが、その分の達成感や楽しみは5月12日の1日で満たすことができました。また随時開催される活動にも積極的に参加したいと思います。
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2.【活動報告】●第2回スミレ観察会● 05月25日(土)

※講師の依田 昇さんがレポートを書いてくださいました。

 2019年二回目のスミレ観察会の日、5月の季候かと首をかしげたくなるような暑い日になりました。参加者は25名、10:30の出発としました。早朝にスタッフが下見してくれていたので、2班に分かれ、依田班は森の道を上がりヨモギ頭へ、この道の両側にはサクラスミレが見られるようになりました、ヨモギ頭ではアケボノスミレ、アカネスミレが今年最後の花をつけていました。ヒゴスミレも一輪ですが見ることが出来ました。ヒゴスミレは自然界では見つける事が難しくなり参加者の皆さん喜んでいました。下からシロバナサクラスミレを観察に行った井上班が上って来たので、依田班は下ることにしました。今年はまだ草原の中ではサクラスミレは見つける事ができません。

 毎年数株のシロバナサクラスミレが顔を出す林内を観察する事にしました。この場所も今年はサクラスミレもまだ少ないようです、井上班よりシロバナサクラスミレが一輪咲いているとの報告を受けていたので心配なく探しましたが、なかなか見つかりません、チョットあきらめかけましたが、10分ぐらい経ったとき「見つかった!」と声がかかりました。大勢で観察する利点をこの時はすごく感じました。「初めて見た」「久しぶりに見た」との参加者は宝物を見るように観察、撮影をしていました。

 昼食後、6人の参加者が午後の観察会を取り止めた為、残り合同の観察会にしました。最初に一回目に観察したアケボノスミレ、エイザンスミレ、マルバスミレのあった林道脇からスタートしました。まだマルバスミレは元気に咲いていました。ツボスミレありました。
 次に昨年シロバナサクラスミレが見つかった、大窪山に行く山道とロッジの間だの林内を観察しました。サクラスミレ、アケボノスミレと一輪だけシロバナサクラスミレが見つかりました。シロバナサクラスミレはまだ他の場所にも静かに隠れているような気もします。
 次に車で四季の森に移動、まだミヤマスミレが観察できました。路肩できれいなシロバナエゾノタチツボスミレ、大きく素晴らしいサクラスミレを見ることができましたが、時期的なことか数は少ないように感じました。またこの付近で葉の裏側が濃紅紫色のサクラスミレがなん株か見つかりチシオスミレを探しましたが見つかりませんでした。スミレの他にイチヨウランが今年も数株見つかりました。昨年満開のツマトリソウは遅れているようで一輪も見つかりません。

 後日談ですが、今回撮影したサクラスミレのなかに数年前に見つかったアルガスミレが見つかりました。シコクスミレも何株か咲いていましたが、時間が無く今回は観察できず。
 今日の観察会ではサクラスミレ、シロバナサクラスミレ、アルガスミレ、ニョイスミレ、ミヤマスミレ、アケボノスミレ、タチツボスミレ、アカネスミレ、アカフタチツボスミレ、エイザンスミレ、ヒゴスミレ、ヒナスミレ、フイリヒナスミレ、マルバスミレ、シロバナエゾノタチツボスミレ、に会うことができました。
 来年スミレと皆様に再会いできることを楽しみにしています。
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3.【活動案内】●第17期 マルハナバチ調べ隊~初夏編● 06月30日(日)

http://fruits.jp/~otomefc/2019maruhana.pdf
(ちらしです)

 今年も愛くるしく,乙女高原随一のインタープリターであるマルハナバチたちの働きぶりをじっくりと見せてもらいましょう。

■日 時 6月30日(日) 雨天中止 午前10時から午後2時半くらいまで
■集 合 乙女高原グリーンロッジ
■持ち物 弁当,水筒,筆記用具,時計(腕時計や携帯電話の時計で十分です)
■参加費 無料。
■内 容 午前中は調査の説明とラインセンサス調査。午後はまちぶせ調査。
■問い合わせ・申し込み先 乙女高原ファンクラブ事務局(このメールに返信を)

※行事災害保険にはファンクラブで加入します。

  【今後のマルハナバチ調べ隊】
盛夏編 08月03日(土) 雨天中止 午前10時から午後2時半くらいまで
初秋編 09月07日(土) 雨天中止 午前10時から午後2時半くらいまで

※時間やプログラムは6月の回と同じです。

※乙女高原ファンクラブでは年に3回ずつマルハナバチ調べ隊を行っています。
初夏編 女王バチが見られる…かも
 盛夏編 たくさんの働きバチ
 初秋編 超レアなオスバチが見られる…かも
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4.【活動案内】●谷地坊主の観察会● 07月06日(土)

http://fruits.jp/~otomefc/2019yachibouzu.pdf
(ちらしです)

・日  時 7月6日(土) 午前10時~午後3時ころ (小雨決行)
・集  合 乙女高原グリーンロッジ前
・定  員 どなたでも30名
・参 加 費 無 料(保険料はクラブで負担)
・持 ち 物 弁当・飲み物・雨具 その他、あれば観察用具
・内  容 谷地坊主をじっくり観察し、それから谷地坊主の身体測定を行います。
      (昨年からどれくらい成長したかを調べます)

 【谷地坊主】
乙女高原の湿地に行くと、草の株がこんもり盛り上がり、「露天風呂に多くの人が肩までつかっている」ように見える場所があります。しかも、ただの人ではなく、長い毛がふさふさと伸びたゲゲゲの鬼太郎のよう。これを谷地坊主といいます。口や目を描くと、ゆるキャラみたいです。
たくさんのゲゲゲの鬼太郎が湿地の中に並んでいる光景は乙女高原では珍しくありませんが、こんなに多くの谷地坊主が見られる場所はそうありません。いくつもの条件が奇跡的に重ならなければ、草の株はこんな形に茂らないのです。
 2018年2月、山梨市の天然記念物に指定されました。
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  ■乙女高原観察交流会■
●乙女高原ファンクラブとしての行事でなく、参加者各自の自主的活動として行うもので、活動に伴う旅費や飲食、傷害保険などすべて自己責任となります。
●途中からの参加や、午前中だけの参加など自由ですが、解散時間の目安は、現地3時、道の駅3時半とします。
●雨天の場合などは現地には行かず、道の駅での交流会にしたり、早めに散会するなど、参加者各自の意思で決めてもらいます。
●参加者は、乙女高原ファンクラブのメルマガメンバーとしますが、お知り合いを同行されることは自由です。
●乙女高原観察を通した交流目的のため、参加者間で情報を共有できるように、乙女高原ファンクラブ世話人会の了承のもと、メルマガなどを利用させていただきます。

※今年度の予定
済①04月06日(土)集合:09:00・道の駅  兼:ヤマアカガエル産卵調査
済②05月12日(日)集合:13:00・乙女高原 兼:スミレ観察会
済③06月01日(土)集合:08:30・道の駅  兼:黄色いスミレ観察会
 ④07月06日(土)集合:10:00・乙女高原 兼:谷地坊主観察会
 ⑤08月03日(土)集合:10:00・乙女高原 兼:マルハナバチ調べ隊
 ⑥09月07日(土)集合:10:00・乙女高原 兼:マルハナバチ調べ隊
 ⑦10月05日(土)集合:09:00・道の駅
 ⑧11月02日(土)集合:09:00・道の駅
 ⑨12月07日(土)集合:09:00・道の駅
【2020年】
 ⑩01月04日(土)集合:09:00・道の駅
 ⑪02月01日(土)集合:09:00・道の駅
 ⑫03月01日(土)集合:09:00・道の駅
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