乙女高原ファンクラブトップ > メールマガジン > 第322号(2015.3.4)
□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□
乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン 第322号 2015.3.4.
発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▲▼ もくじ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【観察報告】2月21日の乙女高原
2.【活動案内】2014年度総会 3月15日(日)
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
0.【ニュースニュース】
●1.ファンクラブの総会は3月15日(日)午後2時からの予定です。それへの出欠ハガキの投函期限が3月7日です。欠席される場合,そのハガキに委任状も付いています。委任状と出席者で会員の半数以上にならないと、総会が流会になってしまいます。もし、出し忘れている方がいらっしゃいましたら、今からでも遅くありません。ぜひ、出欠ハガキをお出しください。よろしくお願いします。→2
●2.なお,今回の総会では世話人の入れ替えがあります。ファンクラブは市民活動・ボランティア活動をしている団体ですから,その運営をしよう・「縁の下の力持ち」をやってやろうというのは立候補です。ぜひ,世話人に立候補をお願いします。乙女高原を次の世代に確実に譲り渡すために2年間,お力をお貸しください。よろしくお願いします。→2
●3.「乙女高原の写真屋さん」古屋光雄さんによる写真展「乙女高原の森と花たち」が富士川町(旧増穂町)にある山梨県森林総合研究所「森の教室」で開催されます。期間は3月10日(火)~4月8日(木)。主催は山梨県森林総合研究所、後援は乙女高原ファンクラブです。
http://www.pref.yamanashi.jp/shinsouken/
●4.写真展ではたくさんの乙女高原の写真を展示します。その作業は古屋さん一人ではとても大変なので、展示作業をボランティアで手伝っていただける方を募集します。3月8日(日)で、午前10時~12時。集合は山梨県森林総合研究所「森の教室」です。手伝ってくださる方は返信メールをください。
●5.今度の土曜日3月7日(土)に麻布大学の高槻先生の最終講義をウエハラが聴きに行きます。世話人会でそんな話をしたところ「フォーラムのときに高槻先生の新刊を買い損ねた!」という方がいて、土曜日に高槻先生から買わせていただこうと思っています(少しお安くなります)。この際ですから,「わたしも高槻先生の本がほしい」という方は返信メールをください。ただし,①お渡しできるのは3月15日(日)など乙女高原のイベントの時だけです。②明日3月5日午後7時までにメールをください。
※高槻成紀『唱歌「ふるさと」の生態学~ウサギはなぜいなくなったのか?』ヤマケイ新書,2014,山と渓谷社, 定価は\800+税
●6.次回世話人会は4月15日(水)午後7時半から牧丘総合会館です。ファンクラブの会員であれば,どなたでも参加できます。ぜひどうぞ。
●7.(再掲)『乙女高原大百科』(A5判600ページ)好評発売中です。1冊2,000円。送料は360円。ですから,送料込みで,1冊なら2,360円,2冊なら4,360円となります。3冊以上の送料については要相談。郵便振込でご送金ください(別途,送金手数料がかかります)。
http://fruits.jp/~otomefc/daihyakka.html
郵便振替口座等は以下の通りです。
・口座番号 00220-8-71093
・加入者名 乙女高原ファンクラブ
--------------------------------------------------------------
1.【観察報告】●積雪1メートル! 2月21日の乙女高原●
翌日は天気が崩れそうだったので,土曜日に乙女高原まで行ってきました。柳平までの県道は除雪がしっかりしてありました。鳥居峠から見えた金峰山は真っ白。乙女湖も湖面は凍っていました。
標高が高くなるにつれて道路脇の雪が高くなり,柳平では,低めですが「雪の壁」になっていて,車では登れそうもありません。柳平から焼山峠,乙女高原と続く道は雪に埋もれ,わだちはありません。ここから歩いて乙女高原に向かうことにしました。雪がなければ車ですーっと行けちゃう距離ですが,雪と格闘しながら2時間半かけて乙女高原に行きました。
例年ですと,この時期の雪は固く締まっているので,いくら積雪があっても,スノーシューで雪の上を歩いて行けて(忍者が水の上をアメンボみたいに歩くイメージです),あまり負担を感じないのですが,この日は違いました。新雪です。ふわふわです。せっかく新調したスノーシューなのに,雪の中に足がめりこんでしまい,歩きにくいことといったらありません。10歩歩いたらため息をついて,呼吸を整え次の10歩・・・といったペースでした。
おまけに,天気が崩れる直前の晴れの日です。気温が高く,しかも風がほとんどないので,体感気温は余計に高く感じられました。途中でシェルパーカを脱ぎ,しばらくしたらフリースも脱ぎ,シャツの袖をめくって歩きました。
時々,ポケットから折尺を取り出して雪の深さを計るのですが,道路でも60~80センチの積雪でした。
雪のフィールドでの自然観察の楽しみといえば,動物たちの足跡です。無雪期には気配を消し去ることにほぼ成功している野生動物ですが(でも,そのうちのいくつかは見つけちゃいますけどね),雪が降ると,雪の上には消し去ることのできない証拠が残るので,彼らの生活がよりリアルに想像できます。
日本語には「足跡」という一つの言葉しかありませんが,英語では,一つ一つの足跡はfootprint,足跡が続いてる様はtrack(trace)と明確に区別されます。狩猟が盛んな地域では,これらを分けて伝える必要があるのでしょう。人と自然とのかかわり方の違いが,言葉の多様性に表れているというのは興味深いことだと思います。
http://blog.goo.ne.jp/otomefc/e/71f47face1f0e1b783e14e6e7de1bb60
乙女高原までの道すがら,いつのも年だと,ウサギ,リス,キツネ,シカと足跡のオンパレードで,こんなにたくさんの野生動物が住んでいて,乙女高原はパンクしないのかと思えるほどでした。ですが,昨年くらいから「あれ,そういえば,今日ウサギの足跡見なかったなあ」と思うようになり,特にウサギの足跡は意識的に見るようにしているのですが,今シーズンになってから,ウサギの足跡は見ていません。
今日もウサギの足跡はまったく見られませんでした。シカも増えているといわれている割にはすごく少なかったです。普通と同じくらい多く見られたのはキツネだけでした。
シカは深い雪を嫌って標高の低い地域に移動している可能性があります。一方,ウサギはというと,もしかしたら,絶対数が減っているかもしれません。というのも,雪解けの進んだ斜面は笹が頭を出してくるのですが,葉が全滅しているのです。笹の茎(正確には稈)ばかりが林立している状況はまるで墓標のようでした。笹を食いつぶしたのはシカに違いありません。そのシカと食べ物がかぶっているのがウサギです。シカがウサギの分まで食べてしまったため,ウサギが減ったのではないかというのが,ぼくの推理です。
http://blog.goo.ne.jp/otomefc/e/1300800bbfb3bcaa0b85d01fcd66c2f6
新雪な深雪のおかげで,かなり難儀して乙女高原に到着。アスファルトの駐車場のわきにあるはずのガードレールが雪に隠れているので,駐車場から草原が一続きのように見えます。こんな状況の中,乙女高原に到着しても,スノボで滑った跡があったり,雪で作ったジャンプ台があったりで,自分のもの好きさ加減はさておき,「世の中には,もの好きな人がいるもんだ」と感心した(あきれた)ものですが,ひとの気配はまったくありません。それが,かえって,寂しかったです。
ロッジの玄関には屋根があり,そこだけ雪がありません。かんたんなテーブルといすがあります。そこでスノーシューを脱いでお昼にしました。といっても,雪のあるところとないところではかなりの段差があるので,雪を踏み固めて階段を作り,それを下りました。
百葉箱の中のデータロガーを交換し,お昼を食べて一休み。少し元気も回復したところで,帰り支度をし,草原内に進入。時々,雪に足をとられながら,坂を登っていきました。
ヨモギ頭のミニ百葉箱を開けたときのことです。中から小さな細長い物が落ちてきて,雪の上に。見るとトンボでした。イトトンボの仲間でオツネントンボ。オツネンとは漢字でまさに越年と書きます。きっと百葉箱の板と板の細い隙間に隠れて冬を越していたのでしょう。ゆっくりですが,体や足を動かしています。生きています! もう感動しました。すぐにすくい上げてやり,百葉箱の上に置きました。中のデータロガーを交換していると,なんともう1頭,出てきました。一応,百葉箱の中に戻してやりましたが,自分が冬越しの場として選んだ場所とずれていると思うので,これから冬越しが完遂できるのか心配です。
http://blog.goo.ne.jp/otomefc/e/5e8ae5099d5d93c6cfd3ca00a1b2f442
「てっぺん」から「ゲレンデ」を見下ろし,さあ,このスロープを降りていきます。いつもだと,スノーシューがすこし滑るので,スピードに乗って気持ちよく歩けるのですが(スキーというよりスケートみたいな感じ),今日は新雪な深雪。時々,ひざ上まで雪に埋もれ,危うく前につんのめりそうになります。
ツツジのコースが一番の深雪で,最悪でした。雪に埋もれた後,足を持ち上げても,雪面より上に足が上がりません。簡単にいうと,前に進めないのです。このまま遭難するのではないかと焦りました。
http://blog.goo.ne.jp/otomefc/e/9e8ba0175326e34f6efb8122c5df0616
雪をたくさんかぶった谷地坊主を見て,帰路につきました。途中から,行きに付けた足跡に合流しました。足跡をたどって歩くと,とっても楽。帰りにも体力を消耗してしまったらどうしようと心配だったので,心が明るくなりました。
そして,見てしまったのです。路上の2頭のシカ。1頭が道路脇で何かをついばんでいます。そして,もう1頭がそれを見守りながら,あたりを注視し,ぼくが双眼鏡を取り出して眺め始めると,ジッとこちらを見ています。しばらくにらみ合いが続きましたが,そのうち,彼女がヒッと鋭く鳴き,その場を急いで去ろうとしました…が,道路の反対側は雪が深くて,身動きがとれなそうで,あわてて反転して走り去りました。
2頭がいたところに行ってみると,1頭が食べていたのは,アカマツの枝先でした。食べた傷には,枝から出てきたのでしょう,水滴が付いていました。それにしても,松をたべるんですね。松やに,まずくないのでしょうか。
http://blog.goo.ne.jp/otomefc/e/75407cf55fe8dacdcee0cfc079154128
今日の乙女高原もワクワクやドキドキがいっぱいでした。
----------------------------------------------------------------
2.【活動案内】 ●2014年度総会ならびに座談会●
皆さん、ぜひご出席ください。
【重要】出欠ハガキがまだの方,ぜひお出しください。
【総 会】
日 時 3月15日(日)午後2時~(準備は1時半から)
場 所 山梨市牧丘総合会館 3階 大ホール
次 第
1.開会のことば
2.代表世話人あいさつ
3.議 事
①2014年度活動報告
②2014年度収支決算報告
③会計監査報告
④2015年度活動計画案
⑤2015年度収支予算案
⑥新世話人の承認
⑦新旧世話人のあいさつ
⑧その他
4.その他
5.閉会のことば
【座 談 会】
今回はとくに話題提供者は決めず、ざっくばらんに話し合います。
----------------------------------------------------------------
乙女高原ファンクラブトップ > メールマガジン > 第322号(2015.3.4) →ページトップ