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乙女高原ファンクラブ 公認
乙女高原メールマガジン第523号 2023.11.1.
発行者:植原 彰(乙女高原のある山梨市牧丘町)
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もくじ ▼▲▼
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1. 【参加報告】甘利山の草刈りボランティア 10月22日(日)
NEW! 2.【観察報告】10月23/30日の乙女高原
NEW! 3.【オピニオン】山梨県生物多様性地域戦略の改訂 植原 彰
4.【活動案内】笛川小6年草刈りボラ体験 11月 7日(火)
5.【活動案内】草刈りボランティア準備作業 11月10日(金)
6. 【活動案内】第22回草刈りボランティア 11月23日(祝/木)
7.【活動案内】12月の観察交流会は「コケ」 12月2日(土)
■乙女高原自然観察交流会
■街の駅やまなし・乙女高原展
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0.【ニュースニュース】
●1.いよいよ11月。乙女高原の草刈の季節です。11/23に、乙女高原でお会いしましょうね。その前に・・・笛川小学校6年生が「刈った草を遊歩道に敷き入れる」というボランティア体験学習を行います。11/7(火)です。子どもたちと一緒に草を運びませんか??→4。また、11/10(金)は、草刈りボランティアの準備作業を行います。多くの方が参加していただけると、すごく助かります→5。ご協力よろしくお願いします。
●2.「今年度改訂される山梨県版生物多様性地域戦略について、市民から意見を聴く会」が急きょ10/31(火)に県庁で行われ、ファンクラブから角田さん、鈴木さん、植原が出席し、意見を述べてきました→3
●3. (再掲)12/2(土)の「乙女高原自然観察交流会」では、塚田さんらの案内でコケの観察も行います。ぜひご参加ください→7
●4. (再掲)「草刈りボランティア」に「一般参加者」としてではなく「スタッフ」として参加していただけませんか。受付や駐車場整理、各班のお世話係など、多くのスタッフが必要なんです。よろしくお願いします→6
●5. (再掲)街の駅やまなし「乙女高原展」シーズン39「草刈りボランティア」開催中です。乙女高原の草原を保全するために草刈りが必要な理由、草刈りしなくなったらどうなるかなどを説明しています。
https://blog.goo.ne.jp/otomefcact/d/20230926
●6. 2023年度第5回の乙女高原連絡会議・乙女高原ファンクラブ世話人会は11/16(木)午後7:00から山梨市役所牧丘支所(旧牧丘町役場)です。ご都合がつく方は、ぜひのぞいてみてください。
●7.(再掲)新刊ガイドブック『乙女高原の自然観察』はA5判32ページ、オールカラーで、1ページに1テーマずつ記事を載せています。実費300円でお分けます。送付を希望される方は、送料込みの金額を送金ください。金額分の切手でも結構です。送料は1冊だと140円、2~8冊だと180円です。
●8. (再掲) 山梨CATV制作「教えてうえちゃん いつでもどこでも自然観察・乙女高原スペシャル」動画がユーチューブ・チャンネルで公開されています。約1時間、乙女高原三昧の番組です。
https://youtu.be/g_9EuQ3A3f4
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1. 【参加報告】●甘利山の草刈りボランティア● 10月22日(日)
※角田さんが参加レポートを書いてくださいました。
昨日10月22日、家内と甘利山の草刈りボランティアに出かけて来ました。家を8時40分に出て1時間20分位で現地甘利山つつじ苑に着きました。この日は今年一番の冷え込み(0℃)で氷が張ったそうです。登山道には霜柱があちこちに観られました。
受付は後回しにして早々甘利山倶楽部の指示により、広河原駐車場横の鹿柵内を刈り払い機にてミヤコザサと咲き終えたヤハハコ等の草刈りをしました。家内は昨年草刈りをした場所の甘利山山頂横でレンゲツツジの周りに生えているミヤコザザ等を鎌による手がりで、女子大学生5人と雑談しながら行いました。
昼食は小林さんが作って下さった豚汁をツツジ苑の前で頂きました。ロッジ内はストーブを炊いており暖かいですが、外は8℃で少し肌寒かったです。
午後は家内と甘利山クラブの方とツツジ苑横の鹿柵内のレンゲツツジ周りのミヤコザザを手がりしました。2時20分頃、日が影ると急激に寒くなるとの事で、ツツジ苑に戻り美味しいブルーベリが乗ったチーズケーキとコ-ヒーを頂き家路に着きました。
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2. 【観察報告】●10月23/30日の乙女高原●
紅葉・黄葉の真っ盛りです。しかも、1週間違うと、様子が違う・・・当たり前ですが、でも、とっても不思議。
ヒトツバカエデの葉は、23日には黄色で、陽の光が透けて見えて、とてもきれいでした。ところが、30日には、もうほとんどが落ちていました。
23日、草原正面の「カンバ3兄弟」を見ると、「兄弟だけど、やっぱり違うわね」。ダケカンバはもう枯れ木、隣のシラカバはまだ緑の葉、左下の方のヤエガワカンバは茶色の葉でした。30日には、シラカバの葉が黄色く色づいていました。
草の葉の色で、だんぜんおもしろいのはオケラとオトバギボウシです。オケラの葉は「茶色い金属光沢」です。こういうのを赤銅色というのでしょうか。金属でできたアクセサリーのように見えます。オオバギボウシの葉は、だんだん中味が抜けて、色も抜けて、限りなく透明になっていきます。「溶けていく」感じです。
23日は、森のコースを歩いていて、いくつかかわいいきのこに出会いました。赤い傘の上に白い水玉模様。ベニテングタケです。緑のコケの上に生えているのもいて、思わずいろいろな角度から写真を撮ってしまいました。モデル撮影会のようです。今、ホームページに飾ってあるのが、このときの写真です。30日には、一つもありませんでした。
秋も終盤で、「乙女高原最後の花」リンドウが咲き終わりです。でも、どういうわけか、たくさんのちょうちょに出会いました。まずルリタテハ。翅の表に太いルリ色のラインがあります。表(翅を閉じると内側)なので、この色は翅を閉じていると見えません。ルリタテハはちょこまかと飛び回っては、どこかに降り、そこで閉じた翅をパッと開くとルリ色がドキッとするほど見え、すぐに閉じて、また翅を広げるとパッと見え・・・を繰り返します。フラッシュ効果というのでしょうか。開いたままよりも、このほうがずっと効果的にルリ色に注目させられます。
今秋、たくさん観られたウラナミシジミですが、しっぽのないちょうを見ました。ウラナミシジミにはアゲハチョウみたいなしっぽがありますが、アゲハチョウに比べずっと細くて、まるで昆虫の触覚のようです。しかも、この触角、ごていねいにも黒くて、先だけ白くなっています。しかもしかも、風に揺れてよく動くのです。まさに触角!! そして、触角の根元には二つの目玉模様。まるで、「わたし、お尻にも頭があるのよ」とアピールしているみたいです。「きっと、これで捕食者の目をあざむいているに違いない」と思っていたのですが、本日、その証拠を見つけました。それが、「しっぽのないちょう」です。食べようとした捕食者は、自分が食べようとした頭が急にバックして、面喰ったでしょうね。
キタテハはすごかったです。高速で飛び回って、下りて来たときは、最初はセセリチョウだと思いました。パピリオ双眼鏡でゆっくり見てキタテハだと分かり、「よくここまで生きてきたねー」と、静かに感激しました。だって、捕食者に食べられたのか、後翅は全部ありません。前翅も半分くらいしかありません。翅全体でみると、他のキタテハの30%くらいの翅面積です。それで、ちゃんと飛んでいるのです。そのけなげさもですが、左右の翅がぜんぜん対称でないので、バランスを取るには熟練の技術が必要だと思うのに、ちゃんと調整して飛んでいる、その「生きる力」がすごいと思いました。
さて、この二日、乙女高原に行った目的の一つは(もちろん)自然観察ですが、もう一つは草刈りボランティアの準備です。というのも、11/10にその準備作業があるのですが、自分は都合が悪くて参加できないからです。
23日には、遊歩道のロープに付けてある看板や植物解説版を全部外しました。全部で100枚くらいありましたよ。
30日に行ったら、すでに一部草刈りがしてありました。11/7に笛川小の6年生が来て、「刈った草を運んで、遊歩道に敷き入れる」ボランティア体験があるので(→4)、県の事業として事前に刈ってもらったものです。刈った草を遊歩道に敷き入れるのに、遊歩道のロープが邪魔になりそうなので、子どもたちがボランティア体験をする範囲のロープを外しておきました。これだけのロープを一人で外すのに、ちょうど1時間かかりました。これで、子どもたちは安全に作業できると思います。
夏の間、皆さんがせっせと駆除してくださった外来植物(メマツヨイグサとヒメジオン)がロッジの庭に積まれていました。十分枯れて、乾いていたので、ビニールシートにくるんで重さを測り、ロッジの裏に運びました。24.5kgありました。一般的に植物の水分含有量は70%なので、その数字を使うと、もともとの重さは約82kgだったことになります。皆さん、駆除作業、ご苦労様でした。
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3. 【オピニオン】●山梨県生物多様性地域戦略の改訂● 植原 彰
2020~2022年にかけて、生物多様性条約締約国会議(COP15)が中国の昆明とカナダのモントリオールで開催されました。2都市で開催されたのは、コロナのため中国に外国人が入国できなくなり、対面での会議ができなくなったからです。COP15で合意されたのが「昆明・モントリオール生物多様性枠組」です。枠組のテーマは「ネイチャーポジティブ」。今、世界の生物多様性は劣化の一途(ネガティブ)だけど、2030年には2020年のレベルにまで回復させ、その勢いで右肩上がりに良くしていき(ポジティブ)、2050年には完全回復させようという野心的な目標です。この枠組みを世界で最初に国家戦略として取り入れ、策定されたのが、我が国の「生物多様性国家戦略2023-2030」です。
国家戦略では、各地方自治体(都道府県レベルも市町村レベルも)に生物多様性地域戦略を作るよう求めています。山梨県は「地域戦略を持たない最後の4県」の一つ、ラストランナーでした。その後、策定はされましたが、他県が分厚い冊子として地域戦略を作っているのに比べ、山梨県のそれは環境基本計画の中の、たった7ページでした。書いてある内容も、これでは「方針」であり、とても「戦略」にはなっていません。このあたりのことについて詳しくはメールマガジン443号をお読みください。
https://fruits.jp/~otomefc/maga443.html
国家戦略が改訂され「2023-2030」になったことから、山梨県戦略も改訂されることになったそうです。しかも、今回は、県戦略を環境基本計画から取りだし、独立したもの(冊子)にするのだそうです。ページ数でいうと、10倍を超えるようです。これは前進です。
でも、問題は「量より質」。できるだけいい地域戦略を作りたい・作ってもらいたいというのは、行政も、私たちも同じ思いだと思います。現代は、行政だけでことを進めることは困難になっていますし、進めたとしても、決していいものはできません。計画段階から市民の声を聴き、市民の多様なマンパワーやアイデアを取り入れながら進めることが肝要です。
詳しい経緯は省きますが、10/31(火)に「山梨の生物多様性地域戦略改訂について市民の声を聴く」機会が作られることになりました。急な話でしたが、乙女高原ファンクラブから角田さん、鈴木さん、植原が参加しました。会社勤めの人が多いだろうという配慮から、夜7:00~8:30まで、県庁の防災新館403会議室で行われました。
まず、担当の自然共生推進課の望月さんから、会の趣旨と流れの説明があり、全員が短く自己紹介しました。それから、今回の背景として「生物多様性条約~締約国会議~国家戦略までの話(要するに、冒頭の話)」を植原がしました。次に、県から、今回の地域戦略改訂について説明がありました。改訂版については、もくじのみの公開でした(なので、ページ数が10倍を超えることは確実です)。その後、集まった14人が、1人3分ずつ、自分たちの活動の中で思っていること、今回の改訂についての意見を述べました。後の人の発言の時間を奪わないよう、3分で鳴るタイマーを使って時間管理をしました。最後に自然共生推進課の保坂課長さんからお話がありました。
最後に、私から以下ののようなお願いをしました。早急な実現を望みます。
今回はごくごく少ない市民からのヒアリングだったので、興味のある県民ならだれでも参加できるような市民参画の機会~たとえば「山梨県生物多様性フォーラム」~をつくってください
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4.【活動案内】●笛川小6年草刈りボラ体験● 11月 7日(火)
・笛川小学校6年生 27人 +引率の先生方
・少雨決行 荒天の場合、中止
・スタッフは9:00 乙女高原グリーンロッジ集合し、打ち合わせと準備
・9:30~11:00 すでに刈ってある草をビニールシートに載せて運び、遊歩道に敷き入れる作業をする。
・午前中に終了しますが、スタッフみんなでお弁当を食べませんか?
※参加いただける方は、このメールに返信をお願いします。
※中止の場合、植原が笛川小に出向いて、6年生に草刈りボランティアについてのお話をします。
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5.【活動案内】●草刈りボランティア準備作業● 11月10日(金)
・11月10日(金) 9:00焼山峠集合 (遅れる場合、直接、乙女高原においでください)
・この日に山梨市主催の「観光地美化清掃」もあるので、それと兼ねて行います。
・弁当が出ます(雨天の場合は出ません)。人数を把握するため、事前に申し込んでください。
・ロッジのホールやトイレのそうじ、キッズボランティアの準備などを行います。
※大勢の方にご参加いただきたいです。
参加いただける方は、このメールに返信をお願いします。
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6.【活動案内】●第22回草刈りボランティア● 11月23日(祝/木)
今年の草刈りボランティアは「コロナ前」の形に戻して実施します。山梨市駅と乙女高原を結ぶ送迎車を準備しますし、豚汁も作ります。勤労感謝の日は、乙女高原のために勤労し、心地よい汗をかきましょう。皆さんにお会いするのを楽しみにしています。
なお、多くのボランティアを受け入れるためには、そのためのスタッフも数多く必要になります「今までスタッフをやったことのない方」もスタッフに立候補していただけるとありがたいです。スタッフにはスタッフ用のマニュアル・資料をお渡しします。「スタッフに立候補するよ」というメールを、ぜひ、このメールマガジンに返してください。よろしくお願いします。
●日時 11月23日(木・勤労感謝の日) 9:30~12:30
・荒天の場合26日(日)に延期。
延期の場合、送迎車、豚汁、パッカー車による草の搬出はなし。記念写真はあり。
・12:30に終了後、豚汁を各自持参のお弁当とともに食べていただき、順次解散。
●無料送迎車→運行予定 (山梨市駅-乙女高原) ※延期の場合なし。
・メールのみの受付となります。
https://blog.goo.ne.jp/otomebus
●キッズボランティア (ブナじいさんの根本に落ち葉のお布団を) ※延期の場合なし。
・「保護者は草刈り、お子さんはブナじいさん」という参加可。
◎キッズ・ボランティアを支えてくださるスタッフを募集します。
●(株)田丸様のパッカー車による刈り草の搬出 ※延期の場合なし。
・乙女高原の刈り草を残土置き場に運び入れて、「第2乙女高原」を創ります。
●草刈り後の草原で記念写真
・12:15の予定。写真を撮るまでは帰らないでくださいね!!
●豚汁の無料提供
・藤巻様から提供していただいた豚肉とごぼう等をもとにスタッフが腕を振るって作ります。
・お弁当を持ってきて、お弁当と一緒にお食べください。
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7.【活動案内】●12月の観察交流会は「コケ」● 12月2日(土)
・9:00道の駅「花かげの郷まきおか」集合。乗り合わせで乙女高原へ
・弁当、観察用具等持参。
12月の交流会には、乙女高原でコケの観察をなさっている塚田さんとそのコケ仲間の方も参加してくださる予定で、当日の案内をお願いする予定です。楽しく交流会兼コケの勉強会をしましょう。
コケの観察を楽しくするために、ルーペ、長靴(ジメジメしたところも快適に歩けるように)のご持参をお勧めします。また、霧吹きスプレー、コケ図鑑などがあれば、より楽しめると思います。
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■2023年度 第8期 乙女高原観察交流会■
●乙女高原ファンクラブとしての行事でなく、参加者各自の自主的活動として行うもので、活動に伴う旅費や飲食、傷害保険などすべて自己責任となります。
●途中からの参加や、午前中だけの参加など自由ですが、解散時間の目安は、現地3時、道の駅3時半とします。
●雨天の場合などは現地には行かず、道の駅での交流会にしたり、早めに散会するなど、参加者各自の意思で決めてもらいます。
●参加者は、乙女高原ファンクラブのメルマガメンバーとしますが、お知り合いを同行されることは自由です。
●乙女高原観察を通した交流目的のため、参加者間で情報を共有できるように、乙女高原ファンクラブ世話人会の了承のもと、メルマガなどを利用させていただきます。
※今後の予定
⑧11月10日(金)集合:09:00・焼山峠 兼:草刈り準備
⑨12月02日(土)集合:09:00・道の駅 コケの観察もします!
【2024年】
⑩01月06日(土)集合:09:00・道の駅
⑪02月03日(土)集合:09:00・道の駅
⑫03月02日(土)集合:09:00・道の駅
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■街の駅やまなし・乙女高原展■
中央線山梨市駅すぐ北(北口から出て、すぐの信号を渡り、北に向かって歩いてください。郵便局の北です)の「街の駅やまなし」には常設の乙女高原コーナーがあります。
https://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/citizen/docs/yamanashi_02.html
現在、シーズン39「乙女高原の草刈り」の展示をしています。
https://blog.goo.ne.jp/otomefcact/d/20230926
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