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乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン第565号 2024.12.14.
発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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▲▼▲ もくじ ▼▲▼
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【活動報告】自然観察交流会 12月7日(土)
NEW! 2.【活動案内】自然観察交流会 2025年1月11日(土)
3.【活動案内】乙女高原フォーラム 2025年1月26日(日)
■乙女高原自然観察交流会
■街の駅やまなし「乙女高原展」/書籍/ユーチューブ動画
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【メールマガジンのバックナンバー】
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【乙女高原ファンクラブのサイト】
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0.【ニュースニュース】
●1.これまでの自然観察交流会は全て何か他の活動と兼ねて行っていました。今回が今年初めて「純粋に行う」自然観察交流会です。5人で、じっくり観察しながら乙女高原に向かいました→1
●2.県有林課からの状況提供です。12月17日(火)18:55からテレビ山梨の『やまなしドローン紀行』という番組で乙女高原の秋の空撮映像が流されるそうです。おそらくネットでの見逃し配信もあると思いますので、分かりましたら、お知らせします。
●3.いよいよ今年も乙女高原に向かう林道が冬季閉鎖となりました。杣口ルートの柳平以西、塩平ルートの塩平以北のゲートが閉じられています。とはいえ、1/11の自然観察交流会は実施の予定です。冬の乙女高原を実感されたい方は9:00に道の駅花かげの郷牧丘にお集まりください。雪が積もっていたら、動物たちの足跡が見られると思います→2
●4.今年は地元・笛川小学校の児童の皆さんとの交流の機会がたくさんありました。その中でも、特に3年生は、6/20に植原が教室におもむいて「乙女高原の昆虫」の話をさせていただいたのを皮切りに、6/26、9/4、11/18と3回も乙女高原に足を運んでくれました。そして、先日12/11に再度、植原が教室を訪ね、子どもたちにお話をさせてもらったり、子どもたちからの質問に答えたりしました。4年生は乙女高原に2回+教室に1回、6年生は乙女高原に1回+教室に1回と、合計10回もの機会があったんですよ。牧丘・三富地区の子どもたち、つまりは将来、乙女高原を引き継ぐ子どもたちです。そんな子どもたちに直接話しかけたり、現地で子どもたちが直接体験できる機会をたくさん作ってくださった笛川小学校の校長先生はじめ先生方に感謝します。
●5.学校の体験学習を積極的に支援することができたのは、多くの会員・乙女高原案内人の皆さんが、学校支援のボランティア・スタッフに立候補してくださったからです。特に、今年開催した第5期乙女高原案内人養成講座の修了生の皆さんがとても奮闘してくださったおかげで、どの学校支援もとても充実させることができたし、また、訪花昆虫調査やマルハナバチ調べ隊などの活動もとても成果があがりました。改めまして、参加された皆さんに感謝申し上げます。
●6.さらに乙女高原案内人活動を充実させようと、今年度に引き続き来年度も乙女高原案内人養成講座を開催しようと計画中です。もう少し具体的になったらお知らせしますが、ほぼ今年度なみの開催を考えています。受講がまだの方は、受講をぜひご検討ください。また、まわりの方にお知らせいただけましたら、ありがたいです。
●7.(再掲)来年1/26 (日) の第22回乙女高原フォーラムを運営するためには、会場の設営、受け付けなど多くのスタッフが欠かせません。立候補していただけるとありがたいです。開会は13:00ですが、スタッフ集合は11:30です。乙女高原ファンクラブの予算でお弁当を準備します。立候補くださる方は、このメールに返信してください→5
●8.(再掲) 2024年度第7回の乙女高原連絡会議・乙女高原ファンクラブ世話人会は2025年1/17(金)の19:00から山梨市役所牧丘支所で行います。会員であれば、どなたでも参加できます。ぜひ、どうぞ。
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1.【活動報告】●自然観察交流会● 12月7日(土)
道の駅・花かげの郷牧丘に9時に集合した5人、角田さん、松澤さん、井上さん、岡﨑さん、植原の5人で乙女高原を目指しました。
まず立ち寄ったのが「杣口のサワラ学術参考林」。ここは毎年、氷華がたくさん見られる場所です。ところが、今年は今まで暖冬だったせいか、氷華は一つもありませんでした。せっかくですから、サワラの葉の裏を見て、白い模様(気孔帯)がⅩだったりHだったりするのを観察しました。
次に大烏山登山道入り口付近で車を停めました。ヒノキの植林地があったので、ヒノキの葉とサワラの葉を比べようと思ったからです。ちなみに、サワラもヒノキもヒノキ科ヒノキ属の植物です。ヒノキの葉を見てみようと車を降りて、あっと思いました。ここは陽当たりがよく、氷が残っているとは思えなかったのですが、トネアザミの根元に氷華を発見。やっぱり、たくさんの目があると、発見が多くなります。茎の根元を食い破って氷が出てきているという感じでした。
ここではコボタンヅルの綿毛の付いた実も観察。この綿毛、タンポポなどキク科の綿毛とは全然違っていて、魚の骨みたいに見えます。今、ちょうど図書館から借りて来た『花からたねへ』という本を読んでいるのですが(小林正明、全国農村教育協会)、この綿毛は雌しべの柱頭と子房を結んでいた花柱が変化したものなんだそうです。魚の骨の背骨に当たるのが花柱で、そこからあばら骨のように小さな毛が出ています。
石の上についた動物の糞も発見。中にゴマのような種が入っています。おそらくサルナシだと思われます。サルナシの皮と思われるものもあります。ですが、全体的に濃い紫色をしています。「たぶんこの動物は木の実が大好きで、サルナシやブドウ(ヤマブドウとは限らない)を食べた」と想像しました。糞の大きさから、テンではなくキツネのものだと思います。
柳平のすぐ前の鳥居峠でも途中下車。小さな赤い実がたくさん付いている木があったので、名前を教えてもらおうと思ったからです。何人かに見ていただきましたが、アズキナシだそうです。来年、葉が出てきたら、もう一度、確かめようと思います。
次に停まったのは焼山峠。ここから小楢山林道を歩きました。そこには、カメバヒキオコシにできた氷華がいっぱい。一つ一つ個性があって面白かったです。あまりにも面白いので、たくさん写真を撮りました。
「乙女高原フィールドノート」というブログは「植原が乙女高原に行った日に3枚の写真を選んで載せる」というルールでやっているのですが、この日は乙女高原の草原でも氷華が見つかり、ルールを破って10枚もの氷華の写真を載せてしまいました。よろしければ、ご覧ください。
https://blog.goo.ne.jp/otomefc/d/20241207
氷華を見ていたら、ルリビタキの声(地鳴き)が聞こえたので双眼鏡で観察したり、ツグミの声を聞いたりしました。
焼山峠に戻ってくると、カラマツにからみついたツルウメモドキの赤い実が、まるで、クリスマスツリーのように見えます。「おもしろいねえ」と双眼鏡で眺めていたら、あれ、クリスマスツリーの中腹にサッカーボール大の白っぽいものがあります。スズメバチの巣でした。
目線をクリスマスツリーから下げて、また、びっくり。ヤマブドウがたわわに実っていました。角田さんが取ってくれたので、みんなで味見。酸っぱかったです。このまま干しぶどうになったら、少しは甘くなるでしょうか。次回の自然観察交流会が楽しみです。
さて、道草を楽しんでいたら、お昼を過ぎてしまいました。ようやく乙女高原に到着し、お昼にしました。お日様はぽかぽか暖かいのですが、少しでも風が吹くと身震いするくらい寒いです。木の看板に寄りかかると、とても暖かいことを発見しました。木がお日様によって温まっているのと、風をさえぎってくれるのが理由だと思います。少し食べては看板のところに行く・・・というのを繰り返しました。
午後から、草原の中を歩きました。角田さんと井上さんがハサミを持参してくださり、草原内に侵入した木々を伐りながら、歩きました。ウスユキソウに氷華ができているのを観察しました。
ハンゴンソウにはもう氷華はなく、氷華ができた跡でした。岡崎さんに言われて、見てみると、草刈りボランティアの時に茎が切られた後に氷華ができたので、氷華のでき方がよくわかります。茎の中央付近、髄にあたる部分はまったく無傷です。そこから外側の茎の皮が裂けていました。つまり、地中から水を吸い上げる導管が通っている形成層の外側に向けて氷が出て来るので、形成層の外側が裂けて割れるけど、中心は無傷というわけです。勉強になりました。
冬至も近いので、あっという間に夕方の太陽になりました。次回を楽しみに解散しました。
ちなみに、翌々日の12/9にも乙女高原に行きましたが、このときは、サワラ林のところでたくさんの立派な氷華を観察することができました。ここでは今年初の氷華だったと思います。
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2.●乙女高原自然観察交流会● 2025年1月11日(土)
日 時 2025年1月11日(土) 午前9時~ 午後3時ころまで
集 合 道の駅 花かげの郷 牧丘
持ち物 弁当、飲み物、防寒具、雨具、観察用具
集まった人で相談して、場合によっては車の乗り合わせで、乙女高原に向かいます。
途中で寄る場所も、相談して決めます。
ただし、すでに林道は冬季閉鎖になっていますので、「現地集合」はできません。
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3.【活動案内】●第22回乙女高原フォーラム● 2025年1月26日(日)
※フォ-ラムの運営にあたっていただくボランティア・スタッフを募集します。立候補くださる方は、このメールに返信をお願いします。
※ちらし(おもて面、うら面)
https://fruits.jp/~otomefc/forum2025a.pdf
https://fruits.jp/~otomefc/forum2025b.pdf
日 時 1月26日(日) 午後1時~3時30分
場 所 夢わーく山梨
主 催 山梨市,山梨県,乙女高原ファンクラブ
参加費 無料
申込み 不要
■テーマ・・・柵で囲って10周年 ~虫も戻ってきた乙女高原~
2010年、乙女高原に小さな柵を設置しました。柵の中はきれいな花が咲いているのに外はススキばかり。そこで、植物の茎を途中で切る実験をしました。虫媒花の多くは枯れたのに、ススキはほとんど影響ありません。これは「虫媒花はシカに食われるとダメージを受けるが、ススキは大丈夫」なことを示唆しています。この頃、乙女高原がススキ原になってしまったのは、シカが原因だったかもしれません。
2015年、草原を囲う広い柵を設置しました。訪花昆虫調査を行ったところ、柵ができる前の10倍もの数が記録されました。柵設置によって植物が戻っただけでなく、昆虫も戻ってきたということです。私たちは調査を通して、生物多様性やその再生を実感することができました。
フォーラムでは、これら乙女高原の市民科学調査にいつも温かいアドバイスをいただいてきた高槻成紀さんに、調査の成果から裏話に至るまで存分に語っていただきます。
■ゲスト・・・高槻 成紀さん
東北大学、東京大学、麻布大学で研究教育をした。生き物のつながりに興味があり、シカと植物、タヌキと果実、フクロウの食べ物などを調べており、2010年からは乙女高原の動植物調査に関してアドバイスしている。地元の玉川上水の保全活動にも取り組む。著書に「野生動物と共存できるか」「動物を守りたい君へ」「都市のくらしと野生動物の未来」(岩波ジュニア新書)、「唱歌「ふるさと」の生態学」、「シカ問題を考える」(ヤマケイ新書)など。
■ユーチューブでの動画配信について
・フォーラムの様子は地元のケーブルテレビ局・山梨CATVにより収録され、後日、放映されます。
・放映後、期間限定でユーチューブにより無料配信される予定です。
・㈱山梨CATV様のご配慮によるものです。同時配信ではありません。
・ユーチューブのアドレスは、追って乙女高原メールマガジン等でお知らせします。
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■2024年度 (第9期) 乙女高原観察交流会■
●乙女高原ファンクラブとしての行事でなく、参加者各自の自主的活動として行うもので、活動に伴う旅費や飲食、傷害保険※などすべて自己責任となります。
●基本的には9:00、道の駅まきおか集合です。そうでない場合は、予定表の( )内をご覧ください。
●途中からの参加や、午前中だけの参加など自由ですが、解散時間の目安は、現地3時、道の駅3時半とします。
●雨天の場合などは現地には行かず、道の駅での交流会にしたり、早めに散会するなど、参加者各自の意思で決めてもらいます。
●参加者は、乙女高原ファンクラブのメルマガメンバーとしますが、お知り合いを同行されることは自由です。
●乙女高原観察を通した交流目的のため、参加者間で情報を共有できるように、乙女高原ファンクラブ世話人会の了承のもと、メルマガなどを利用させていただきます。
※2024年度から傷害保険に加入しています。
【2024年度の予定】
【終了】4月 6日(土) ヤマアカガエル産卵調査と兼ねる
【終了】5月12日(日) 遊歩道づくりの午後(13:00ごろから、乙女高原)
【終了】6月 1日(土) 黄色いスミレ観察会と兼ねる (集合時刻は8:30)
【終了】7月 6日(土) 谷地坊主の観察会と兼ねて (集合は10:00、乙女高原)
【終了】8月 3日(土) マルハナバチ調べ隊と兼ねて (集合は10:00、乙女高原)
【終了】9月 7日(土) マルハナバチ調べ隊と兼ねて (集合は10:00、乙女高原)
【終了】10月 5日(土)・・・6日に延期 訪花昆虫調査と兼ねて(集合は9:40、乙女高原)
【終了】11月16日(土) 草刈りボランティアの準備 (集合は9:00、乙女高原)
【終了】12月 7日(土)
2025年
1月11日(土)
2月 1日(土)
3月 1日(土)
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■街の駅やまなし・乙女高原展■
中央線山梨市駅すぐ北(北口から出て、すぐの信号を渡り、北に向かって歩いてください。郵便局の北です)の「街の駅やまなし」には常設の乙女高原コーナーがあります。
https://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/citizen/docs/yamanashi_02.html
現在、シーズン46「氷華」の展示をしています。
https://blog.goo.ne.jp/otomefcact/d/20241129
■案内人養成講座テキスト『伝えることで守る乙女高原の自然』■
A4判270ページ、モノクロ。頒価1,500円。送料は1~2冊なら430円。送付を希望される方は、送料込みの金額を送金ください。
■ガイドブック『乙女高原の自然観察』■
A5判32ページ、オールカラーで、1ページに1テーマずつ記事を載せています。頒価300円。送料は1冊だと180円、2~8冊だと210円。送付を希望される方は、送料込みの金額をご送金ください。
■『乙女高原大百科』■
厚さ3cmという分厚い本。A5判602ページ(カラー194ページ)。頒価2000円。送料は1~2冊なら430円。送付を希望される方は、送料込みの金額を送金ください。
■ユーチューブ動画「教えてうえちゃん・・・自然観察・乙女高原スペシャル」■
山梨CATVが制作した動画がユーチューブ・チャンネルで公開されています。約1時間、植原が乙女高原の案内をします。乙女高原三昧の番組です。
https://youtu.be/g_9EuQ3A3f4
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