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乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン第566号 2024.12.21.
発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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▲▼▲ もくじ ▼▲▼
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【観察報告】12月17日の乙女高原
2.【活動案内】自然観察交流会 2025年1月11日(土)
3.【活動案内】乙女高原フォーラム 2025年1月26日(日)
■乙女高原自然観察交流会
■街の駅やまなし「乙女高原展」/書籍/ユーチューブ動画
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【メールマガジンのバックナンバー】
https://fruits.jp/~otomefc/maga.html
【乙女高原ファンクラブのサイト】
http://fruits.jp/~otomefc/
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0.【ニュースニュース】
●1.12月17日に放映されたテレビ山梨の『やまなしドローン紀行』、ネット配信されていました。「山梨の秋」というタイトルで、山中湖村の明神山、富士河口湖町の精進湖とともに乙女高原のドローン映像が楽しめます。
https://www.uty.co.jp/drone/?no=6171
●2.12/17、冬の乙女高原に行ってきました。冬には冬の楽しみがあります。今回はすごい出会いもありましたよ→1
●3. 1/11は、そんな乙女高原の冬を体感できる自然観察交流会です。9:00に道の駅花かげの郷牧丘にお集まりください。雪が積もっていたら、動物たちの足跡が見られると思います→2
●4.(再掲)1/26 (日) の第22回乙女高原フォーラムを運営するためには、会場の設営、受け付けなど多くのスタッフが欠かせません。立候補していただけるとありがたいです。開会は13:00ですが、スタッフ集合は11:30です。乙女高原ファンクラブの予算でお弁当を準備します。立候補くださる方は、このメールに返信してください→3
●5.今年度に引き続き、来年度も乙女高原案内人養成講座を開催することが世話人会で決定されました。講師の皆さんから快諾のお返事をいただきました。山梨市民会館の部屋も仮予約しました。取れるかどうかはわかりませんが、助成金の申請準備も進めています。受講がまだの方は、受講をぜひご検討ください。また、まわりの方にお知らせいただけましたら、ありがたいです。今年度同様3日間の開催で、1日目5/25(日)山梨市民会館、2日目6/8(日)乙女高原、3日目7/27(日)乙女高原の予定です。
●6.(再掲) 2024年度第7回の乙女高原連絡会議・乙女高原ファンクラブ世話人会は1/17(金)の19:00から山梨市役所牧丘支所で行います。会員であれば、どなたでも参加できます。ぜひ、どうぞ。
●7.3/16(日)に予定されている2024年度総会で、世話人の改選が行われます。「改選」といっても、乙女高原ファンクラブは市民団体・ボランティア活動団体です。立候補された方が総会で承認されれば世話人です。世話人は2年間に渡って、乙女高原ファンクラブの活動を支えていただきます。もちろん、ご自分の都合の付く範囲内で結構なのですが、乙女高原連絡会議(市や県の乙女高原担当者との連絡調整・運営会議)・乙女高原ファンクラブ世話人会にご出席いただき、活動の運営についてお知恵をいただいたり、実際に運営に携わっていただいいたりします。乙女高原を次の世代に確実に譲り渡すために、ぜひ、世話人への立候補をよろしくお願いします。クラブ会員であれば、どなたでも立候補できます。立候補される方は、このメールに返信をください。
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1.【観察報告】●12月17日の乙女高原●
今年の冬は寒くなったと思ったら暖かさが戻ることがなく、ずっと寒いですよね。それが乙女高原にもいろいろな影響を与えています。おっと、すでに林道は冬季閉鎖されていますから、夏のように乙女高原まで車で行くことはできませんから、注意してください。
杣口林道を登りました。サワラ学術参考林で途中下車。12/7の自然観察交流会では氷華は見られませんでしたが、12/9には見られました。そして、今日はというと・・・12/9に比べ、数は少なくなりましたが、その代わり、大きくて立派な氷華を見ることができました。なんと茎から出た氷の長さが15cmもあるものがあります。寒い日が続いているので、日陰になる時間が長いここでは、局所的に真冬日(最高気温がプラスにならない日)が連続していたのだと思います。
木道のある湿地を歩きました。ここは湿地だけあって地下水位が高く、霜柱が発達しやすい場所です。案の定、木道の日陰に沿って、わらわらと霜柱が育っています。何段にも積まれています。一昨日の晩にできた霜柱が、昨日できた霜柱に押し上げられ、さらに、昨日の霜柱が今朝の霜柱に押し上げられ・・・を繰り返して、高く、層状の霜柱になったのだと思います。試しに一つを引っこ抜いてみると、高さは30cm、層は30もあります。30層に見えたのですが、それがそのまま30日分を表しているのではないと思います。そんな霜柱が、新宿の高層ビルのようにひしめいて立っているのですから壮観です。「巨大地下帝国の出現!」です。「ガミラスの地下帝国を発見」とコメントしてSNSで発信したくなりました(乙女高原はスマホが通じません。ドコモの方、ぜひ、なんとかしてください)。
シカの角が落ちていました。もともと枝分かれしている立派なものだったようですが、枝はもうありません。途中でなくなっていました。その無くなっている切り口が、なんというか、大きなキャンディーを舐めた跡のように見えます。ルーペで見ると、いくつかノミで削ったような跡も見えます。シカの角といえば、カルシウムが豊富な自然の栄養食品(?)。きっと、この角を「削り取って食べ」たり「舐め取って食べ」たりしてカルシウム補給している生き物がいるんでしょうね。
草原に着きました。上空から飛行機の音が聞こえてきますが、飛行機雲がまったくありません。きっと上空の空気もカラカラに乾いているのでしょう。枯草ばかりの草原の中に点々とフユノハナワラビの青々とした葉が目立ちます。フユノハナワラビは一冬、こんな姿で過ごすのですから(雪の下でも!)、変わり者と言えば変わり者です。
さて、草原ではすごい出会いがありました。ツツジコースを歩いていたときのことです。去年も今年も、この辺でノウサギに出会えたよなあ。本人との面会は無理でも、証拠(糞)が落ちていたらいいなあと思い、キョロキョロしながら、歩いていたら・・・。
突然、すぐ近くから大きな鳥が音を立てずに舞い発ち、そのまま森の中に飛び去ったのです。大きくて、「ビア樽に翼を付けたような体形」でした。すぐ近くなのに、まったく羽音がしなかったことも含めて、フクロウに違いありません。いたんですねえ、フクロウが。羽根を拾ったことはありましたが、最近、ご本人に直接お目にかかれていなかったので、ほんの何秒かでしたが、とても幸せでした。
飛び立ったあたりの木の枝や木の下を、フクロウのペリットはないか、羽根はないか、目を皿のようにして探しました。広葉樹の枝とその下ばかりを探しました。フクロウにとっては、こういう木の方が止まりやすいと思ったからです。ところがところが・・・ウラジロモミの枝に、白いベタベタした液体がたっぷりついているではありませんか。一部は糸を引いて、垂れ下っています。たぶん尿酸を主成分とする鳥の尿に違いありません。しかも、この量からして、相当大きな鳥です。とはいえ、尿がたくさん付いている水平に伸びた枝と、その上の枝の間には23cmのすきましかありません。しかも、ウラジロモミですから、葉が結構茂っていて、枝も葉も硬くて、触ると痛いです。こんな窮屈なすきまにフクロウが収まっていたのでしょうか。いやいや、反対に、狭いからこそ、ぴったりと収まることができ、しかも、常緑樹なので、かえって身を隠すためには有利なのかもしれません。いろいろなことを考えました。モミの木の下を丹念に探しましたが、羽根もペリットも見つかりませんでした。
ロッジ近くの草原には、モグラ塚がいっぱいです。草刈りボランティアのおかげで、乙女高原の地下にモグラが元気に暮らしていることが「見える化」されました。よくみると、15個程度のモグラ塚の山が集まっているように見えます。それらは、土の色が同じだったり、高さはまちまちですが、風化というか空気や雨にさらされた感じは同じでした。山々は同じ時期に作られたものであると想像できました。そんな「モグラ塚の集まり」が少なくとも3箇所ありました。「モグラ塚の集落が3つある」感じなのですが、おそらく、モグラ塚を作ったのは1匹だけで、モグラ塚の集落は「ずっと以前に好んで暮らしていたところ」「ちょっと前に好んで暮らしていたところ」「今、暮らしているところ」なのだろうと思いました。以前、北垣さん(乙女高原案内人養成講座「乙女高原の動物」講師)から「1匹のモグラのなわばりは体育館やテニスコートくらいの広さだよ」と聞いたことがあったからです。でも、本当のところはモグラに聞いてみないとわかりませんが。
ゆっくり歩いていたら、コガラがすぐ近くまで寄ってきました。ハバヤマボクチの大きくて丈夫そうな枯草に止まり、ハバヤマボクチの大きな実をつついて、種を食べているようでした。
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2.●乙女高原自然観察交流会● 2025年1月11日(土)
日 時 2025年1月11日(土) 午前9時~ 午後3時ころまで
集 合 道の駅 花かげの郷 牧丘
持ち物 弁当、飲み物、防寒具、雨具、観察用具
集まった人で相談して、場合によっては車の乗り合わせで、乙女高原に向かいます。
途中で寄る場所も、相談して決めます。
すでに林道は冬季閉鎖になっていますので、「現地集合」はできません。
※1月11日(土)の次は、2月1日(土)です。
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3.【活動案内】●第22回乙女高原フォーラム● 2025年1月26日(日)
※フォ-ラムの運営にあたっていただくボランティア・スタッフを募集します。立候補くださる方は、このメールに返信をお願いします。
※ちらし(おもて面、うら面)
https://fruits.jp/~otomefc/forum2025a.pdf
https://fruits.jp/~otomefc/forum2025b.pdf
日 時 1月26日(日) 午後1時~3時30分
場 所 夢わーく山梨
主 催 山梨市,山梨県,乙女高原ファンクラブ
参加費 無料
申込み 不要
■テーマ・・・柵で囲って10周年 ~虫も戻ってきた乙女高原~
2010年、乙女高原に小さな柵を設置しました。柵の中はきれいな花が咲いているのに外はススキばかり。そこで、植物の茎を途中で切る実験をしました。虫媒花の多くは枯れたのに、ススキはほとんど影響ありません。これは「虫媒花はシカに食われるとダメージを受けるが、ススキは大丈夫」なことを示唆しています。この頃、乙女高原がススキ原になってしまったのは、シカが原因だったかもしれません。
2015年、草原を囲う広い柵を設置しました。訪花昆虫調査を行ったところ、柵ができる前の10倍もの数が記録されました。柵設置によって植物が戻っただけでなく、昆虫も戻ってきたということです。私たちは調査を通して、生物多様性やその再生を実感することができました。
フォーラムでは、これら乙女高原の市民科学調査にいつも温かいアドバイスをいただいてきた高槻成紀さんに、調査の成果から裏話に至るまで存分に語っていただきます。
■ゲスト・・・高槻 成紀さん
東北大学、東京大学、麻布大学で研究教育をした。生き物のつながりに興味があり、シカと植物、タヌキと果実、フクロウの食べ物などを調べており、2010年からは乙女高原の動植物調査に関してアドバイスしている。地元の玉川上水の保全活動にも取り組む。著書に「野生動物と共存できるか」「動物を守りたい君へ」「都市のくらしと野生動物の未来」(岩波ジュニア新書)、「唱歌「ふるさと」の生態学」、「シカ問題を考える」(ヤマケイ新書)など。
■ユーチューブでの動画配信について
・フォーラムの様子は地元のケーブルテレビ局・山梨CATVにより収録され、後日、放映されます。
・放映後、期間限定でユーチューブにより無料配信される予定です。
・㈱山梨CATV様のご配慮によるものです。同時配信ではありません。
・ユーチューブのアドレスは、追って乙女高原メールマガジン等でお知らせします。
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■2024年度 (第9期) 乙女高原観察交流会■
●乙女高原ファンクラブとしての行事でなく、参加者各自の自主的活動として行うもので、活動に伴う旅費や飲食、傷害保険※などすべて自己責任となります。
●基本的には9:00、道の駅まきおか集合です。そうでない場合は、予定表の( )内をご覧ください。
●途中からの参加や、午前中だけの参加など自由ですが、解散時間の目安は、現地3時、道の駅3時半とします。
●雨天の場合などは現地には行かず、道の駅での交流会にしたり、早めに散会するなど、参加者各自の意思で決めてもらいます。
●参加者は、乙女高原ファンクラブのメルマガメンバーとしますが、お知り合いを同行されることは自由です。
●乙女高原観察を通した交流目的のため、参加者間で情報を共有できるように、乙女高原ファンクラブ世話人会の了承のもと、メルマガなどを利用させていただきます。
※2024年度から傷害保険に加入しています。
【2024年度の予定】
【終了】4月 6日(土) ヤマアカガエル産卵調査と兼ねる
【終了】5月12日(日) 遊歩道づくりの午後(13:00ごろから、乙女高原)
【終了】6月 1日(土) 黄色いスミレ観察会と兼ねる (集合時刻は8:30)
【終了】7月 6日(土) 谷地坊主の観察会と兼ねて (集合は10:00、乙女高原)
【終了】8月 3日(土) マルハナバチ調べ隊と兼ねて (集合は10:00、乙女高原)
【終了】9月 7日(土) マルハナバチ調べ隊と兼ねて (集合は10:00、乙女高原)
【終了】10月 5日(土)・・・6日に延期 訪花昆虫調査と兼ねて(集合は9:40、乙女高原)
【終了】11月16日(土) 草刈りボランティアの準備 (集合は9:00、乙女高原)
【終了】12月 7日(土)
2025年
1月11日(土)
2月 1日(土)
3月 1日(土)
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■街の駅やまなし・乙女高原展■
中央線山梨市駅すぐ北(北口から出て、すぐの信号を渡り、北に向かって歩いてください。郵便局の北です)の「街の駅やまなし」には常設の乙女高原コーナーがあります。
https://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/citizen/docs/yamanashi_02.html
現在、シーズン46「氷華」の展示をしています。
https://blog.goo.ne.jp/otomefcact/d/20241129
■案内人養成講座テキスト『伝えることで守る乙女高原の自然』■
A4判270ページ、モノクロ。頒価1,500円。送料は1~2冊なら430円。送付を希望される方は、送料込みの金額を送金ください。
■ガイドブック『乙女高原の自然観察』■
A5判32ページ、オールカラーで、1ページに1テーマずつ記事を載せています。頒価300円。送料は1冊だと180円、2~8冊だと210円。送付を希望される方は、送料込みの金額をご送金ください。
■『乙女高原大百科』■
厚さ3cmという分厚い本。A5判602ページ(カラー194ページ)。頒価2000円。送料は1~2冊なら430円。送付を希望される方は、送料込みの金額を送金ください。
■ユーチューブ動画「教えてうえちゃん・・・自然観察・乙女高原スペシャル」■
山梨CATVが制作した動画がユーチューブ・チャンネルで公開されています。約1時間、植原が乙女高原の案内をします。乙女高原三昧の番組です。
https://youtu.be/g_9EuQ3A3f4
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