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乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン第568号 2025.1.15.
発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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▲▼▲ もくじ ▼▲▼
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【活動報告】自然観察交流会 1月11日(土)
2.【活動案内】乙女高原フォーラム 1月26日(日)
NEW! 3.【活動案内】自然観察交流会 2月1日(土)
NEW! 4.【活動案内】2024年度総会 3月16日(日)
■乙女高原自然観察交流会
■街の駅やまなし「乙女高原展」/書籍/ユーチューブ動画
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【メールマガジンのバックナンバー】
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【乙女高原ファンクラブのサイト】
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0.【ニュースニュース】
●1.1/11、道の駅に集まった3人で雪の乙女高原に行ってきました。レポートを井上さんが書いてくださいました→1
●2.いよいよ1/26 (日)が近づいてきました。第22回乙女高原フォーラムです。今回はなんと19人がボランティア・スタッフに立候補してくださいました。今までで一番多い人数です。大勢で楽しく準備や運営をしましょう。1/17(金)の連絡会議/世話人会でフォ-ラムの最終検討をしますので、それが終わったら、スタッフの方々にフォーラム運営資料をお送りします。フォーラム終了後、ファンクラブ代表世話人の角田さん宅にて、高槻先生を囲んでの大反省会を行います。こちらにも、ぜひご参加ください→2
●3.次回自然観察交流会は2/1(土)です。9:00に道の駅花かげの郷牧丘にお集まりください。雪の上の動物たちの足跡が見られると思います→3
●4.3/16(日)に予定されている2024年度総会で、世話人の改選が行われます。「改選」といっても、「立候補」された方が「総会で承認」されれば世話人です。世話人は、ご自分の都合の付く範囲内で、乙女高原の会議に出席したり、運営に携わったりします。乙女高原を次の世代に確実に譲り渡すために、ぜひ、世話人への立候補をよろしくお願いします。クラブ会員であれば、どなたでも立候補できます。立候補される方は、このメールに返信をください→4
●5.(再掲) 今年も乙女高原案内人養成講座を開催します。 未受講の方は、受講をぜひご検討ください。また、まわりの方に開催をお知らせください。昨年同様3日間の開催で、1日目5/25(日)山梨市民会館、2日目6/8(日)乙女高原、3日目7/27(日)乙女高原です。
●6.(再掲) 2024年度第7回の乙女高原連絡会議・乙女高原ファンクラブ世話人会は1/17(金)の19:00から山梨市役所牧丘支所で行います。会員であれば、どなたでも参加できます。ぜひ、どうぞ。
●7.(再掲) 乙女高原の話題ではありませんが、甘利山倶楽部では総会記念講演会を2/15(土)、14:10から韮崎のニコリで行うそうです(入場無料)。山梨県立大学客員教授・輿水達司さんによる「南アルプスの生い立ちと甘利山」というお話だそうです。
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1.【活動報告】●自然観察交流会● 1月11日(土)
※井上敬子さんがレポートを書いてくださいました。
厳しい寒さが続いていて、乙女高原は日中でも零下という予報。防寒対策をしっかりして出かけました。牧丘の道の駅に集まったのは3人。植原さんの車に乗せてもらって出発。林道を登っていくにつれ、道路わきには雪、日陰は凍っているようなところもありました。
乙女湖のところで、まず車を止めました。ダム湖は3分の2くらい結氷して白くなっています。見ていると不思議な音が聞こえてきます。鳴くような、ものが鈍くぶつかるような音です。大きな音もしました。氷の下で何かぶつかっているのでしょうか。
金峰山は雪で真白。青空に映えています。柳平からの先の林道は雪がうっすらと積もって凍っていました。運転には気を遣ったことと思います。
乙女高原に到着。気温は-3℃。草原はまだら状に雪が積もっています。草原に入ってみると、雪が解けて氷になったところと雪が残っているところ、刈った草の根元が見えているところとで、まだら模様になっていました。氷は薄くて、下が空洞になっており、端は丸いような複雑な形に解けています。氷の上は冷え込んで、下(地面のほう)が温かくて、下から溶けて上だけ残って氷になったのでしょうか。どのようにできたのか不思議な光景でした。スパイク付きの長靴を履いて、その薄氷や雪の上をバリバリと音を立てて歩きました。
冬の楽しみの一つは冬芽観察です。まずレンゲツツジ。枝の先端には赤い花芽が、芽鱗(がりん)と呼ばれるうろこ状のものに覆われて、ろうそくの炎のような形についています。その花芽の下には葉痕(ようこん)と呼ばれる葉の落ちた三角形の痕があって、その中には維管束痕(いかんそくこん)がニコちゃんマークみたいに見えてかわいいです。葉痕のすぐ上には葉芽が小さくついています。枝の所々にこの葉痕と葉芽がついていて、枝には細かい毛もついています。花の咲く時期にはあまり枝の様子など観察しませんでしたが、枝だけになったレンゲツツジはとてもおもしろいし、かわいいです。
森のコースではオオカメノキを観察しました。この冬芽は対生(向かい合って出ている)で万歳しているように見えるのがかわいいです。裸芽(らが=芽鱗に包まれていない芽)で、寒さを防ぐために細かい毛に覆われています。ベージュ色でビロードのような感じです。葉芽には葉脈が見えていて、花芽は丸く擬宝珠(ぎぼし)のような形で葉芽の真ん中にあります。印象的なオオカメノキの冬芽です。
鋭いトゲがたくさんついたハリブキもありました。先端にはえんじ色の固い芽がついていました。ニワトコの冬芽は細い枝の両側に対生しています。先端に芽はついてないので、上には伸びないで横に広がっていく樹木だと植原さんが言っていました。冬芽で樹木のでき方もわかるというのは深いですね。他にはウリハダカエデやミズナラの冬芽を観察しました。
展望台へのゲートは地面が凍って開けにくくなっています。二人で少し扉を持ち上げながらゆっくり開けて、展望台に出ました。富士山がくっきり、きれいに見えました。下の盆地は少しかすんだよう。富士山は白く光ったところと黒く影のようになったところがあります。黒いところは尾根のようで、雪が少ないので、黒っぽく見えたのでしょうか。
ヨモギ頭からは樹冠越しに南アルプスがよく見えました。白根三山や甲斐駒ヶ岳、鋸岳などがかっこよく、仙丈岳は真白。中央アルプスや八ヶ岳も真白でした。
ブナ爺さんの所へ降りていく途中のダケカンバの太い幹には、縦に1mくらい裂け目ができていました。寒さで裂けたのでしょう。葉を落としたブナ爺さんの枝は直角に曲がったり、カーブしていたり、くねくねしているのがよくわかります。どんな人生・・・でなく樹生を送ってきたのでしょうか。ブナ爺さんから少し下ったところにも太くて、幹の片側が大きく割れ、根元はごつごつして苔むしたブナがあります。植原さんいわく、ブナ婆さんだそうです。
水が森林道に出ました。木をつつく音がするので、探すとコゲラがいました。キバシリらしい鳥も。カラ類の声もしました。
林道はうっすら積もった雪が凍っています。そこに動物の足跡がたくさん残っていました。冬のもう一つの楽しみはアニマルトラッキングです。動物にとっても、林道は歩きやすい場所なのでしょうね。2つが重なったもの、真っすぐ一直線に進んでいるもの、道路を横切るもの、間隔の狭い細かい足跡が一直線に続いていると思ったら、途中で二つに分かれてしまっていたり。テン?キツネ?タヌキ?シカ?何が通ったのかな。どんなふうに歩いたのかな、走ったのかな。想像するのも楽しいです。
雪の上に赤い実のほぐれたようなものがありました。これはテンの糞を小鳥がほぐして食べたのではということ。赤いのはツルウメモドキの実。肉食のテンがツルウメモドキを食べるのですね。しばらく行くと、雪の上に糞がたくさんあります。赤い色のもの、黒っぽい色のもの(ヤマブドウを食べたもの)、茶色いようなものなど。ここはトイレかと思ったら、植原さんが「おおっ」と声をあげました。ガードレールの外、道路下に鹿の死骸発見。もう背骨と足の骨と毛皮ばかりになっていましたが、動物たちにとってはごちそうがたくさん食べられた場所だったのでしょう。糞がたくさんあるわけです。動物たちの足跡を見ながら、凍った雪道をザクザクと音を立てて歩きました。
ロッジに戻って、玄関前で昼食にしました。風もなく、穏やかです。太陽のおかげで思いがけず、暖かい。時々、太陽が雲に隠れることがありましたが、そんな時は雲の端がピンクや緑になる彩雲が見られました。
午後はツツジのコースを歩きました。太陽が南にまわって、草原の雪面は陽に反射してまぶしいです。青空をトビやカラスが飛んでいきました。ツツジのコースの山際は陽当たりが悪いので、雪がたくさん残っています。10cmくらい積もっていたでしょうか。ここでは遊歩道の杭の上に残った雪の造形がおもしろかったです。上部表面は氷で内部は空洞のもの、上部が傘状で下が細くなってきのこ雲のような形になったもの、三段のきのこ雲のようになったものもありました。フクロウがいたというモミの木を植原さんに教えてもらいました。フクロウが止まっていたという枝には、白い尿痕がありました。
谷内坊主を見に行きました。雪の中にボサボサ頭の谷内坊主がいっぱい。なかなか壮観です。ここでは水が凍らず流れていました。水に手を触れてみると冷たいけれど、びっくりするような冷たさではありませんでした。水は凍っていないので、0℃より高いし、気温は0℃より低いので、あまり冷たく感じなかったのかな。
谷内坊主の近くから、斜面を見上げると不思議な光景が。斜面が長く大きくえぐれています。まるで、イノシシが土を掘りおこしたよう。土は30cm以上も盛り上がっていて、穴があいています。下側の土は下へ崩れています。穴の奥は霜柱が段々に見えているところもあるので、霜柱の仕業ですがどんなふうにできたのか、不思議でした。
ロッジに戻る途中、草原には土の小山がいっぱい。モグラ塚です。たくさんのモグラがいるのかと思いきや、1匹のモグラが50m四方くらいのテリトリーを持っているらしいです。冬は寒いから深いところにトンネルを掘るので、土の量が増えて、モグラ塚が目につきやすくなるとのこと。地下にはモグラの作ったトンネルが伸びているはずですね。
帰り道では所々に小鳥がいました。ホオジロ、カシラダカなどです。野鳥も見やすいのが冬です。ということで、おもしろいことがたくさん見られた観察会でした。もっとたくさんの人が参加してくれるといいですね。
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2.【活動案内】●第22回乙女高原フォーラム● 1月26日(日)
※ちらし(おもて面、うら面)
https://fruits.jp/~otomefc/forum2025a.pdf
https://fruits.jp/~otomefc/forum2025b.pdf
日 時 1月26日(日) 午後1時~3時30分
場 所 夢わーく山梨
主 催 山梨市,山梨県,乙女高原ファンクラブ
参加費 無料
申込み 不要
■テーマ・・・柵で囲って10周年 ~虫も戻ってきた乙女高原~
2010年、乙女高原に小さな柵を設置しました。柵の中はきれいな花が咲いているのに外はススキばかり。そこで、植物の茎を途中で切る実験をしました。虫媒花の多くは枯れたのに、ススキはほとんど影響ありません。これは「虫媒花はシカに食われるとダメージを受けるが、ススキは大丈夫」なことを示唆しています。この頃、乙女高原がススキ原になってしまったのは、シカが原因だったかもしれません。
2015年、草原を囲う広い柵を設置しました。訪花昆虫調査を行ったところ、柵ができる前の10倍もの数が記録されました。柵設置によって植物が戻っただけでなく、昆虫も戻ってきたということです。私たちは調査を通して、生物多様性やその再生を実感することができました。
フォーラムでは、これら乙女高原の市民科学調査にいつも温かいアドバイスをいただいてきた高槻成紀さんに、調査の成果から裏話に至るまで存分に語っていただきます。
■ゲスト・・・高槻 成紀さん
東北大学、東京大学、麻布大学で研究教育をした。生き物のつながりに興味があり、シカと植物、タヌキと果実、フクロウの食べ物などを調べており、2010年からは乙女高原の動植物調査に関してアドバイスしている。地元の玉川上水の保全活動にも取り組む。著書に「野生動物と共存できるか」「動物を守りたい君へ」「都市のくらしと野生動物の未来」(岩波ジュニア新書)、「唱歌「ふるさと」の生態学」、「シカ問題を考える」(ヤマケイ新書)など。
■ユーチューブでの動画配信について
・フォーラムの様子は地元のケーブルテレビ局・山梨CATVにより収録され、後日、放映されます。
・放映後、期間限定でユーチューブにより無料配信される予定です。
・㈱山梨CATV様のご配慮によるものです。同時配信ではありません。
・ユーチューブのアドレスは、追って乙女高原メールマガジン等でお知らせします。
※終了後、角田代表世話人宅にて、講師の高槻先生を囲んで大反省会を行います。
こちらにも、ぜひご参加ください。
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3.●乙女高原自然観察交流会● 2025年2月1日(土)
日 時 2025年2月1日(土) 午前9時~ 午後3時ころまで
集 合 道の駅 花かげの郷 牧丘
持ち物 弁当、飲み物、防寒具、雨具、観察用具
集まった人で相談して、場合によっては車の乗り合わせで、乙女高原に向かいます。
途中で寄る場所も、相談して決めます。
すでに林道は冬季閉鎖になっていますので、「現地集合」はできません。
積雪の可能性が高いです。長ぐつ、スノーシューズ等をご用意ください。
積雪が多い場合はスノーシューが便利になるかもしれません。
※2月1日(土)の次は、3月1日(土)です。
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4.【活動案内】 ●2024年度総会● 3月16日(日)
日 時 3月16日(日)午後2時~(準備は1時半から)
場 所 山梨市役所牧丘支所
次 第
1.開会のことば
2.代表世話人あいさつ
3.来賓あいさつ
4.議 事
① 2024年度活動報告
② 2024年度収支決算報告
③ 会計監査報告
④ 新規世話人への立候補と承認
⑤ 新旧世話人のあいさつ
⑥ 2025年度活動計画提案
⑦ 2025年度収支予算提案
5.その他
6.閉会のことば
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■2024年度 (第9期) 乙女高原観察交流会■
●乙女高原ファンクラブとしての行事でなく、参加者各自の自主的活動として行うもので、活動に伴う旅費や飲食、傷害保険※などすべて自己責任となります。
●基本的には9:00、道の駅まきおか集合です。そうでない場合は、予定表の( )内をご覧ください。
●途中からの参加や、午前中だけの参加など自由ですが、解散時間の目安は、現地3時、道の駅3時半とします。
●雨天の場合などは現地には行かず、道の駅での交流会にしたり、早めに散会するなど、参加者各自の意思で決めてもらいます。
●参加者は、乙女高原ファンクラブのメルマガメンバーとしますが、お知り合いを同行されることは自由です。
●乙女高原観察を通した交流目的のため、参加者間で情報を共有できるように、乙女高原ファンクラブ世話人会の了承のもと、メルマガなどを利用させていただきます。
※2024年度から傷害保険に加入しています。
【2024年度の予定】
【終了】 4月 6日(土) ヤマアカガエル産卵調査と兼ねる
【終了】 5月12日(日) 遊歩道づくりの午後(13:00ごろから、乙女高原)
【終了】 6月 1日(土) 黄色いスミレ観察会と兼ねる (集合時刻は8:30)
【終了】 7月 6日(土) 谷地坊主の観察会と兼ねて (集合は10:00、乙女高原)
【終了】 8月 3日(土) マルハナバチ調べ隊と兼ねて (集合は10:00、乙女高原)
【終了】 9月 7日(土) マルハナバチ調べ隊と兼ねて (集合は10:00、乙女高原)
【終了】10月 5日(土)・・・6日に延期 訪花昆虫調査と兼ねて(集合は9:40、乙女高原)
【終了】11月16日(土) 草刈りボランティアの準備 (集合は9:00、乙女高原)
【終了】12月 7日(土)
【終了】 1月11日(土)
2月 1日(土)
3月 1日(土)
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■街の駅やまなし・乙女高原展■
中央線山梨市駅すぐ北(北口から出て、すぐの信号を渡り、北に向かって歩いてください。郵便局の北です)の「街の駅やまなし」には常設の乙女高原コーナーがあります。
https://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/citizen/docs/yamanashi_02.html
現在、シーズン46「氷華」の展示をしています。
https://blog.goo.ne.jp/otomefcact/d/20241129
■案内人養成講座テキスト『伝えることで守る乙女高原の自然』■
A4判270ページ、モノクロ。頒価1,500円。送料は1~2冊なら430円。送付を希望される方は、送料込みの金額を送金ください(郵便振替口座等は下に)。
■ガイドブック『乙女高原の自然観察』■
A5判32ページ、オールカラーで、1ページに1テーマずつ記事を載せています。頒価300円。送料は1冊だと180円、2~8冊だと210円。送付を希望される方は、送料込みの金額をご送金ください(郵便振替口座等は下に)。
■『乙女高原大百科』■
厚さ3cmという分厚い本。A5判602ページ(カラー194ページ)。頒価2000円。送料は1~2冊なら430円。送付を希望される方は、送料込みの金額を送金ください(郵便振替口座等は下に)。
■ユーチューブ動画「教えてうえちゃん・・・自然観察・乙女高原スペシャル」■
山梨CATVが制作した動画がユーチューブ・チャンネルで公開されています。約1時間、植原が乙女高原の案内をします。乙女高原三昧の番組です。
https://youtu.be/g_9EuQ3A3f4
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