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 乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン第502号  2023.2.16.
  発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町)
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  ▲▼▲ もくじ ▼▲▼
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【観察報告】2月16日の乙女高原
    2.【活動案内】乙女高原観察交流会    3月4日
    3.【活動案内】2022年度総会     3月12日
    ■乙女高原自然観察交流会
    ■街の駅やまなし・乙女高原展
    ●教えてうえちゃん いつでもどこでも自然観察
NEW! ◎長崎山梨県知事の富士山登山鉄道構想について
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0.【ニュースニュース】

●1.今日・2月16日、快晴の乙女高原へ行ってきました。久しぶりのスノーシュー・ハイキングです。結構雪が締まっていて、とても歩きやすかったです。でも、締まっているおかげで軽量の動物たちの足跡はうっすらしか付いていませんでした→1

●2.(再掲)街の駅やまなしでの乙女高原展はシーズン35「乙女高原のコケ」開催中です。山梨市駅近くに来た際には覗いてみてください。
 https://blog.goo.ne.jp/otomefcact/d/20230130

●3.(再掲)3月の2022年度総会で、新しい世話人を決めます。任期は2年間です。乙女高原を次の世代にきちんと引き渡すためには、ファンクラブの持続可能性がなにより大切です。持続可能性のためには、バトンタッチが必然です。多くの人が世話人に立候補してくださったら、うれしいです➝4

●4.乙女高原の話題ではありませんが、山梨CATVの「教えてうえちゃん いつでもどこでも自然観察」のスペシャル版「ちどり湖でバードウォッチング」の放送が明朝からスタート!! 2/17(金)~2/19(日)。「ほっと山梨」という番組で毎日7:00、13:00、19:00の3回です。放映後、ユーチューブに投稿してもらいます。投稿されたらお知らせします。

●5.これも乙女高原の話ではないのですが、長崎山梨県知事の富士山登山鉄道の話が気になって仕方ないので、書いてしまいました。これでも、言いたいことの1/10くらいです→◎

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1.【観察報告】●2月16日の乙女高原●

 本当はもっと早く訪れたかったのですが、諸事情がありまして、今日になってしまいました。でも、今日は一日中快晴で、風も穏やか。今日行って来てよかったです。
 鳥居峠で車を止め、乙女湖を眺めると、一面真っ白。湖面の氷に何か所か菊の花のような氷の模様があります。幻想的でした。
 林道もなにもかも雪だったので、スノーシューの出番です。コロナもあったので、これを履くのは3年ぶりくらいです。雪が締まっていて、とても歩きやすかったです。あ、この足跡はスノーシュー。ぼくより前に来て、歩いてい人がいるんだ・・・親近感を持ちました。お、ツグミの声! 双眼鏡を向けると、まだ残っていたツルウメモドキの実に4羽の鳥。3羽はツグミ、1羽はルリビタキでした。
 こんなに雪が積もっていても、沢では水の流れる音がしていました。ところどころ、流れが見えます。だからこそアオシギが渡ってくるのだと思うのですが、今日もまた会えずじまいでした。

 草原は雪原になっていました。キツネの足跡がずっと続いています。途中、杭のところでマーキング。寒さのせいか、あまり臭いはしませんでした。ウサギの足跡がみたいなあと思い、ウサギの糞がいっぱいあってセンサーカメラで狙った場所に行きました。でも、ウサギの気配はまったくありません。まわりを探してみると、糞が一粒、雪の上にあります。おかしい! だって、まわりに足跡はないのに、糞だけがコロッですよ。お、ここにも。こっちにも。と、ウサギの糞がコロッと落ちている箇所が6箇所もありました。6箇所目をよーく見て見ると、雪原にうっすら足跡が付いています。雪が締まっているし、しかも、ウサギは軽くて、さらに、体重のわりに足が大きく、接地面も広いので、足跡が付きにくいのだと思いました。「この粉をふりかけると、足跡がくっきりと浮かび上がって見えてきますよ」みたいな薬があるといいなと思いました。警察の鑑識さんが使ってないでしょうか。
 ツツジのコースで深いところは34cmの雪でした。

 人が正座して両手をついて、畳に頭をこすりつけるようにおじぎをしている・・・ように見えました。ツノハシバミの枝先が雪に接していたのです。おそらく、枝に積もった雪の重みで枝が垂れ下がってしまい、地面の雪に触れたら、雪と雪はくっついてしまうので、こんなことになったのだろうと思いました。
 同じようなことはウラジロモミでたくさん起きていました。

 ノスリが上空を気持ちよさそうに飛んでいます。ほとんど羽根を動かしていません。ハシブトガラスがなにか白いものをくわえて、飛んでいきました。お昼ごろには、20羽ほどの群も見ました。きっと、この雪で死んでしまった動物がいたのでしょうね。

 朝はとても寒く感じたのですが、お日様の光が強烈で、歩いていると暑いくらいでした。
 もう光の春です。

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2.【活動案内】●乙女高原観察交流会● 3月4日

・日 時 3月4日(土) 集合9時。解散は午後2~3時ごろ。
・集 合 午前9時 道の駅 はなかげの郷牧丘(国道140号沿い)
・持ち物 弁当、水筒、観察用具。雨具、防寒着も用意してください。
雪が予想される場合は、それへの備えもお願いします。
     (積雪に応じて長靴、スパッツ、スノーシュー・・・)
・参加費 無料。

※いつもだと乗り合わせて乙女高原に向かいますが、コロナ対策のため、各自の車で向かうかもしれません。車道はところどころ凍っています。

【参考】2022年3月の観察の様子(交流会はコロナのため中止としました)
 https://blog.goo.ne.jp/otomefcact/e/485f168536cd12aadf13247deef5d3db

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3.【活動案内】 ●2022年度総会●  3月12日(日)

日 時 3月12日(日)午後2時~(準備は1時半から)
場 所 山梨市役所牧丘支所

次 第
 1.開会のことば
 2.代表世話人あいさつ
 3.来賓あいさつ
 4.議 事
  ①2022年度活動報告
  ②2022年度収支決算報告
  ③会計監査報告
  ④新規世話人への立候補→承認→代表世話人の互選
  ⑤新旧世話人あいさつ
  ⑥2023年度活動計画提案
  ⑦2023年度収支予算提案
 5.その他
 6.閉会のことば

※コロナ感染拡大防止のため、できるだけ短時間で行います。

※世話人への立候補をぜひお願いします。

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 ■乙女高原観察交流会■

●乙女高原ファンクラブとしての行事でなく、参加者各自の自主的活動として行うもので、活動に伴う旅費や飲食、傷害保険などすべて自己責任となります。
●途中からの参加や、午前中だけの参加など自由ですが、解散時間の目安は、現地3時、道の駅3時半とします。
●雨天の場合などは現地には行かず、道の駅での交流会にしたり、早めに散会するなど、参加者各自の意思で決めてもらいます。
●参加者は、乙女高原ファンクラブのメルマガメンバーとしますが、お知り合いを同行されることは自由です。
●乙女高原観察を通した交流目的のため、参加者間で情報を共有できるように、乙女高原ファンクラブ世話人会の了承のもと、メルマガなどを利用させていただきます。


※今後の予定
 ⑫03月04日(土)集合:09:00・道の駅

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  ■街の駅やまなし・乙女高原展■

中央線山梨市駅すぐ北(北口から出て、すぐの信号を渡り、北に向かって歩いてください。郵便局の北です)の「街の駅やまなし」には常設の乙女高原コーナーがあります。
 https://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/citizen/docs/yamanashi_02.html

現在、シーズン35「乙女高原のコケ」の展示をしています。
 https://blog.goo.ne.jp/otomefcact/d/20230130

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  ●教えてうえちゃん いつでもどこでも自然観察●

 ウエハラと地域のケーブルテレビ局「山梨CATV」とがコラボして標記の番組を作っています。放映後、局がユーチューブに投稿しています。1/6に4回目(=4th season)のロケを行いました。万力公園北のちどり湖に来ているカモたちが主役です。「ほっと山梨」で2/17(金)~2/19(日)の三日間、毎日7:00、13:00、19:00の3回、放映します。放映後、今まで同様ユーチューブ投稿する予定です。

◆3rd season「秋の自然観察」2022年10月4日、万力公園にて収録
・第11話 シロツメクサとカタバミの手品
 https://youtu.be/yHSGLwSCR74
・第10話 ドングリⅡ
 https://youtu.be/9mm-OqCLUMo
・第9話 ジョロウグモⅡ、ドングリⅠ
  https://youtu.be/6ThmCLwZQDo
・第8話 ジョロウグモはゴールデン・シルク。網に2匹のクモ?!
 https://youtu.be/r1KxjyLTKfE

◆2nd season「夏の自然観察」2022年7月20日、万力公園にて収録
・第7話  蜜を盗むハチ!? 透明な虫?!~イチモンジカメノコハムシ
 https://youtu.be/f0jUvRVf2Ig
・第6話  木の蒸散作用の実験、つる草実験~スズメウリ
 https://youtu.be/tNHEHiINFK0
・第5話 スズメバチに出会ったら、樹液レストラン~カナブン
 https://youtu.be/p9pMHZ_wXO4

◆1st season「春の自然観察」2022年5月13日、万力公園にて収録
・第4話 オニグルミ~頼りになる樹名板~まとめの話
 https://youtu.be/8ua4r62y8zg
・第3話 葉っぱ一枚をじっくりスケッチ~ユリノキ・エノキ
 https://youtu.be/k3-kDrFC9Ic
・第2話 アカマツに赤い実!?~マツグミ
 https://youtu.be/m_o1j1kxQU8
・第1話 プロローグ~万力代表アカマツ
 https://youtu.be/HVMMHTg6Sxw

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  ■長崎山梨県知事の富士山登山鉄道構想について■

 このメールマガジンにはなじまないテーマだと思います。でも、富士山も乙女高原も同じ山梨県内にあります。富士山で起きていることは必ず乙女高原にも影響を与えます。ちょうど、日本は戦争には巻き込まれていませんが、ロシアのウクライナ侵攻に伴い、さまざまな影響を受けているのと同じです。もっと視野を広げると、地球の未来は、みんなの未来。例えば原発に賛成の人にだけに原発のある未来が待っているわけではありません。賛成の人も反対の人も、みんな同じ未来です。そして、誰もこの「地球」という船から降りて生きていけません。「対岸の火事」はありえません。だれもが当事者です。

 お正月に配信したメールマガジン(496号)に「山梨県知事選で自然がまったく論点になっていなかった」という私の危機感を、いてもたってもいられなくて書きました。知事選直後、選挙で当選した長崎知事が生出演して今後の抱負を語るNHKの番組がありました。登山鉄道も話題になりましたが、往復1万円という料金ばかりにスポットが当たっていて、「それで本当に富士山の自然が守れるのか」という観点はありませんでした。

 私は自然観察指導員です。自然観察指導員の先輩や仲間たちから学んだことは「自然のことは自然に聞け」ということです。もちろん、自然が自ら「聞いたことを答えてくれる」なんてことはありません。だから、何度も何度も通って自然観察を積み重ね、「こんな答えじゃないかなあ」と推測し、さらに自然観察を重ねてその確度を上げていくしかありません。自分の観方だけでは偏りや見落としが心配なので、いろいろな人に自分の推論を話して意見をもらうこともします。今まで私が乙女高原でやってきたことです。

 富士山は私にとって「他所のフィールド」ですが、何度も訪ねて、自然観察をしています。現場を見て、今回の富士山登山鉄道構想を考えると、どうしても納得できないのです。富士山が「作ってはいけないよ」と答えているように思えてなりません。


(1) 富士山は若い火山です。最後の噴火からまだ300年しかたっていません。ですから、植生の発達が十分ではありません。代わりに、小さな溶岩・大きな溶岩がごろごろしています。若いので、成層火山の美しい形を保っています。標高が高くなるほど傾斜がきつくなっています。これらのことから、四六時中、ゴロゴロと崩れている山です。「今、まさに盛大に崩れている山」、それが富士山です。大沢崩れはその代表です。こんなところにレールを敷いたらどうなるでしょうか。

(2) 春先には富士山特有の「雪代」発生もあります。雪代は雪崩の一種なのですが、雪や氷とともに多量の土砂を含んでいるのが特徴です。雪代が線路を襲ったら、復旧が大変だと思います。

(3) 冬の乙女高原に行くと、よく発達した霜柱を見ることができます。シカ柵のドアが10cmも持ち上げられてしまうほどです。私は冬の富士山で自然観察をしたことがないので、もしかしたら、間違っているかもしれませんが、富士山にも乙女高原同様、霜柱が発達する場所があれば、レールが持ち上げられ、歪められてしまうと思います。大丈夫なのでしょうか。

(4) 県のホームページを見ると、富士山登山鉄道の資料が載っています。ですが、読んでもこれらの疑問が晴れることはありませんでした。ちなみに、この資料(下にアドレスを載せます※)には、登山鉄道としてLRT(次世代型路面電車)を導入するとありました。LRTはLight Rail Transitの略です。Lightは軽い、Railはレール・軌道、Transitは通過・通行・交通機関という意味ですから、訳すとしたら「軽量軌道交通」です。これを「次世代型路面電車」と説明するのは、わかりやすくするためかもしれませんが、岸田政権が新しく作ろうとしている原発を「次世代革新炉」と呼んでいるのと酷似していて、気になります。「次世代」という言葉は「諸問題は解決済み(になる)」という意味ではないはずです。

(5) LRTで検索すると、宇都宮、富山、広島、松山などのいわゆる路面電車が多く出てきます(ちなみに、鎌倉の江ノ電もLRTの一種だそうです)。いずれも都市部の平坦地を走っているものです。これが富士山の気象条件・地学的条件をクリアできるのか、行きは登りだけ・帰りは下りだけだが大丈夫なのか、果たして登山鉄道として適しているのか・・・知っている人がいたら、教えてください。

(6) 富士山の気象・地学に関する様々な研究をしているところ・・・といえば山梨県立富士山科学研究所です。富士山科学研究所こそ科学的な知見に立って富士山登山鉄道構想を検討・評価し、知事にフィードバックすべきだと思います。ネットで調べましたが、研究所が構想を検討したといったページは見当たりませんでした。もし、もう検討した、知事にも意見具申したということであれば、どなたか教えてください。

※富士山登山鉄道構想(案)〜美しい富士山を 後世に残すために〜 2021年2月 富士山登山鉄道構想検討会
 https://www.pref.yamanashi.jp/chosa/fujisan_railway/documents/fujisan_kousou.pdf

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【乙女高原ファンクラブ事務局】
植原 彰(方) 〒404-0013 山梨市牧丘町窪平1110-3
       電話とファックス 0553(35)3682

◎郵便振替口座
   口座番号 00220-8-71093
   加入者名 乙女高原ファンクラブ

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   店名 029店
   種目 当座預金
   口座番号 0071093
   加入者名 乙女高原ファンクラブ

※乙女高原ファンクラブのホームページです。
→ http://fruits.jp/~otomefc/



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