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乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン第462号 2021.10.6.
発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町)
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▲▼▲ もくじ ▼▲▼
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【活動報告】乙女高原自然観察交流会 10月2日
NEW! 2.【活動案内】有志による草刈り 11月6日・23日
■乙女高原観察交流会
■「街の駅やまなし」乙女高原展
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0.【ニュースニュース】
●1.ようやく一つのトンネルから抜けられたというところでしょうか。緊急事態宣言がすべて解除されました。10月2日の「乙女高原自然観察交流会」には9人の参加者があり、乙女高原で楽しく自然観察会をしてきました。その様子を渡辺さんがレポートしてくださいました→1
●2.メルマ前号で、今年が恩賜林御下賜110周年であることに触れましたが、このたび、乙女高原ファンクラブが恩賜林御下賜110周年記念大会で、感謝状をいただくことになりました。案内状には「貴団体の県有林の保健休養利用の促進への御功績を称え、このたび感謝状を贈呈することになりました…」とありました。10月16日がその記念大会です。
●3.以前、乙女高原フォーラムでお話をしていただいたり、乙女高原で自然観察会をしていただいたりした多田多恵子さんがNHKテレビに登場することになりました。NHK・Eテレで毎週水曜日の午後9:30-9:55、「趣味どきっ!」という番組です。多田さんのテーマは「道草さんぽ」。テキストも発売されていて、それには「川べりや寺社など、身近な8つの場所を訪ねます。よく見かける、ありふれた植物から、今や絶滅の危機に瀕しているものまで、その場所で見られる植物を紹介しています。そして、したたかに生き抜くための植物の知恵や人間と植物のかかわりなどを解説します」とありました。10月6日から11月24日までの計8回で、再放送もあるそうです。・・・じつはウチの奥さんがテキストを本屋さんで見つけ、教えてくれました。
・・・すみません。ウチの都合で、ついさっき、第1回の放映が終わってしまいました(まだ再放送があります)。
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000062288232021.html
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1.【活動報告】●乙女高原自然観察交流会● 10月2日
参加された渡辺さんがレポートを書いてくださいました。
全国の都道府県の緊急事態宣言などが解除された最初の週末。集合場所の道の駅花かげの郷まきおかに集合したのは9人でした。その中には東京や愛知から来た久しぶりにお会いする方々もいました。気持ちの良い秋晴れの中、今日はにぎやかな観察会になりそうです。出発前に途中の観察ポイントを確認し杣口経由で乙女高原に向かいました。
最初に沢沿いのカツラの巨木の近くで下車しました。道路からカツラの木のある沢を覗きこんでみましたが紅葉には早かったようです。そこで今回は沢まで下ることをやめ道路周辺を散策することにしました。道路沿いではアザミ、セキヤノアキチョウジ、ノコンギクの花、イケマの実、アケビの実を見かけました。道路から一歩林内に入ると足元ではハナタデ、タニソバ、ミヤマタニソバ、オオバノヤエムグラなどの小さな花が開き始めたばかりでした。
次に杣口のトチノキで下車しました。林縁ではツリフネソウ、カメバヒキオコシ、シロヨメナ、キバナアキギリを見かけました。また道路に面した日当たりの良い場所では、ナギナタコウジュ、ヤクシソウが目立ちました。
最後に焼山峠で下車しました。絶好の登山日和なので小楢山へ向かう登山客で駐車場は混んでいるだろうと思っていましたが意外と空いていました。林内では、ハナイカリ、リンドウ、ツルリンドウ、フユノハナワラビの花、テンナンショウ属の赤い実を見ることができました。秋にはあまり散策の機会がなかった焼山峠周辺ですが、植生の豊かさを認識することになりました。林道沿いではアケボノソウ、トリカブトの花を見つけることができました。
乙女高原への到着が遅くなったので散策は午後からにしました。夏の間にシカ柵沿いで咲いていたヤナギランはもう白い綿毛をつけていました。柵内に入ると草原には背丈を超えるまでに成長したススキの穂が風で揺れていました。森のコースを登って行くとウリハダカエデが赤く色づいていました。日中の気温はまだ高いですが紅葉を見かけると季節は進んでいるのだなと実感できます。林内ではヤマトリカブトの鮮やかな青紫色やマイヅルソウの透き通るような赤い実に目を奪われました。
展望台に到着しました。残念ながら富士山には雲がかかり裾野しか見ることができませんでした。ヨモギ頭を経由してブナじいさんに向かうとフクオウソウが一株だけ咲いていました。淡紫色の下向きに咲く目立たない花ですが、光が当たると透き通って輝く姿に惹きつけられてしまいました。秋の散策の楽しみといえばやはりキノコです。見つけるたびに「これ、食べられる?」と声があがります。ブナじいさんの周りではオヤマボクチが見ごろでした。
。
ブナじいさんから展望台に戻り草原のコースを下ることにしました。黄色い花が少ない季節なのでヤナギタンポポは目立ちます。結実を迎えた多くの夏の花に代わり、足元にはリンドウやヤマラッキョウがたくさん咲いていました。葉の縁が白く色抜けして観葉植物のような姿のサクラスミレの葉を見つけました。秋は様々な色の変化をもたらす季節ですね。ツツジのコース分岐でハバヤマボクチの花に競うように潜り込むカメムシの群れを見つけました。越冬するための栄養を確保するために一生懸命なのでしょう。
草原のコースからツツジのコースへ入ると、この時期すでに花が終わっているはずのマツムシソウ、ツリガネニンジン、ウツボグサ、ニガナ、が遊歩道上で咲いていました。おそらく7月に遊歩道の草刈りを行った際に一緒に刈り取られたことにより、開花のタイミングが後ろにずれたのでしょう。ツノハシバミの実をみつけたので殻を割って中身を食べてみました。和製ヘーゼルナッツと呼ばれることがありますが、味が似ているのかどうかまではわかりませんでした。ウメバチソウの花が残っていないかと探しましたが、すでに終わっていました。
グリーンロッジが見えてきたところでシシウドの実に群がるキアゲハの幼虫を見つけました。小さな黒い幼虫と大きく黄色い幼虫がたくさんいましたが、その中に脱皮途中の幼虫を見つけました。キアゲハの幼虫が脱皮で黒から黄に変化する瞬間を目の当たりにできて感激しました。グリーンロッジに戻ってからホソバノツルリンドウを見に行きました。環境が変化した場所のため絶滅が心配だったのですが、今年も数株の開花を確認することができました。
今回は天候にも恵まれ、秋の草原を満喫することができました。すでの花の時期は終わりを迎えてしまいましたが、視点を変えて観察するのも面白いと感じました。
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2.【活動案内】●有志による草刈り● 11月6日・23日
9月16日の乙女高原連絡会議で、以下のように、今年度の草刈りボランティアの方針を決めました。
1 ちらしを配布したり、新聞やテレビ等でお知らせしたりといった不特定多数の方をお誘いし、イベントとして草刈りボランティアを実施するのは中止とします。
2 連綿と続いてきた草刈りは行います。乙女高原ファンクラブのページ、当メールマガジン、会報「乙女高原が好き」という限られた媒体のみで有志を募って行います。
3 例年行ってきた「豚汁の提供」「送迎バスの運行」「ゴミ収集車をお借りしての刈り草の運搬」「キッズ・ボランティア」などは行わず、必要最小限の作業(草刈りと遊歩道への刈草の敷き入れ等)を行います。
4 以下の通り、2日間で行います。
①11月6日(土)。雨天決行。9:00乙女高原グリーンロッジ集合。
ロープ外し、ロッジのそうじ、草刈り、遊歩道への刈り草の敷き入れ等
②11月23日(火・祝)。集合時刻等、詳細は後日決めます。
残念ながら「イベントとしての」草刈りボランティアは昨年に引き続いて中止です。ですが、乙女高原の保全のためには草刈りは行わなくてはなりませんので、市や県のご協力をいただきながら、「有志」での草刈りは行います。有志とはいえ、保険に加入します。そのため、参加人数の概略を事前に知りたいので、できるだけ事前にお申込みください。このメールマガジンに返信で結構です。
ちなみに、去年も今年も「イベントとしての草刈りボランティア」は中止なので、草刈りボランティアは「第20回」でストップしています。次回が「21回」になります。
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■乙女高原観察交流会■
●乙女高原ファンクラブとしての行事でなく、参加者各自の自主的活動として行うもので、活動に伴う旅費や飲食、傷害保険などすべて自己責任となります。
●途中からの参加や、午前中だけの参加など自由ですが、解散時間の目安は、現地3時、道の駅3時半とします。
●雨天の場合などは現地には行かず、道の駅での交流会にしたり、早めに散会するなど、参加者各自の意思で決めてもらいます。
●参加者は、乙女高原ファンクラブのメルマガメンバーとしますが、お知り合いを同行されることは自由です。
●乙女高原観察を通した交流目的のため、参加者間で情報を共有できるように、乙女高原ファンクラブ世話人会の了承のもと、メルマガなどを利用させていただきます。
※今年度の予定
済①04月03日(土)集合:09:00・道の駅 兼:ヤマアカガエル産卵調査
済②05月16日(日)集合:13:00・乙女高原 兼:スミレ観察会(中止)
済③06月05日(土)集合:08:30・道の駅 兼:黄色いスミレ観察会
済④07月03日(土)集合:10:00・乙女高原 兼:谷地坊主観察会 ※大雨のため中止
済⑤08月07日(土)集合:10:00・乙女高原 兼:マルハナバチ調べ隊
済⑥09月04日(土)集合:10:00・乙女高原 兼:マルハナバチ調べ隊
済⑦10月02日(土)集合:09:00・道の駅
次⑧11月06日(土)集合:09:00・道の駅 兼:草刈り
⑨12月04日(土)集合:09:00・道の駅
【2022年】
⑩01月08日(土)集合:09:00・道の駅
⑪02月05日(土)集合:09:00・道の駅
⑫03月05日(土)集合:09:00・道の駅
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■「街の駅やまなし」乙女高原展■
●中央線山梨市駅すぐ北(北口から出て、すぐの信号を渡り、北に向かって歩いてください。郵便局の北です)の「街の駅やまなし」には常設の乙女高原コーナーがあります。
https://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/citizen/docs/yamanashi_02.html
●今はシーズン26「乙女高原の草花」の展示をしています。乙女高原で春から秋に見られる代表的な草花18種類のパネルを展示しています。
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