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    乙女高原ファンクラブ 公認
 乙女高原メールマガジン 第283号 
2013.1.27.
  発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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  ▲▼ も く じ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【観察報告】1月20日の乙女高原
NEW!  2.【活動案内】2月 2日 第12回乙女高原フォーラム
NEW!  3.【活動案内】3月10日 2012年度総会
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0.【ニュースニュース】
●1.いよいよ2月2日(土)の乙女高原フォーラムまであとわずかとなりました。多くの皆さんのご参加をお待ちしています。
http://fruits.jp/~otomefc/forum2013.pdf
 なお,乙女高原フォーラムのスタッフに立候補くださる方はお急ぎください。弁当を注文しなければならないので,26日(火)には締め切ります。

●2.乙女高原フォーラムに関連して,山梨市民会館ロビーで『ようこそ乙女高原へ』展[を開催しています。会期はフォーラム当日の2月2日までです。こちらもぜひご覧ください。

●3.今年度の総会は3月10日(日)午後2時から牧丘総合会館にて。今から予定に入れておいてください。今回は世話人改選があります。世話人(運営委員です)になってくださる方を募集しています。乙女高原ファンクラブはボランティア団体です。世話人になるもならないも,ご本人次第。今の世話人の皆さんも全員立候補です。乙女高原を守る活動を続けて行くためには,会員の皆さんのご協力が欠かせません。特に,世話人の皆さんのご協力があってこそです。多くの皆さんの立候補をお願いします。多くの方で分担すれば一人分の仕事が少なくて済みますし,より多くのこと,より大きなことにも取り組めます。

●4.フォーラム開催のPRを山梨CATVで放映してくださってます。1月25日(金)〜31日(木)。午前7時半,午後1時半,午後7時半から放映している『まるごと山梨市』という番組の中です。なお,フォーラムの様子も収録していただき,放映していただく予定です。

●5.次回の乙女高原ファンクラブ世話人会は2月27日(水)午後7時半から9時まで牧丘総合会館で行います。ファンクラブ会員であれば世話人でなくても参加できます。おいでください。
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1.【観察報告】 ●1月20日の乙女高原●

 山梨ではこの1週間前に大雪が降りました。その後,寒くて,降った雪がなかなかとけません。この日はおだやかだったので,本当に久しぶりに乙女に向かいました。
 柳平に向かう県道も雪がいっぱいでした。とはいえ,生活道路なので,しっかりと雪かきがしてありました。あっ,そうそう。道のセンターラインのところに棒が並んでいるところがありますよね。ローリング族にセンターラインをオーバーさせない効果はあると思いますが,でも,雪かきには邪魔だったろうなあと思いました。
 柳平から先には除雪車は入っていません。車の轍はありましたが,ここで車を置き,歩いて乙女まで向かうことにしました。片道4キロの行程です。

 車で行けないとなると,必要なものはすべて,いつもの肩掛けメッセンジャーバックではなく,リュックに詰めて行かなければなりません。「もしも」のときの事を考えて,予備の食料(パンで十分なんですが)など,いつもは持たないものも持っていくので荷物が重くなり,肩掛けよりも両肩のリュックの方がいいからです。
 また,スノーシューだと体のバランスを保つために両手ともストックを持ちます。そうなると,記録用紙にメモするのがすごく面倒になるので(リュックを脱いで,その中から記録用紙を出し,ストックを脱いで・・・),ボイスレコーダーを使うことにしました。声で記録していくのです。落とさないように,ボイスレコーダーのストラップをポケットのジッパー・タブに結びつけました。
 忘れ物がないように念入りに準備をし,柳平を出発しました。はじめのうちはストックにスノーシューをひっかけ,肩に背負っていきました。オオアカゲラのドラミングの声が聞こえてきました。

 柳平から焼山まで40分ほどかかりました。雪がないトイレの入り口で荷物を降ろし,水筒に入れてきた温かい紅茶を飲んで休憩。いよいよスノーシューを履いて出発です。焼山から乙女に向かう道はゲートが閉まり,その先は,まったく足跡のないバージンスノーでした。歩いていると,雪の表面がキラキラ光っています。小さな小さな氷の粒が無数あるんでしょうね。足を下ろすとなんの抵抗もないまま,そのまま雪の中に足が潜ります。春が近くなると,雪の表面が凍っている感じで,うまくその上に足を下ろすと雪の「上」を歩くことができるのですが,今日はまったく無理です。パウダースノーというやつです。40センチの深さがありました。
 崖に生えている樹木を見ると,いったん下に下がってそこから上に伸びている様子が観察できます。ちょうどアルファベットのJの字のようです。夏に見てもなんか違和感がありますが,雪の時期に見ると,このJの字がしっくりきます。

 小鳥の姿が見えました。双眼鏡で見ると,ウソでした。のどが赤いのでオスです。レンゲツツジの枝に止まり,なにかをついばんでいます。じっくり見ていて,わかりました。レンゲツツジの実をつついて,中のたねを食べていたのです。
 小屋を通りすぎると,大きな崖があります。崖を過ぎると,林道は林の中を走るようになります。それまでは動物の足跡といえばシカの足跡しかなかったのに,ここに来て,急にウサギやテンの足跡が目立つようになりました。

 途中,林道を外れて遊歩道を歩きました。湿地の様子を見たかったからです。ここでウサギの糞を採取しました。麻布大学の皆さんへのお土産です。中には,自分で雪に穴を堀り,その中にハマッている糞もありました。自分の熱で雪を解かしてしまったんでしょうね。
 これだけ雪が降っていると,笹原も雪に埋もれています。ですが,中には雪の上に笹の葉が出ているところもありました。そういうところに限って,足跡が乱れ付いていて,笹の葉には食べられた跡があります。冬のエサに困ったシカたちが殺到しているのでしょうか。そんな場所には真新しい糞があることもありました。

 結局,乙女の草原に着いたのは柳平を歩き始めてから2時間後でした。百葉箱の自動温度記録計を交換し,雪を避けて,ロッジの玄関前でお昼のパンを食べました。お日様がものすごく暖かいです。テーブルの上に積もった雪を横からみると縞模様が見え,まるでケーキのスポンジを横から見ているようでした。雪がすごいので,テーブルに座ってお昼・・・というわけにはいきませんでした。

 シカの声を聞きながら荷物の整理をし,森のコースを登ってヨモギ頭へ。ここでも自動温度記録計を交換しました。
 ゲレンデのてっぺんで景色を眺め,そこから直滑降で降りました。雪がクッションになり,とても気持ちよかったです。深いところで50センチの積雪でした。
 ダケカンバの大木を見上げました。雪が反射して幹を照らし,青空はどこまでも青いので,とてもとてもきれいです。この美しい様子を少しでも写真として記録したいのですが,その美しさを1割でも写し込めたことはありません。

 湿地に向かいました。谷地坊主は雪に全部埋もれて・・・いるはずでしたが,中にはその姿を見せているものものありました。しかも,横顔です。というのも,湿地に湧き出している水の一部は凍らずに流れを作っているので,流れの脇にある谷地坊主に限って,その横顔が見えているということなのです。まるで,冬の合掌集落という感じでした。
 その流れを見ながら,これがアオシギがやってくる理由なのかもしれないなと思いました。アオシギは,冬に,単独で,日本の山の中の湿地に渡ってくるという,とても変わり者のシギです。ぼくは乙女で2度その姿を見かけています。どうして,こんな時期に,こんな場所にわざわざ・・・と思いますが,この流れに入って,冬ごもりをしている小動物でも捕らえているのでしょうか。まあ,ぼく自身,こんな時期に,こんな場所にわざわざ来ているわけですから,アオシギのことを言えませんよね。

 草原を後にして,4キロ歩いて戻らなくてはなりません。途中,ルリビタキやコゲラを見ながら帰りました。
 木道の上も歩いてみましたが,細い木道の上に25センチの雪が積もっているその上を歩くのは結構スリルがありましよ。雪庇の上を歩いているようでした。
 家に帰ったら,顔がちょっぴりひりひりしました。温泉に入って,ゆっくり休みました。

 この日の自然観察の様子は以下のブログで写真を見ることができます。
http://blog.goo.ne.jp/otomefc/d/20130120
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2.【活動案内】 ●第12回乙女高原フォーラム●

 いよいよ今度の土曜日です。開始時刻は午後1時,終了予定時刻は午後3半です。ですが,スタッフ集合時刻は午前11時です。
http://fruits.jp/~otomefc/katudou.html

日 時 2013年2月2日(土)午後1時〜3時30分
場 所 山梨市民会館 3階「千鳥の間」
主 催 山梨市,山梨県,乙女高原ファンクラブ
テーマ 高原の植物たちのオモシロ私生活
定 員 ありません。どなたでも参加できます。事前申込み不要。
参加費 無 料
ゲスト 多田 多恵子(ただ たえこ)さん(立教大、東京農工大、国際基督教大の非常勤講師)

 【フォーラムのプログラム】
1)フォーラム開会 司会:飯島さん  セレモニー(10分)
 ・はじめの言葉(司会)
 ・あいさつ 竹越さん(山梨市長)
    マイクを進行の植原に

2)ファンクラブの活動報告:三枝さん プロジェクター使用(15分)
 乙女高原でのこの1年間の活動を,映像を通して紹介する。

3)今までのフォーラム振り返り:植原 プロジェクター使用(15分)
 今まで行った乙女高原フォーラムの振り返り。

4)シカ柵の検証報告:高橋さん(麻布大学)プロジェクター使用(20分)
 シカ柵内外の植物の成長度合いを比較する調査研究の報告。

5)「高原の植物たちのオモシロ私生活」 プロジェクター使用(65分)
 講師紹介・5分:芳賀さん→多田さんのお話(60分)

6)フロアとの質疑応答,意見・情報交換 進行:植原(20分)

7)閉会行事 司会:飯島さん セレモニー(5分)
 ・お礼のあいさつ 宮原さん(ファンクラブ代表世話人)
 ・諸連絡 内藤さん (アンケート,茶話会,入会案内)
 ・おわりの言葉(司会)

※2月2日まで,会館ロビーにて「ようこそ乙女高原へ」展[を開催しています。
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2.【活動案内】 ●2012年度総会ならびに座談会●

日 時 3月10日(日)午後2時〜
場 所 山梨市牧丘総合会館 3階 大ホール

※今回は世話人の改選があります。世話人の任期は2年。立候補です。立候補してくださった方が総会で承認されれば世話人です。世話人の互選によって3名以内の代表世話人を選びます。多くの方が世話人になってくだされば,一人分の仕事量は少なくなりますし,より大きなこと,より多くのことに取り組めるようになります。多くの方の立候補をお願いします。

※総会終了後,座談会を行います。毎年,座談会の前半では,話題提供者をお願いし,お話をお聞きしてから,後半で懇談しています。ですが,今回はとくに話題提供者はお願いしないで,皆さんでゆっくりじっくり懇談しようということになりました。
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