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 乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン第443号  2020.12.17.
 発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町)
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  ▲▼ もくじ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【活動報告】乙女高原自然観察交流会    12月05日(土)
NEW! 2.【オピニオン】これでいいのか生物多様性「山梨県」地域戦略
NEW! 3.【活動回顧】②ノスリの巣事件
NEW! 4.【活動案内】乙女高原自然観察交流会 2021年01月09日(土)
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0.【ニュースニュース】

●1.いよいよ乙女高原に通じる林道が冬季閉鎖となりました。来年のゴールデンウィーク直前ごろまで、乙女高原は冬の眠りの季節です。ですが、自然は365日24時間営業です。この時期にはこの時期にしか見られない自然の姿があります。よろしければ、自然観察交流会においでください→1、4

●2.「月に一度、第一土曜日」開催の乙女高原自然観察交流会は冬の間も実施します。「弁当もけがも自分持ち」の自主的な取り組みです。よろしければ、一緒に自然観察を楽しみませんか? 12月の交流会の様子を、鈴木さんのレポートで、読んでみましょう→1

●3.このメールマガジンでも以前、「地域の自然を守るために生物多様性地域戦略(を作ること)がとても重要になる」というお話をしてきました(380号や337号)。
 380号→ http://fruits.jp/~otomefc/maga380.html
 337号→ http://fruits.jp/~otomefc/maga337.html
 山梨県(担当課はみどり自然課)の職員の方には、ことあるたびに作成をお願いしてきました。ここにきて、生物多様性「山梨県」地域戦略作成について、大きな動きがあり、大きく驚いたので、ご報告します→2

●4.乙女高原ファンクラブ創設20周年を記念した「乙女高原の保全活動の歴史~植原の目から見た~」の第2弾です。今回は、農文協の雑誌『食農教育』2004年11月号に載せていただいたものをベースにしています→3

●5.(再掲)コロナ禍の今後の状況によって開催不可になるかもしれませんが、来年3 月には乙女高原ファンクラブ20周年を記念した、大掛かりな展示会を予定しています。パネル10枚を使う大規模なものです。山梨市駅前の「街の駅やまなし」が会場です。この展示会には受付係が常駐する必要があります。ご都合がつく方には、ぜひご協力いただきたいと思います。詳しいことが決まりましたら、お知らせします。

●6.(再掲)来年4月22日、乙女高原ファンクラブは設立20周年を迎えます。「自然を守る活動」に終わりはありません。自然も社会も変わり続けているので、「これで分かった」とか「これでおしまい」ということがないのです。今回のコロナ禍のような状況でも、細々とでもいいから、とにかく「続ける」ことが一番大切だと思います。とはいえ人の生涯には限りがありますから、「続ける」ためには「世代交代」が必要です。
 そんなことから、乙女高原ファンクラブの世話人は2年ごとに改任しています(再任はもちろん可)。今年度末(来年3月の総会)は世話人改任の時期です。乙女高原ファンクラブはボランティアの会なので、世話人改任は「立候補→総会で承認」という手順を踏みます。乙女高原の自然を次世代に引き継ぐため、ぜひ立候補をよろしくお願いします。このメールに返信で結構です。

●7.(再掲)「乙女高原の写真屋さん」古屋さんの写真展が開催中です。12月27日まで。場所は写真工房「光」ギャラリー、「国道140号『牧丘トンネル南』交差点より県道206号を窪平方面へ約550m。若月歯科手前を右折してすぐ」、連絡先は0553-35-3052「ご来廊の際はご連絡をお願いします」だそうです。
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1.【活動報告】●乙女高原自然観察交流会● 12月05日(土)

※参加された鈴木辰三さんがレポートを書いてくださいました。

 12月5日、今年最後の自然観察会交流会が行われました。参加者は4名。コロナ第3波に見舞われる中なので、牧丘の道の駅に集合した後は各自の車で高原へ向かうこととしました。
 最初にヤマアカガエルの産卵調査を行っている通称カエル池に立ち寄りました。例年であればそろそろ氷が張り始める時期ですが、今年は水が全くありません。そういえば夏にこの場所でボーリング調査をしていたようです。その影響なのでしょうか?
 周りを見回すと本来この辺りには生息しないヨシの仲間や水辺を好むトチノキが生えていること・水脈の痕などがあることから以前は豊富に水があった場所であったことが伺われます。水がなくなった原因はわかりませんが、いずれにしてもヤマアカガエルの産卵にどのような影響を及ぼすかが心配です。

 次に、杣口林道のサワラ林付近で途中下車です。ここは昨年カメバヒキオコシの氷華が見られた場所です。今頃の季節、ほとんどの草花は枯れてしまいますが根はまだ働いていて水分を茎の上まで吸い上げています。気温が氷点下になると吸い上げられた水分が凍って茎を破り氷の華のように見えます。この現象を氷華と呼んでいます。キク科やシソ科の植物によく見られるようです。今年は暖かい日が続いているせいか白い氷の華を見ることはできませんでしたが、代わりにイタヤカエデやウリハダカエデの赤い冬芽がきれいでした。

 続いて焼山峠から小楢山林道に入った途中で車を止めました。昨年はこの辺りでも何種類かの氷華がありましたが、今年は見ることはできませんでした。ここでは天然のドライフラワーと化したノコンギク・ゴマナ・シシウド・コウゾリナ・アケボノソウなどを観察しました。夏の様子を思い出しながら葉の形や出方などいろいろ見るのですが、同定できない種も少なくありません。また、この時期定番なのは冬芽の観察です。アブラチャンは尖った水滴形の葉芽の両脇にまん丸い花芽がついています。ヤマハンノキやツノハシバミは、雄花ははっきりわかるのですが雌花はまだ小さくてよくわかりません。暖かくなって冬芽が膨らむのが今から待ち遠しい気分です。

 いろいろ寄り道をしていると、いつものことながら乙女高原到着はお昼過ぎになっていました。昼食の時に枯れ草姿の図鑑がないことが話題になり、ドライフラワーの乙女高原フィールドガイドがあるといいなという話になりました。ぜひとも作ってみたいですね。
 昼食を食べてからは高原内の散策です。いつもは森のコースを通るのですが、草刈りが終わり歩道のロープも取り外されているため斜面を自由に登っていくことができます。オケラやハンゴンソウ・ハバヤマボクチ・フシグロセンノウ・シラヤマギク・マルバダケブキなどたくさんのドライフラワーを楽しみました。ロープがないので遊歩道から少し離れたところにクモキリソウの群生を見つけることができました。夏には見えない場所での発見です。草刈りのおかげで幼木の冬芽も良く目立ちます。オオカメノキ・ハリギリ・ヤマウルシ・ホオノキの冬芽はどれも個性的です。シラカバ林の中では数羽のコゲラとゴジュウカラが群れていました。そういえばこの日はあまり鳥を見ていないことに気づきました。近年鳥の数が減ってきているように感じます。
 その後も枯れ草のオブジェを楽しみながら進んでいくと、ツツジのコースでわずかに残ったツルウメモドキの実が高原に彩りを添えていました。少し地味な季節ですが、自然のいろいろな姿を見ることができて楽しい1日を過ごすことができました。

 新型コロナの影響で様々なイベントが中止や縮小になっていますが、今後も変わることなく観察を続けながら乙女高原の保護に取り組んでいきたいものです。
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2.【オピニオン】●これでいいのか生物多様性「山梨県」地域戦略●

                                  植原 彰

 環境省のホームページには、「生物多様性国家戦略2012-2020(平成24年9月閣議決定)においても、生物多様性の保全と持続可能な利用の重要性を浸透させ、地域における行政、事業者、民間団体、地域住民などによるさまざまな取組を進めるためには、都道府県をはじめ地方自治体がそれぞれの地域の特性に応じて地域戦略を策定することが不可欠であり、国は、地方自治体による地域戦略の策定を援助、促進するための取組を行うとしています。また、平成32年までにすべての都道府県が地域戦略を策定していることを目標としています。」とあります。
私ではありません。国がすべての都道府県に対して地域戦略を策定するよう求めているのです。しかも、「平成32年まで」ということは令和2年、つまり今年までということです。

 山梨県は「レッドデータブック」といい、「生物多様性地域戦略」といい、ラストランナーの一つでした。レッドデータブックは「作成されてない最後の3都道府県」の一つでしたし、「生物多様性…」でも「策定がされてない最後の4都道府県」にランクインしているのを確認しています(2019年3月現在。環境省ホームページ)。これだけ豊かな自然に恵まれながら、残念なことに、山梨県は「自然環境行政」後進県です。

ところが、先日、環境省に照会したところ、2020年3月現在で、山梨県の生物多様性地域戦略が策定済になっているではありませんか。びっくりしました。そんな話、聞いたことがありません。あわてて、ヤフーやグーグルで「山梨県 生物多様性地域戦略」と検索しましたが、いくらやっても出てきません。不思議でした。
 検索して、一番上に出てくる『やまなしの環境2019』という、県版の環境白書のページを開いてみましたが、「はじめに」の文章の中に「…自然環境を保全するための施策(生物多様性地域戦略)の充実などを図ったところです。…」と書いてあります。「エッ、充実?? 検索してもヒットしないのに、どういうこと?」なおさらびっくりしました。
 いくら探しても見つからないので、県のホームページにあった「お問い合わせ」フォームに書き込んで、問い合わせました。そうしたら、すぐに以下のような返答をいただきました。返答の主は山梨県森林環境部森林環境総務課です。
   ※       ※        ※
お問い合わせの件について、山梨県では、「第2次山梨県環境基本計画第5章第3節」を「生物多様性地域戦略」と位置付けています。第2次山梨県環境基本計画の閲覧については、県HP(下記アドレス)で閲覧することができます。
https://www.pref.yamanashi.jp/sinkan-som/kankyo_keikaku/2nd_env_plan_mid_review.html
   ※       ※        ※
 さっそく示されたアドレスを開いて確認しました。
 生物多様性地域戦略は、「第2次山梨県環境基本計画」の「第5章」「第3節」。たった7ページです。
 そのボリュームの少なさに、まず圧倒されました。ぼくが調べた他の都道府県では「生物多様性地域戦略」を両面でプリントアウトしても分厚い冊子になってしまいます。
 たとえば、富士山を挟んで南の静岡県の地域戦略は『ふじのくに生物多様性地域戦略』という名前が付いていて、全部で176ページあります。山梨と同じく山岳県で、お隣の長野県は『生物多様性ながの県戦略』、106ページです。
 もちろん「ページが多く、厚ければいい」というものでもありませんが、これだけ薄っぺらなのですから、中身の薄っぺらさも推して知るべしです。皮肉を言っているのではありません。見たまま・読んだままを言っています。中身の薄っぺらさについては、次に述べます。

 山梨の地域戦略の一部を抜粋します。
   ※       ※        ※
(1)富士山、南アルプス、八ヶ岳、奥秩父山塊などの原生の自然や景観を将来の世代に引き継いでいくため、県民・事業者・関係機関との連携を図りながら、環境保全に関する施策を進めます。

(2)県土面積の78%を占める森林の有する水源涵養、県土の保全、地球温暖化防止、保健休養、生態系の確保などの公益的機能を発揮させるため、適切な森林の整備、保全、保護を図ります。
   ※       ※        ※
 ざっくり言うと、山梨県の地域戦略には、このような文が39個並んでいます。いえ、並んでいるだけです。書かれていることに異論はありません。ぜひ、お願いしたいところです。ですが、これらはいずれも「方針」です。「方針」はあってしかるべきですが、「戦略」というからには、それを達成させるための具体策が必要です。それがどこにも記されていません。
 「県民・事業者・関係機関との連携を図る」って、どうやって? 事業者って誰? 関係機関って? 県民と連携するために、どんなことをするの? …っていうか、「進めます」と言っているんだから、「県」が進めるんですよね? いつ(までに)?
 「適切な森林の整備、保全、保護」って、どんな「整備、保全、保護」をするの? どういうのを「適切」と評価するの? どこかに実践例はあるの?
 肝心な具体策がどこにもありません。「策」のない「戦略」は ありえません。それが「中身の薄っぺらさ」となっています。
 ここで他の県の戦略を説明し、山梨県のそれと比較しようと思いましたが、やめます。情報公開がしっかりしている県の戦略は、インターネットですぐに探せます。実際に見てもらえば「一目瞭然」「百聞は一見にしかず」です。さきほど触れた2県の戦略は、以下で閲覧できます。ぜひ訪れてみてください。

静岡県の生物多様性地域戦略
http://www.pref.shizuoka.jp/kankyou/ka-070/wild/seibutsutayousei.html

長野県の生物多様性地域戦略
https://www.pref.nagano.lg.jp/shizenhogo/kurashi/shizen/hogo/tayosei/tayosei.html

 いずれの県も、地域戦略の「冊子」もさることながら、地域戦略のウェブ・ページも充実していることがわかります。
 また、地域戦略の中身もさることながら、その戦略をどうやって作り上げていったかという経緯にも、注目してください。長野では地域懇談会を何回も何回も開いています(74ページ)。つまり、市民の参画によって作られているということです。お役所だけで作られた戦略ではないのです。
 静岡戦略の表紙にはわざわざ「2018-2027」と「有効期間」が記されています。これは「10年たったら、見直します」という「決意表明」「行政から市民への約束」ととらえることができます。
 こういうのを見ると、ますます山梨の地域戦略の「薄っぺらさ」が際立って見えてしまうのです。こんなんで山梨の豊かな自然が守れるのか、とても心配です。

 ちなみに、地域戦略には「都道府県」レベルと「市区町村」レベルがあり、山梨県内にはまだ生物多様性地域戦略を策定した市町村は一つもありません。全国的には、策定されている政令指定都市は18、市区町村は93です。
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3.【活動回顧】② ●ノスリの巣事件●  1993年~1994年ころ

■ノスリの雛,可愛い
 「乙女の草原は人が関わることによって初めて守られる自然だった」という『乙女のヒミツ』を知ってしまったぼくは,今まで以上に足しげく乙女高原に通い,継続して自然観察するようになりました。
 足しげく通うようになると,新しい自然の発見もありますが,新しい人とのつながりも生まれます。1993年5月,いつものように乙女で自然観察していたぼくは,首に双眼鏡を吊るした若い人たちのグループに出会いました。大学の自然サークルの合宿で乙女に来ていたんだそうです。話をするうちに,
「あっちの林の中にノスリの巣を見つけたんですが,ご存じですか?」
と,情報提供を受けました。
 ノスリは鷹の仲間です。ぜひ見たかったので,さっそく教えられたカラマツ植林地に行ってみました。確かに,そんなに太くないカラマツのてっぺん直下に大きなお碗状の巣があります。親を刺激してはマズイと思ったので,近寄りませんでした。そのかわり,巣から少し離れた崖の上によじ登りました。下から見上げたのでは中の様子が分からないから,上から見ようと思ったのです。
 崖上から見下ろすと,巣の中に,真っ白いうぶ毛に包まれた,まるでぬいぐるみのような雛が2羽いました。双眼鏡で見ると,絵本に出てくるドードーという絶滅した鳥に真っ白いコートを着せたような感じです。

■新しい乙女の魅力
 図鑑を見ると,ノスリは『野』を『擦る』ように飛ぶのでノスリという名で,主に草原にいる野ネズミたちを狩るのだそうです。まさに乙女高原にぴったりの猛禽だと思いませんか?
 新しい乙女の魅力が発見できてとてもうれしかったのですが,心配もありました。
 若いバードウォッチャーたちがノスリの巣を発見できたのは,新しい道のおかげだったからです。植林地の中に道があったので,歩いていたら正面にノスリの巣があったんだそうです。
 ぼくもこんな道は初めてでした。軽トラック一台がやっと通れる程度の道ですが,きちんとコンクリート舗装されていました。どうも木の伐採のための作業路らしく,巣より下の方の林ではカラマツがたくさん切られ,スカスカになっていました。こんなにスカスカに林が切られていなかったら,ノスリの巣は見つけられなかったかもしれません。
 今後も工事が続きそうだったので,塩山林務事務所(当時)に,
 「作業しているカラマツ林の中にノスリの巣があって,ちょうど繁殖しているから,くれぐれも気をつけて工事をしてほしい」
と申し入れておきました。
 巣のその後がとても心配でしたが,ぼくらのような素人が不用意に巣に近づくことはよくないだろうと判断し,夏までは巣に近づきませんでした。
 そして,夏。巣は空になっていました。
 「きっと巣立ったに違いない」
と思うことにしました。
 ぼくは,翌年までに少し猛禽のことを勉強し,必要な機材は準備して,繁殖の様子を調べてみようと決意しました。

■ノスリの巣がない!
 翌年の春,冬季の林道閉鎖が解除されたので,真っ先にノスリの巣の場所に行ってみました。
 どこにもノスリの巣がありません。そんなばかな。場所を間違えた? そんなはずはありません。風で落ちた可能性も考えにくいこととは思いながらも,そのあたりを調べてみました。ありません。だいたい巣が架かっていたカラマツの木自体がないのです。間伐の対象木として切られてしまったようです。
 メラメラと沸き起こる怒りの感情を制することができず,翌日,林務事務所に抗議の電話を掛けました。お役所に,しかも,抗議の電話を掛けるなんて,心臓がドキドキです。声がうわずっているのが自分でもよく分かりました。夢中でしゃべりまくってしまったので,電話の相手はきっとぼくが何を言っているのか,よく分からなかったと思います。
 「では,とにかく一度お会いして,詳しいお話を聞かせてください」という相手の言葉で電話を切りました。
 「言いたいことが,伝わらなかっただろうなあ」と反省しましたが,とにかく言うだけは言ったので,少しほっとしました。
 こともあろうことか,生態系の頂点に立つ猛禽類の巣ごと木を切ってしまった・・・というのですから,考えようによっては大問題。マスコミも飛びついてきそうです。林務事務所の担当者が夜,わざわざぼくの自宅まで来て,説明してくれました。

■やっぱり自然観察指導員はすごい
 話を聞くと,どうもノスリの巣の件だけで話が終わりそうもありません。カラマツの伐採は,国の事業である『生活環境保全林整備事業』のほんの一部であって,これは,乙女高原一帯の森林を整備する,つまりは変えてしまう計画だったのです。
 今夜(だけ)は,何を言っても聞き入れてもらえそうだったので,計画書の全部をコピーして渡してほしいとお願いしました。
 数日後に渡されたコピーは,お役所の文書らしく,とても読みにくいものでした。でも,大事なところをマーカーで印をするなどしながら忍耐強く繰り返し読むと,乙女高原に通っている者として,決して見逃せない問題がいくつか浮かび上がってきました。
 さて,そんな問題点に気づいてしまったぼくは,自然観察指導員として,いいえ,自然を守りたいと考えている一人の市民として,どんな行動を取ったと思いますか?
 それは次回のお楽しみにしますが,いずれにしても,この『ノスリの巣事件』をきっかけに,ぼくの乙女高原における『自然観察からはじまる自然保護』活動が始まったと言ってもいいと思います。
 「乙女高原の自然をじっと、そっと、そして、ずっと観よう」と思い立ち,足しげく通って見続けたからこそ,乙女高原の自然の成り立ち(乙女のヒミツ)に気づくことができたし,また,乙女高原で起こっている『自然保護問題』を見過ごすことなく,見て見ぬふりをしないで,行動を起こせたのだと思います。時々しか行かない乙女高原だったら,とてもここまでできなかっただろうと思います。
 ぼくは、公益財団法人日本自然保護協会が1978年から続けている自然観察指導員講習会の修了生。2泊3日の講習会で「自然観察からはじまる自然保護」活動を進めるための理論と観察技術を学びました。それを乙女高原で実践しています。講習会で学んだことがホント役に立つなあと実感しています。(まだつづく)
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4.【活動案内】●乙女高原自然観察交流会● 2021年01月09日(土)

・雨や雪の場合、決行するか中止するかは連絡しません。
 各自でご判断ください。
・集 合 午前9時 牧丘の道の駅集合
・持ち物 弁当,水筒等をご用意ください。
     帰りの時間は、集まったメンバーで協議して決めます。

 【乙女高原観察交流会 覚書】scince2015.12
●乙女高原ファンクラブとしての行事でなく、参加者各自の自主的活動として行うもので、活動に伴う旅費や飲食、傷害保険などすべて自己責任となります。
●途中からの参加や、午前中だけの参加など自由ですが、解散時間の目安は、現地3時、道の駅3時半とします。
●雨天の場合などは現地には行かず、道の駅での交流会にしたり、早めに散会するなど、参加者各自の意思で決めてもらいます。
●参加者は、乙女高原ファンクラブのメルマガメンバーとしますが、お知り合いを同行されることは自由です。
●乙女高原観察を通した交流目的のため、参加者間で情報を共有できるように、乙女高原ファンクラブ世話人会の了承のもと、メルマガなどを利用させていただきます。

※今後の予定
⑪02月06日(土)09:00~ 牧丘の道の駅集合
⑫03月06日(土)09:00~ 牧丘の道の駅集合
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