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   乙女高原ファンクラブ 公認
 乙女高原メールマガジン 第203号 2008.4.27.
発行者:植原 彰 (乙女高原のある山梨市牧丘町在住)
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  ▲▼ も く じ ▼▲
NEW! 0.【ニュースニュース】
NEW! 1.【観察報告】 4月26日,雨の乙女高原
NEW! 2.【観察報告】 4月27日,マルハナバチと契約している花
   3.【イベント案内】乙女高原案内人養成講座2008
NEW! 4.【イベント案内】遊歩道づくり 5月11日
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  0.【ニュースニュース】
●1. 3年ぶりに開催される「乙女高原版のインタープリター=乙女高原案内人」の養成講座。いよいよ申込みしめきりが迫っています。この講座では,乙女高原のインタープリターとして身につけておいていただきたい自然保護の哲学や自然の知識,そして自然を伝える技能などを学んでいただきます。しめきりは4月末日ですよ。お急ぎ下さい。→3
  → http://www.kcnet.ne.jp/~otomefc/annainin.html

●2.石和サティから捕虫網と写真フィルムを寄贈していただきました。金額にして約3万円です。石和サティとはJR中央線;石和温泉駅前の大型ショッピングセンターです。企業が市民団体に寄付をしようという時,その額をどうやって決めているのでしょうか? 石和サティの場合,毎月1回,レシートを黄色くし,それをお客さんが寄付したい団体のボックスに「投票」し,その合計額の1%をサティが「物」で寄付してくれることになっています。お客さんが団体への寄付額を決めるなんて,なかなかうまいやり方だなあと思いました。
  → http://www.kcnet.ne.jp/~otomefc/csr.html

●3.5月11日(日)は,今年のファンクラブの活動第1弾,遊歩道づくりです。春の乙女高原で半日,気持ちいい汗をかきませんか? 親子で参加できる活動です。おそらく午前中で作業が終わります。午後はミニミニ観察会も予定しています。今年もエイザンスミレやヒゴスミレ,アケボノスミレやフデリンドウに出会えるでしょうか? →4

●4.乙女高原に向かう林道のうち,杣口(そまぐち)林道(杣口〜柳平)は,この4月に林道から県道に「格上げ」になりました。名称は「柳平塩山線」です。
 乙女高原に通じる林道は冬季通行規制が解除されましたが,塩平→焼山峠を通って乙女高原に行こうとすると,途中が工事中です。柳平塩山線を通って乙女高原に行くことをお勧めします。

●5.次回世話人会は5月14日(水)午後7時半から9時まで牧丘総合会館で行います。世話人でなくても参加できます。おいでください。
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 1.【観察報告】
●雨の乙女高原● 4月26日

 県道柳平塩山線(旧姓 杣口林道)に,いよいよ春が本格的にやってきました。ヤマブキやモミジイチゴが林の縁を飾って咲いています。キブシは下向きの地味な花を精一杯開いています。遠くでヤマザクラの花がかすんでいます。
 そんな風景を写真に撮ろうと車から降りると,センダイムシクイやヤブサメ,オオルリなど夏鳥たちの元気な声が聞こえてきます。

 この時期,気になるのが2.5キロポスト近くの大きなフジザクラの木。フジザクラはマメザクラという別名も持っているくらいで,基本的には花も樹木そのものも小さめですが,カーブミラー隣のこの木はすごく立派で,毎年,ゴールデンウィークの幕開けと同時にたくさんの花を付けます。そこに冬眠から覚めたばかりのマルハナバチの女王たちが集まり,一心不乱に蜜を吸っているのが観察できます。冬眠あけでおなかペコペコの彼女たちにとって,このフジザクラは命をつないでくれる大切な大切な存在であるに違いありません。
 この日も,冷たい雨が降っているにもかかわらず,5頭のコマルハナバチの女王が花を訪れていました。花粉団子は付けていません。まずは自分の腹ごしらえをしているのでしょう。
 この道は4月に林道から県道に「格上げ」され,至る所でのり面をコンクリートで固めるなどの工事をしています。この大事な木が工事の犠牲にならないよう,見守りたいと思います。

 やぶのような黄色いモヤッとした感じの木が目立ちます。ダンコウバイに感じが似ていますが,ダンコウバイほど鮮やかな黄色ではなく,木も大きめです。降りてじっくり観察しました。小さな花が集まって咲いているところはダンコウバイにそっくりですが,花から姿をのぞかしている芽(この中に葉が入っています)が,ダンコウバイはが丸みを帯びているのに,この木のはツンツンしています。調べてみたら,アブラチャンでした。そうやってアブラチャンのことを知ると,やたらとアブラチャンばかりが目に付くようになります。人間の目って面白いですね。
 見事に大きなアブラチャンも幾本かありました。車を降りて近づいたら,足元にヤマエンゴサクの紫色の花。上も下も春です。

 琴川ダム(乙女湖)に着きました。湖畔に所々,とけ残った雪があります。びっくりしました。雪ですよ,雪。
 天気予報は晴だったはずなのに,雨が降ってきて,気温も下がってきました。寒いです。いろいろと道草を食ったものだから,乙女高原に着いたのは11時半ころ。気温は5℃でした。寒いはずです。

 雨が降ったからといって調査を中止にはできません。雨具を着て,手袋もして,出発しました。手袋をしていなかったら,おそらく手が凍えてしまい,記録を取るにも難儀したと思います。大窪山コースを歩きながら,テンの糞を探しました。

 出発してまもなく,面白い光景に出くわしました。カラマツに雑木が混じっている森ですが,中に皮がむけて白くなっている木があります。そんな木をよく見ると,皮を引きちぎるように剥いで,そして,内側の部分をノミのような歯で囓っているようです。シカが囓ったものにまちがいないでしょう。
 まわりにも同じような木があったので,調べてみましたが,ウリハダカエデばかり10本でした。秋にはマユミばかり,冬はウラジロモミばかりがシカにねらわれているように思われましたが,春先はウリハダカエデ?! いえいえ,季節に沿っているとばかり言えません。ある時は,リョウブばかりが囓られているのを見たこともありますから。
 シカの嗜好にもトレンドがあるのでしょうか? 今の時期,木々は根から水分を吸い上げますが,ウリハダカエデの木の汁って甘いのでしょうか? メープルシロップというくらいだし・・・。実際に囓ってみましたが,わかりませんでした。

 フンを探しながら足元をキョロキョロ見ていると,いろいろなものに気づきます。
 今回はキツネの糞をたくさん見ました。
 最初に見た糞は,全体が白っぽく見えるほど,白い毛がたくさん入っている糞でした。いったい何を食べたのでしょうか? ウサギかなあ。
 林道でも10個も見つけました。
 その中の一つは,緑色のあきらかにプラスチック製の何かと輪ゴムが入った糞でした。こんな所にも人と動物たちの関わりが見て取れます。
 結局,2時間歩いて,キツネの糞は14個。テンの糞は5個,見つかりました。

 寒かったので,途中でお昼を食べることはせず,車に帰ってきたのは1時半すぎ。暖かい車内でご飯を食べました。

 そして,草原内も歩き回りました。
 びっくりしたのは,ツツジのコース。モニュメントとして伐らずに残しておいたシラカバは途中からポキリと折れていました。それも2本。2週間前は元気でしたから,その間に通った猛烈な低気圧の風のせいだと思います。

 帰りは焼山林道経由で帰りました。途中,工事中のところがありました。ゴールデンウィークあけには本格的に工事を始めるようです。こちらのコースを使うことは,あまりお勧めできません。
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 2.【観察報告】
●マルハナバチと契約している花● 4月27日

 翌4月27日も乙女高原に行きました。というのも,26日は雨だったので,あることが確認出来なかったからです。
 27日は花があったら車を止めて注意深くよく見ながら乙女を目指しました。
 特に注意したのはヤマザクラ,モミジイチゴ,キブシ,バッコヤナギです。

 案の定,咲いているモミジイチゴ(4.2キロポスト以南。これより標高が高くなると,まだ蕾でした)にはコマルハナバチの女王が訪れていました。7頭まで数えることができました。
 2.5キロポストのフジザクラには昨日と同じく5頭のコマルハナバチが来ていました。
 キブシの花も注意深く探したのですが,マルハナバチの姿を見つけることはできませんでした。
 バッコヤナギは焼山峠より上でコマルハナバチ女王2頭がいるのを見ました。でも,そこだけでした。

 ということで,晴れた日に確認したかったのは,マルハナバチの様子です。

 それにしても,マルハナバチ全体で何かの植物と独占的に契約を結ぶのではなく,「営業」の一人一人がそれぞれ得意な「顧客」を決め,その顧客を重点的に回ることによって,顧客の信頼を得,顧客もマルハナバチ以外の営業マンは門前払いにしている(・・・このたとえ話,分かりますか?)というこの状況を見ると,マルハナバチのビジネスモデルはまったく成功していると思います。

 ぼくも最近は,「むむ,この花はきっとマルハナバチと契約しているに違いないぞ」と予測できるようになりました。
 例えば,モミジイチゴやフジザクラは近縁の他の花は違うとしても,下向きに花を咲かせることから,マルハナバチと契約していることが分かります。マルハナバチは足の力が強く,逆さまになっても,上手に蜜を吸うことができるからです。
 きっとキブシもマルハナバチと契約している(マルハナバチ媒花というそうです)に違いないと見ているのですが,今のところ,キブシを訪れているマルハナバチの姿は一度しか見たことがありません。
 ハシリドコロという草の花は下向きで,しかも筒状です。となると,これはもうマルハナバチ媒花に違いないと思っていましたが,今までこの花をマルハナバチが訪れるところを見たことがありませんでした。でも,今日,こごみを取りにいった沢で,ハシリドコロを訪れるマルハナバチを観ることができました。やっぱりマルハナバチ媒花だったんです。

 となると,分からないのはヤマブキです。あんなに目立つ,大きな花を咲かせますが,いったい誰に向けてアピールしているのか見当が付きません。そういえば,これまでヤマブキに虫が訪れているのを見たことがないのですが・・・。いったいヤマブキはどんな生き物と契約を結んでいるのでしょうか? 知っている方は教えていただけませんか?
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 3.【イベント案内】
●乙女高原案内人養成講座2008●

 お待たせしました。2003年から3年間に渡って開催した後,休眠状態にあった乙女高原案内人養成講座を開講します。乙女高原を知り,守り,そして伝えるノウハウが満載の講座です。これを機会に,ぜひ,乙女高原のことを知り,ファンになり,そして,乙女のことを伝えるメッセンジャー「インタープリター」になってください。詳しくはホームページで。
 http://www.kcnet.ne.jp/~otomefc/annainin.html

第1回 5月25日(日)
 ■開講式
 ■実習「乙女高原の自然」
 ■講義「インタープリテーション」
 ■パネルディスカッション「乙女高原案内人になって」

第2回 6月15日(日)
 ■実習「乙女高原の地形地質」「乙女高原の動物」
 ■講義「自然の保護」「乙女高原の自然」

第3回 6月29日(日)
 ■演習 マルハナバチ調べ隊にインターン(実習生)として参加

第4回 7月13日(日)
 ■実習「乙女高原の植物T」「乙女高原の植物U」
 ■講義「乙女高原の歴史」
 ■講義と質疑応答「今後の活動について」
 ■閉講/修了式

会場 乙女高原 講義・休憩等は乙女高原グリーンロッジ(予定)
定員 30名(申し込み多数の場合は抽選。申し込みしめきりは4月30日)
講師(敬称略)
 北垣 憲仁,時田 恵,小松澤 靖,宮原 孝男,植原 彰,古屋 利雄,小林 茂,
 坂田英明,由井建蔵,小笠原恭子,内藤邦雄,高橋 徹,加藤信子,依田 昇ほか
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 4.【イベント案内】
●乙女高原ボランティア作業 第1弾 遊歩道づくり●

 古くなった杭を交換し,ロープを張り巡らし,遊歩道をはっきりさせます。ご家族で参加できる作業です。春の乙女高原で,いい汗をかきましょう。ただし,天気が悪いと寒いです。防寒具もお忘れなく。
 一応,作業は午後まで予定していますが,ここ何年かは午前中で終わるほど皆さん慣れてきました。終了後,草原でミニ観察会をする予定です。エイザンスミレやアケボノスミレ,フデリンドウに出会えると思います。
 詳しくは→ http://www.kcnet.ne.jp/~otomefc/katudou.html

■日時 5月11日(日) 午前9時半から
    (少雨決行。雨天の判断は各自でお願いします)
    荒天の場合,18日(日)に延期します。

■集合 乙女高原グリーンロッジ前

■持ち物 べんとう,雨具,軍手。
     かけや(大きなトンカチ),なたなど道具がある方はご持参ください。

■服装 作業のできる服装(まだ寒いので,防寒の準備も)

■問い合わせ・申し込み先
  山梨市役所観光課 電話0553-39-2121(内線312)
遊んでいるかのように急上昇したり急降下したりというディスプレイも見られなかったし,鳴き声も聞こえませんでした。「繁殖はないのか? 琴川ダムの影響か?」と,ふと思いました。もちろん,簡単に結論づけることはできませんが。
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